Ŭ

エスペラントアルファベットの26番目の文字

ŬŭはUにブレーヴェを付した文字である。

Ŭŭ Ŭŭ
ラテン文字
Aa Bb Cc Dd    
Ee Ff Gg Hh    
Ii Jj Kk Ll Mm Nn
Oo Pp Qq Rr Ss Tt
Uu Vv Ww Xx Yy Zz
  • 太字で表した字は母音である。

エスペラント語 編集

Uから派生した「ウォー」(ŭo) という名前の26番目(UとVの間)の文字であり、音価は /u̯/(つまり、子音扱いでこれのみでは音節となれず、アクセント位置にもならない)。

二重母音のŬ 編集

母音の直後にのみ用いる。I から派生した J と同様に、この文字は U の異音を表しており、語根の au、eu という綴りにおいて u はこの音で発音し、aŭ、eŭ と表す。例外は主に非ヨーロッパ語からの借用語や固有名詞である。-aŭ で終わる語根は基本的な副詞であることが多い。

子音のŬ 編集

エスペラントの基礎』によれば、二重母音の一部ではなく通常の子音として用いる例外は、文字名(ŭo)と擬音語のみである。借用語や固有名詞を含めて Ŭ で始まる言葉はごくわずかであり、擬音語を除けばいずれも U や V で置き換えられた正式な単語がある。

代用表記 編集

英文タイプライターや文字コードの対応問題などで表示できないときは、単に U/u とする(H-方式)か、Ux/ux(X-方式)と表記する。 あまり用いられないものの、Wやほかのダイアクリティカルマーク付き文字(úùûũůǔū)を代わりにする方法もある。

その他の言語 編集

以下の言語ではラテン文字表記においてŬが使われることがある。

ISO 9における翻字体系において、キリル文字Ў に対応するラテン文字として用いられる。

ブレーヴェは短音記号とも呼ばれ、ラテン語で短い母音をマークするために使用されることがある( 例:stătŭs(単数)、stătūs(複数))。

符号位置 編集

大文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 小文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 備考
Ŭ U+016C 1-10-62 Ŭ
Ŭ
ŭ U+016D 1-10-68 ŭ
ŭ

詳しくはHelp:特殊文字を参照のこと。

その他の文字コード 編集

点字 モールス符号
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関連項目 編集