ある女流作家の罪と罰』(あるじょりゅうさっかのつみとばつ、Can You Ever Forgive Me?)は、2018年アメリカ合衆国伝記映画。監督はマリエル・ヘラー英語版、主演はメリッサ・マッカーシーが務めた。本作はリー・イスラエル英語版2008年に発表した自伝『Can You Ever Forgive Me?』を原作としている。

ある女流作家の罪と罰
Can You Ever Forgive Me?
監督 マリエル・ヘラー英語版
脚本 ニコール・ホロフセナー
ジェフ・ウィッティ英語版
原作 リー・イスラエル英語版
Can You Ever Forgive Me?
製作 アン・ケアリー英語版
エイミー・ノイオカス英語版
デヴィッド・ヤーネル
製作総指揮 ボブ・バラバン
パメラ・ハーシュ
ジャワル・ガー
出演者 メリッサ・マッカーシー
リチャード・E・グラント
ドリー・ウェルズ英語版
ジェーン・カーティン
音楽 ネイト・ヘラー
撮影 ブランドン・トゥロスト英語版
編集 アン・マッケイブ
製作会社 アーチャー・グレイ・プロダクションズ
配給 アメリカ合衆国の旗 フォックス・サーチライト・ピクチャーズ
公開 アメリカ合衆国の旗 2018年10月19日
上映時間 107分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
興行収入 世界の旗 $161,510[1]
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ストーリー 編集

1967年リー・イスラエル英語版キャサリン・ヘプバーンのインタビュー記事を発表し注目を集めた。イスラエルはそれをきっかけに伝記作家へと転身し、タルラー・バンクヘッドやドロシー・キルガレンらの伝記を発表して好評を博したが、後にイスラエルは落ち目になっていった。

文筆業では生計を立てられなくなったため、イスラエルは手持ちの品を売却して生活費を工面していた。ついには、ヘプバーンが自分に宛てて書いた手紙をも売却しなければならないほど困窮した。そんなある日、イスラエルは「著名人の手紙の中でも、センセーショナルな情報が書かれている手紙は高く売れる」という事実に気が付き、著名人の手紙を捏造して販売するビジネスに手を出した。長年セレブたちを取材してきたイスラエルにとって、もっともらしい裏話を捏造するのは朝飯前であった。

イスラエルのビジネスは予想以上に好調だったが、時が経つにつれて、捏造を疑われることが多くなった。やがて、イスラエルは古物商のブラックリストに載ってしまい、捏造した手紙を売りさばくことができなくなってしまった。イスラエルは友人のジャック・ホックとタッグを組み、捏造した手紙を闇市場に売却することでビジネスを続けることができた。

しばらくして、ホックがFBIに逮捕されてしまったため、イスラエルも共犯者として出廷しなければならない事態に陥った。

キャスト 編集

※括弧内は日本語吹替[2][3]

製作 編集

2015年4月、リー・イスラエル英語版の自伝『Can You Ever Forgive Me?』の映画化に際して、ニコール・ホロフセナーが監督に、ジュリアン・ムーアが主演に起用されたと報じられた[4]。5月14日、クリス・オダウドの出演が決まったと報じられた[5]。7月、ムーアが製作サイドとの見解の相違を理由に降板するとの報道があった[6]2016年5月、ムーアの代役としてメリッサ・マッカーシーが起用され、ホロフセナーの代わりにマリエル・ヘラー英語版が監督を務めることになったと報じられた[7]2017年1月、リチャード・E・グラントジェーン・カーティンドリー・ウェルズ英語版アンナ・ディーヴァー・スミス英語版がキャスト入りした[8]

本作の主要撮影は2017年1月にニューヨークで始まり、同年3月2日に終了した[9]

公開・興行収入 編集

2018年9月1日、本作はテルライド映画祭でプレミア上映された[10]。8日には第43回トロント国際映画祭英語版での上映が行われた[11]

同年10月19日、本作は全米5館で限定公開され、公開初週末に16万1510ドル(1館当たり3万2302ドル)を稼ぎ出し、週末興行収入ランキング初登場23位となった[12]

日本では劇場公開を見送られたものの、2019年6月19日にデジタル配信が開始され、7月3日にはDVDソフトがリリースされた[13][14]

評価 編集

本作は批評家から絶賛されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには77件のレビューがあり、批評家支持率は99%、平均点は10点満点で8.3点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「巧みな演出が施されており、作品全体にダークなユーモアが散りばめられている。

受賞・ノミネート 編集

出典 編集

  1. ^ Can You Ever Forgive Me?”. 2018年10月23日閲覧。
  2. ^ ある女流作家の罪と罰”. 2019年4月23日閲覧。
  3. ^ アカデミー賞 3部門ノミネート『ある女流作家の罪と罰』DVD、7月3日発売”. タワーレコード (2019年4月22日). 2019年4月24日閲覧。
  4. ^ Steal Alice: Julianne Moore to play celebrity letter forger”. 2018年10月23日閲覧。
  5. ^ Chris O’Dowd to Co-Star With Julianne Moore in ‘Can You Ever Forgive Me’ (EXCLUSIVE)”. 2018年10月23日閲覧。
  6. ^ Julianne Moore Leaves ‘Can You Ever Forgive Me’ (EXCLUSIVE)”. 2018年10月23日閲覧。
  7. ^ Melissa McCarthy to Play Novelist and Literary Forger Lee Israel (EXCLUSIVE)”. 2018年10月23日閲覧。
  8. ^ Richard E. Grant & More Join Melissa McCarthy In ‘Can You Ever Forgive Me?’”. 2018年10月23日閲覧。
  9. ^ Can You Ever Forgive Me?”. 2018年10月23日閲覧。
  10. ^ ‘First Man,’ ‘Front Runner’ and ‘Roma’ Among 2018 Telluride Film Festival Selections”. 2018年10月23日閲覧。
  11. ^ Toronto: Timothee Chalamet Starrer 'Beautiful Boy,' Dan Fogelman's 'Life Itself' Among Festival Lineup”. 2018年10月23日閲覧。
  12. ^ October 19-21, 2018”. 2018年10月23日閲覧。
  13. ^ 早く観たい&読みたい! アカデミー賞にノミネートされた、小説が原作の映画8本”. 2019年2月27日閲覧。
  14. ^ 『ある女流作家の罪と罰』ついに日本へ、メリッサ・マッカーシー主演の必見作を解説 ─ 劇場未公開を惜しむ声と絶賛相次ぐ”. 2019年7月3日閲覧。

外部リンク 編集