おおかみ座GQ星 は、おおかみ座に属するTタウリ型星であり、太陽からの距離はおよそ500光年である[3]。この星は若く、質量も太陽の70%ほどである[2]

おおかみ座GQ星
GQ Lupi
超大型望遠鏡VLT NACOによって撮影された、おおかみ座GQ星のKsバンド写真。中央のGQ星の右に写っている天体が、新たに発見された低温の伴星である。この伴星はGQ星の250分の1の明るさであり、離角は0.73秒角である。おおかみ座GQ星の距離にでは、これは100天文単位に相当する。画像上が北、左が東に相当する。
超大型望遠鏡VLT NACOによって撮影された、おおかみ座GQ星のKsバンド写真。中央のGQ星の右に写っている天体が、新たに発見された低温の伴星である。この伴星はGQ星の250分の1の明るさであり、離角は0.73秒角である。おおかみ座GQ星の距離にでは、これは100天文単位に相当する。画像上が北、左が東に相当する。
星座 おおかみ座
見かけの等級 (mv) 11.40[1]
軌道要素と性質
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  15h 49m 12.144s[1]
赤緯 (Dec, δ) −35° 39′ 03.95″[1]
固有運動 (μ) 赤経:-27 ミリ秒/年[1]
赤緯:14 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 6.4 ± 1.9 ミリ秒
物理的性質
質量 0.7 M[2]
スペクトル分類 K7V[1]
色指数 (B-V) 0.96[1]
年齢 < 200万年 [2]
他のカタログでの名称
Template (ノート 解説) ■Project

惑星を持つ可能性 編集

2005年ドイツイエナ大学のRalph Neuha"userらは、GQ星のまわりに恒星質量以下の質量をもつ伴星の存在を報告した。おおかみ座GQ星bと呼ばれるこの伴星は2M1207bなどと並んで、直接撮像で撮影された最初の太陽系外惑星候補天体のひとつである。この観測はヨーロッパ南天天文台超大型望遠鏡VLTを用いて2004年6月25日に行われた。太陽系外惑星は木星質量の13倍以下であるとされているが、この伴星の質量は木星質量の3倍から42倍と見積もられており、太陽系外惑星である可能性とそれよりも質量の大きな褐色矮星である可能性の両方が指摘されている。[4] 2006年現在、国際天文学連合太陽系外惑星ワーキンググループはこの伴星を『若い星に付随する惑星の可能性のある天体』と記述している。[5]

おおかみ座GQ星の惑星
名称 質量主星との距離
天文単位
b1-42[6][3] MJ103 ± 37[6]

参考文献 編集

  1. ^ a b c d e f g GQ Lupi, entry, SIMBAD. Accessed on line June 13, 2008.
  2. ^ a b c Young, Kelly (2005年4月4日). “First image of exoplanet orbiting Sun-like star”. NewScientist.com news service. 2008年6月13日閲覧。
  3. ^ a b Astrometric and photometric monitoring of GQ Lupi and its sub-stellar companion, Ralph Neuhaeuser, Markus Mugrauer, Andreas Seifahrt, Tobias Schmidt, and Nikolaus Vogt, Astronomy and Astrophysics 484, #1 (2008), pp. 281–291. doi:10.1051/0004-6361:20078493. Bibcode2008A&A...484..281N
  4. ^ Is this a Brown Dwarf or an Exoplanet? New Young Sub-stellar Companion Imaged with the VLT”. ESO (2005年4月7日). 2016年12月3日閲覧。
  5. ^ Lists of Extrasolar Planets”. IAU Working Group on Extrasolar Planets (2006年8月28日). 2013年10月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年6月13日閲覧。
  6. ^ a b Planet GQ Lup b”. Extrasolar Planets Encyclopaedia (2023年10月23日). 2023年12月7日閲覧。

外部リンク 編集