きかんしゃトーマス 伝説の英雄

きかんしゃトーマス 伝説の英雄』( - でんせつのヒロ、Hero of the Rails)は、イギリスのテレビシリーズ『きかんしゃトーマス』の長編シリーズ第4作目の作品である。

きかんしゃトーマス 伝説の英雄
Hero of the Rails
監督 グレッグ・ティアナン
脚本 シャロン・ミラー
製作 サイモン・スペンサー
製作総指揮 クリストファー・スカラ
マリオン・エドワーズ
ナレーター マイケル・アンジェリス (英国版)
マイケル・ブランドン (米国版)
ジョン・カビラ (日本版)
配給 ヒット・エンターテインメント
公開 アメリカ合衆国の旗 2009年9月8日
アメリカ合衆国の旗 2009年9月13日 (TV)
オーストラリアの旗 2009年10月1日 (DVD)
イギリスの旗 2009年10月12日
日本の旗 2010年4月24日
ドイツの旗 2010年6月3日 (TV)
大韓民国の旗 2010年6月17日
ドイツの旗 2010年6月25日 (DVD)
スウェーデンの旗 2010年10月7日
ノルウェーの旗 2010年10月20日 (DVD)
日本の旗 2010年10月22日 (DVD)
デンマークの旗 2010年11月2日
フィンランドの旗 2010年11月12日
ルーマニアの旗 2011年4月17日
ハンガリーの旗 2011年4月24日
オランダの旗 2011年9月20日
スペインの旗 2011年10月11日
ポーランドの旗 2011年12月10日
イギリスの旗 2012年9月27日 (TV)
ノルウェーの旗 2013年12月28日 (TV)
オーストラリアの旗 2014年8月16日 (TV)
イギリスの旗 2018年9月15日 (カートゥーン ネットワーク)
上映時間 60分
製作国 イギリスの旗 イギリス
言語 英語
前作 トーマスをすくえ!! ミステリーマウンテン
次作 きかんしゃトーマス ミスティアイランド レスキュー大作戦!!
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概要 編集

2008年、「きかんしゃトーマス」の権利元ヒット・エンターテインメントがテレビシリーズの3DCG化を決定し、そのフルCGアニメーション化第1作として公開された。アメリカでは2009年9月6日(イギリスでは10月12日)にDVDとして発売された。アメリカ及びイギリスでは例年通り劇場公開されたが、アメリカでは非常に好評だったため、2010年の5月6日に再上映された。また、アメリカ及びイギリスでは本作のWiiニンテンドーDSのソフトが発売されたが日本では未発売。

本作の特徴 編集

製作の3DCG化により模型では表現できなかった映像効果も多数見られる。英米版ではこの作品以降、テレビシリーズにおいても日本と同様、個々の声優がキャラクターの声を演じるようになるがナレーターの変更はなく、英国版はマイケル・アンジュリス、米国版はマイケル・ブランドンが務める。英米版のヒロの声優には英国在住の日本人俳優、伊川東吾が起用された。

日本での公開 編集

日本では、原作出版「汽車のえほん」出版65周年記念作品として2010年4月24日より全国の劇場で一斉ロードショーされた(一部劇場を除く)。本作より日本の機関車「ヒロ」が登場するということもあり、「ヒロ」を中心とする映画関連商品が数多く発売された。また、劇場限定商品も、劇場作品前作の「トーマスをすくえ!! ミステリーマウンテン」とは異なりパンフレットを始め、様々なアイテムが販売された。興行成績は、オープニングの土日に1万567人で興行収入1114万1700円に達した。英米版とは異なり原作出版65周年記念として本編上映前に「きかんしゃトーマス」の歴史を短く紹介した特別映像が挿入された。

英米版では、日本の絵画を表現したシーンで五重塔が登場するシーンが存在するが、日本版ではその場面が他の映像に差し替えられている。米国ではエンドクレジットに挿入歌「Go Go Thomas!」が流れるが、英国版・日本版では本作のオープニングに流れる、テレビシリーズのオープニング曲(Engines Roll Call)を編曲したものがエンディング曲に使用され、本編のシーンから抜粋した静止画をバックにクレジットが表示された。

公開4日後の4月28日には、お台場シネマメディアージュにて午後の上映回で、俳優の石田純一によるトークショーも開催された。 本作の吹き替え版DVDは2010年10月22日に発売された。2011年5月4日8月14日12月31日にNHKEテレで、12月26日にBSプレミアムでテレビ放映された。

登場キャラクター 編集

レギュラーメンバーはほとんど登場し、準主役の悪役でスペンサーも登場する。

蒸気機関車 編集

トーマス
本作の主人公の青い小型タンク機関車。
劇中でスペンサーと2回ほど競争する。
エドワード
青い中型テンダー機関車。
石切り場で故障したスペンサーをヘンリーと共にソドー整備工場まで連れていく。
ヘンリー
黄緑の大型テンダー機関車。
石切り場で故障したスペンサーをエドワードと共にソドー整備工場まで連れていく。
ゴードン
青い大型テンダー機関車。
今作ではトーマスを見下すシーンは無い。
ジェームス
赤い中型テンダー機関車。
本作でも自分の塗装を大事にしているが、トーマスとパーシーをいじめたりするシーンは無い。
パーシー
黄緑の小型タンク機関車。
トーマスに代わって荷物を運んでいたが、途中でバルブが故障したらしい。
トビー
茶色い小型路面機関車。
冒頭でスペンサーと遭遇した際、衝撃でヘンリエッタが彼から離れてしまう。
中盤でジェームスと共にスペンサーをヒロの森から追い払う。
エミリー
エメラルドグリーンの中型テンダー機関車。
トーマスの支線で代理をしている最中、スペンサーと口論になる。
スペンサー
銀色の大型テンダー機関車。
終盤で初めて事故を起こす。

新キャラクター 編集

ヒロ
本作の主人公の黒い大型テンダー機関車。日本からやってきた。
初登場であると同時に、彼の過去が明らかになる。ソドー島でも有名な蒸気機関車だったらしく、トップハム・ハット卿やボックスフォード公爵婦人も彼の事を知っていた。

ディーゼル機関車 編集

メイビス
黒い小型ディーゼル機関車。
石切り場に来たスペンサーを案内した。

高山鉄道の機関車 編集

新キャラクター 編集

ビクター
赤い小型タンク機関車。ソドー整備工場の機関車である。

クレーン車 編集

ロッキー
赤い大型クレーン車。
終盤で、ヒロと共にスペンサーを救助する。

自動車 編集

新キャラクター 編集

ケビン
黄色い小型クレーン。
ソドー整備工場でビクターと共に働いているが、しょっちゅういろんな物を落としてしまう。

人物 編集

トップハム・ハット卿
ソドー鉄道の局長。
本作では、トーマスを4回ほど説教するが[1]、終盤では、しっかり彼の話を聞いてくれた。
ボックスフォード公爵
ソドー島の公爵。
トップハム・ハット卿からスペンサーの様子を聞いたらしい。
ボックスフォード公爵夫人
ソドー島の夫人。
トップハム・ハット卿からスペンサーの様子を聞いたらしく、彼女もガッカリしていた。

脇役 編集

ロージー
ピンク色の小型タンク機関車。
ディーゼル
黒い小型ディーゼル機関車。
アニーとクララベル
2両のオレンジ色の客車。普段はトーマスと走っている。
ヘンリエッタ
デッキ付きのオレンジ色の客車。普段はトビーと走っている。
クランキー
港で働く灰緑の大型クレーン。
トップハム・ハット卿夫人
トップハム・ハット卿の妻。
ブラスバンド
ソドー島のブラスバンド。

キャスト(声の出演) 編集

キャラクター 英国版吹き替え 米国版吹き替え 日本語版吹き替え
トーマス ベン・スモール マーティン・シャーマン 比嘉久美子
エドワード キース・ウィッカム ウィリアム・ホープ 佐々木望
ヘンリー ケリー・シェイル 金丸淳一
ゴードン 三宅健太
ジェームス 江原正士
パーシー マーティン・シャーマン 神代知衣
トビー ベン・スモール ウィリアム・ホープ 坪井智浩
エミリー テレサ・ギャラガー ジュール・デ・ヨング 山崎依里奈
スペンサー マット・ウィルキンソン グレン・ウレッジ 宗矢樹頼
ヒロ 伊川東吾 玄田哲章[2]
ビクター マット・ウィルキンソン デヴィッド・ベデラ 坂口候一
メイビス テレサ・ギャラガー ジュール・デ・ヨング 伊東久美子
ロッキー マット・ウィルキンソン ウィリアム・ホープ 河本邦弘
ケビン ケリー・シェイル 河杉貴志
トップハム・ハット卿 キース・ウィッカム 納谷六朗
ボックスフォード侯爵 マット・ウィルキンソン ウィリアム・ホープ 樫井笙人
ボックスフォード侯爵夫妻 テレサ・ギャラガー ジュール・デ・ヨング 伊東久美子
トーマスの機関士 声の出演なし 声の出演なし 樫井笙人
トーマスの機関助手 声の出演なし 声の出演なし 坂口候一

トリビア 編集

  • ソニー・クリエイティブプロダクツは本国公式に「日本の機関車を出して欲しい」という要求を長年行っており、それが実現したのが本作品である。それ以外にもキューバ出身のビクターが初登場するなど、本作はTV版きかんしゃトーマスの国際化の大きな契機となった。
  • 劇場公開から4年経った2014年3月22日に、日本・大井川鐵道にてヒロがお披露目された。なお、ヒロのモデルはD51だが、大井川鐵道のヒロは同社所有の9600形を元に改造している。

脚注 編集

  1. ^ 中盤ではスペンサーも説教する。
  2. ^ 初期の予告編では田中完が担当していた。

外部リンク 編集