アケガイ

アケガイ（朱貝、学名:Paphia vernicosa, 英: varnished Venus, 中: 滑頂橫簾蛤^[1]）はマルスダレガイ科の二枚貝である^[2]。学名は1861年にA. A. グールド（英語版）によって命名された^[3]。別名:アワスダレガイ^[4]。

分布編集

日本、中国など。日本国内では北海道南部から九州^[5]。

卵形の殻は殻長6センチ（最大8センチに達する^[6]）。殻は厚く、膨らみはやや弱い。低く不規則な同心円肋で覆われる^[6]が、殻項近辺は平滑である。4本の弱い放射彩あり^[7] 。

殻の内側は黄白色^[7]。外套線湾入はやや弱く、丸い。親指状に殻中心部に向かい突き出る^[5]。斧足は赤く、和名の由来になっている。

潮間帯から水深50メートルの^[4]細砂底に棲息する。駿河湾では水深20 - 60メートルに仕掛けるヒラメ網に混獲される^[8]。

食用。インドネシアで生産される冷凍食品の「シーフードミックス」に本種が使用されていることがある^[9]。

^ ^a ^b “滑頂橫簾蛤”. 臺灣貝類資料庫. 中央研究院生物多樣性研究中心. 2021年3月8日閲覧。
^ “Paphia vernicosa (Gould, 1861) アケガイ”. BISMaL. 2021年3月8日閲覧。
^ A. A. Gould (1861). “Description of new shells collected by the United States North Pacific Exploring Expedition”. Proceedings of the Boston Society of Natural History (7): 385-389.
^ ^a ^b アボット&ダンス 1985, p. 333.
^ ^a ^b 浅賀正義. “二枚貝（４）”. 千葉県総合教育センター. 2021年3月8日閲覧。
^ ^a ^b 奥谷 2017, p. 1247.
^ ^a ^b 世界文化社 1986, p. 333.
^ “貝の分布”. 東海大学自然史博物館. 東海大学社会教育センター. 2021年3月8日閲覧。
^ 山尾政博. “インドネシア水産加工業の動向に関する調査報告 ―主に対日輸出志向型企業を中心に―” (PDF). 広島大学大学院生物圏科学研究科食料生産管理学研究室. 2021年3月8日閲覧。
^ “Paphia vernicosa (Gould, 1861)”. GBIF. 2021年3月8日閲覧。