アゼルバイジャンの舞踊


数多くのアゼルバイジャンの舞踊 (アゼルバイジャン語: Azərbaycan Rəqsləri) は、アゼルバイジャン及びアーザルバーイジャーンアゼルバイジャン人により踊られている。アゼルバイジャンの国を代表する踊りはその国民の特徴を示している。速いテンポは他地域の踊りとは大きく異なり、国民的な敏捷さを物語っている。また、アゼルバイジャンの国を代表する衣服は、その踊りの場面の中でよく保存されている[1]

女性の踊り
男性の踊り
シャラホ英語版
ノウルーズハンチョバニ英語版を踊る
ジャンギ英語版

アゼルバイジャンの踊りの例 編集

  • アバイイ英語版(アゼルバイジャン語: Abayı) :シャキザカタラ地域英語版に起源を持つアゼルバイジャンの踊り。踊りの主題は中年で、このエリアでは中年を "Abayi" と呼んでいる。この類の踊りは一般的に中年の男女が踊る。この踊りのメロディはシャキの作曲家によって生み出されたものである。少し誇張した滑稽な動作でゆっくり踊るところがある。以前は集団で踊っていたが、後に1人で踊るものとなった[2]
  • アルチャ・グル(アゼルバイジャン語: Alça gulu‎, ラテン文字転写: Alcha Gulu、「梅の花」の意味) :Kalva英語版 村に住む Ali Karimov によって、1910年から1920年の間に シャキ地域で生み出された、アゼルバイジャン人とインド人の踊り。女性のみで踊られ、速いテンポの踊りである[4]
  • アンザリ(アゼルバイジャン語: Ənzəli‎, ラテン文字転写: Anzali) :アンザリという言葉は、その踊りに用いるメロディのことで、1880-1890年頃にバクーで生まれた。ゆっくりとした踊りで年配の人にも向いている。アンザリの踊りは伝統的なもので結婚式の最初に踊られる。もともとは年配の人々の踊りであったが今では若者達も踊る。
  • アスマ・カスマ英語版(アゼルバイジャン語: Asma Kəsmə‎, ラテン文字転写: Asma Kasma、「吊るし切り」の意) :アゼルバイジャンの最古の踊りの一つで今日では婚礼の際に踊られる。踊りの名前は曲の名前に由来し、花嫁を花婿の家にエスコートする際に、花嫁の反対側で女性たちがこの曲で踊る。曲はゆっくりで、少し誇張気味に飛び跳ねる[要出典]
  • ビリルヤント英語版(アゼルバイジャン語: Birilyant‎, ラテン文字転写: Birilyant、「華やか(ブリリアント)」の意) :この踊りは2種類ある。一つは、1920-1922年頃にバクーで創作されたもので男性のみが踊る速いテンポの曲である。もう一つは女性のみによって踊られ、その音楽は優雅で美しい旋律で、ゆったりとしたテンポの曲である。
  • セイラニ或いはセイラン・バラ(Ceyrani / Ceyran bala, アゼルバイジャン語: ceyran、「ガゼル」の意で、アゼルバイジャンの少女に付けられる名前の一つ) :古くからある繊細な踊り。「ガゼル」の優雅さを示す踊りで、男女とも踊る。
  • チチェクレル(アゼルバイジャン語: Çiçəklər‎, ラテン文字転写: Chichekler、アゼルバイジャン語で「花」の意): とても優雅な踊りで、元々は女性によってゆっくりな踊りと速い踊りの2つの異なる形式で踊られている。1910年に生み出された踊りでは、少女たちが集まり花を摘む。如何に花々が美しく見えるものかを観客に示そうとする。花々はアゼルバイジャンの少女たちとその衣装の美しさに関連づけられている。踊りの中で輪や三角形を形作り、洗練された手の動きと回転動作はとても陽気な雰囲気を醸し出す。音楽は少し速く、エネルギッシュである[7]
  • チョバン・レグシ(Choban Regsi, ペルシア語: Choopan‎、「羊飼いの踊り」の意):男性のみで演ぜられる踊りで、羊の群れを谷に連れて来る羊飼いの陽気な心意気を象徴しています。衣装は農村部の羊飼いに特有のもので、音楽は少し速く、エネルギッシュである。
  • ガイタギ(アゼルバイジャン語: Qaytağı‎, ラテン文字転写: Gaitagi) :アゼルバイジャンの国民的な踊り。速いリズムと、勇気、強さ、気性の表現が特徴的で、非常に速いダイナミックな踊りである。
  • ハライ或いはヤリ(アゼルバイジャン語: Yalli): 踊りによって、総意、統一、団結、を示そうとする、アゼルバイジャンでは非常に古くて、非常に慣習的な踊りである。です。最初は伝統的な「火」に対する伝統的な祭典の形で行われ、「火」は熱、光、温かい食物の源泉と考えられている。この伝統的な祭典では踊り手は「女神」として火を崇拝する。ヤリはゆっくりとした速度で始まり、最後は走るような速いステップで終わる。アゼルバイジャンには多くの種類のヤリがあり、人々の集団によって踊られる。かつては、適切に踊らなかった者は、部族長によって、歌を歌ったり別のダンスを踊る「罰」を受けせられていた。
  • シャラホ英語版(アゼルバイジャン語: Şələqoy‎, ラテン文字転写: Shalakho) :アゼルバイジャンやアルメニア由来の踊りで、コーカサス山脈地域の人々に一般的な踊りである。/拍子で、地域によって踊りが変化している。広く普及したものでは、女性の好意を得るべく2人の男性が踊る形をとっている。
  • ヨウズ・ビル英語版:とても人気のある踊りで、演奏に応じて踊る。踊りの速度は少し速く、変わった、扇情的な動作をする。男女ともが踊り、かつては祝いの場で踊られていたが今日ではまれである。
  • ズールハーネ(Zorkhana, ペルシア語: Zurkhaneh‎、「ズールハーネ」の意):男性の踊りで、勇気と果敢さ、若々しい熱意を象徴している。


ノウルーズの期間 編集

ノウルーズ(アゼルバイジャン語: Novruz)は最も古くからある大切な新年と春の祝祭日で、3月21日か22日の春分の日の時期に、東はタジキスタン、西はトルコ国内のクルド人の在住地域の辺りまで広く祝われている。ノウルーズは自然再生と豊饒の象徴として、古くから祝われてきた。

アゼルバイジャンのノウルーズ英語版は家庭で祝う。その休日の前の夕方には、家族全員がそのために用意したテーブルに集まり、そこには新年を豊かにするために様々な料理を用意する。休日は数日間続き、お祝いのための公の場での踊りや民俗音楽の色々なエンターテイメント、全国的なスポーツ大会で終わる。農村部では農作業を休むこととしている。

参考資料 編集

注釈と出典 編集

  1. ^ Azerbaijan - a part of Europe (2007年11月24日). “Azerbaijan - a part of Europe”. Azeriyoungsters.blogspot.com. 2012年12月16日閲覧。
  2. ^ Azerbaijani Dance Archived May 29, 2009, at the Wayback Machine.
  3. ^ https://jp.utc.city/296762, 2018年10月06日閲覧
  4. ^ http://danceask.com/alcha-gulu-azerbaijan/, ALCHA GULU- AZERBAIJAN, 2018年10月09日閲覧
  5. ^ http://www.worldfolksong.com/classical/khachaturian/lezginka-gayane.html, 2018年11月26日閲覧
  6. ^ https://hisour.com/ja/azerbaijani-dances-36788/, 2018年11月26日閲覧
  7. ^ Traditional Azeri Dance”. Bangkokcompanies.com. 2018年11月27日閲覧。
  8. ^ National dances, 2018年11月26日閲覧
  9. ^ 踊りの例 2011年11月20日公開, 2018年10月6日閲覧
  10. ^ Swiss girls performe Azerbaijani dances Archived May 31, 2009, at the Wayback Machine.

関連項目 編集

外部リンク 編集