アダム派
アダム派（英: Adamites/Adamians）は、2世紀～4世紀に北アフリカに存在したキリスト教の初代教会の1つ。 中世のヨーロッパで一時的に復活した。 全裸で儀式を行うのが特徴的。
古アダム派 編集
アダムとイブの原始的な無垢さを取り戻す事を目的に2世紀に始まった。 起源には複数の説が有る。 肉体的欲求を根絶するために、単純な作法を採用し、結婚を廃止している。 彼らは自分達の教会を楽園と呼び、「聖なるヌーディズム」を実践している。
新アダム派 編集
中世ヨーロッパで教義が復活した。 13世紀のオランダの自由心霊兄弟団やベルギーのベギン会、15世紀のボヘミアのターボル派(からの離脱者)が有名。 常にキリスト教主流派から疎外されていた。
ターボル派は1419年に神聖ローマ帝国の権威に対抗するために始まった。 彼らの一部がボヘミア・アダム派として分離し、町や村でも裸で生活するようになった。 彼らは「God dwelt in the Saints of the Last Days」と伝道し、排他的な結婚を罪と考えた。 ノーマン・コーンは、「ターボル派は厳格な一夫一妻制だが、アダム派は自由な愛を規則とした。アダム派は儀式以外でも裸が多く、ターボル派からは自ら稼ぐ事もしないと批判された。」と述べた[1]。
ベギン会はボヘミアでPicardsとなり、Nežárka川の島を購入して独自の社会を築いた。
1421年、フス派指導者のヤン・ジシュカはこのアダム派共同体を殆ど皆殺しにした[2]。
1422年、アダム派はボヘミアとモラビア全土に拡散したが、特にフス派に憎まれた。 これはアダム派が聖変化や司祭、聖餐を否定したためである[3]
1781年以降、神聖ローマ帝国のヨーゼフ2世の勅命に抵抗してボヘミアの各地でアダム派が復活した。
関連項目 編集
脚注 編集
- ^ Andrew Wilson (2015年3月22日). “From the Observer archive, 17 March 1974: the naked truth about streaking”. The Guardian
- ^ Konstantin von Höfler, Geschichtsquellen Böhmens, I, 414, 431.
- ^
Rines, George Edwin, ed. (1920). . Encyclopedia Americana (英語).
- ^ Goldie, Mark (2000). “The Search for Religious Liberty 1640-1690”. In Morrill, John. The Oxford Illustrated History of Tudor and Stuart Britain. Oxford University Press. ISBN 978-0-19-289327-7
- ^ Hames 2009, pp. 21-.
参考文献 編集
- この記事にはパブリックドメインである次の百科事典本文を含む: Herbermann, Charles, ed. (1913). "Adamites". Catholic Encyclopedia. New York: Robert Appleton Company.
- Hames, Peter (2009). Czech and Slovak Cinema: Theme and Tradition. Oxford University Press. ISBN 978-0-7486-8683-4
