アメリカセンダングサ学名: Bidens frondosa、亜米利加栴檀草)は、キク科センダングサ属1年草道端空き地、湿り気のある荒れ地などに生える雑草[2]セイタカタウコギ(背高田五加木)ともいう。

アメリカセンダングサ
Bidens frondosa var. frondosa
Bidens frondosa var. frondosa
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 Core eudicots
階級なし : キク類 Asterids
階級なし : 真正キク類II Euasterids II
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
亜科 : キク亜科 Asteroideae
: ハルシャギク連 Coreopsideae
: センダングサ属 Bidens
: アメリカセンダングサ B. frondosa
学名
Bidens frondosa L.[1]
和名
アメリカセンダングサ
セイタカタウコギ
英名
devil's beggartick

特徴 編集

草丈は、50-150cmになる。茎の切り口は四角形になり、表面の色は暗紫色で、ほとんど毛がない。葉は対生するが、茎の上方では互生することもある。葉は無毛で、3-5個の小葉に分かれる。小葉は大きさの揃った鋸歯をもち、先端が尖る。

花期は秋で、黄色の頭花をつける。6-12個の頭花の経より長い総苞片をもつ。筒状花が目立ち、舌状花は小さくて外からは目立たないことが多い。

果実は扁平であり、先に向かって幅が広くなる。先には2本の刺があり、下向きのかぎ状の剛毛が表面にある[3]

オナモミ属などと同様、実は人間衣服哺乳動物の毛にくっつく(→ひっつき虫)。秋田弁では、その特徴から「のさばりこ」(甘えん坊の意)とも呼ばれる。

画像 編集

分布 編集

北アメリカ原産。日本では大正時代に確認された帰化植物奄美諸島沖縄諸島を含むほぼ全国に分布する[4]

和名 編集

アメリカセンダングサの命名は中井猛之進によるもので、セイタカタウコギの命名は牧野富太郎によるものである[3]

脚注 編集

  1. ^ 米倉浩司; 梶田忠 (2003-). “「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)”. 2011年11月19日閲覧。
  2. ^ 野に咲く花(1989)
  3. ^ a b 原色日本帰化植物図鑑(1975)
  4. ^ アメリカセンダングサ - 国立環境研究所 侵入生物データベース

参考文献 編集

  • 長田武正『原色日本帰化植物図鑑』保育社、1975年、54頁。ISBN 978-4-586-30053-2 
  • 平野隆久写真『野に咲く花』林弥栄監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、1989年、74頁。ISBN 4-635-07001-8 
  • 『写真で見る外来雑草』畜産技術協会、1995年、23頁。ISBN 4-88137-056-1 
  • 伊藤ふくお写真、丸山健一郎文『ひっつきむしの図鑑』北川尚史監修、トンボ出版、2003年、46頁。ISBN 4-88716-147-6 
  • 岩瀬徹『形とくらしの雑草図鑑 : 見分ける、身近な280種』全国農村教育協会〈野外観察ハンドブック〉、2007年、114頁。ISBN 978-4-88137-135-0 
  • 岩瀬徹・川名興・飯島和子『校庭の雑草』(4版)全国農村教育協会〈野外観察ハンドブック〉、2009年、107頁。ISBN 978-4-88137-146-6 

関連項目 編集

外部リンク 編集