アンティクロス古希: Ἀντίκλος, 'Antiklos)は、ギリシア神話の人物である。トロイア戦争に参加したギリシア軍の武将の1人で、木馬作戦に参加したことで知られる。しかしトロイアに木馬が運び込まれたとき、ヘレネーデーイポボスとともに木馬の前にやって来て、ギリシア軍の武将たちが潜んでいないか、武将の妻の声をそっくりに真似て木馬に語りかけた。中にいる武将たちは涙を流しながら耐えたが、アンティクロスは妻ラーオダメイアの声に思わず返事をしそうになった[1]。オデュッセウスはとっさにアンティクロスの口を押さえこんだが[2][3]、その力が強すぎたため、アンティクロスは窒息死してしまった[1]

脚注 編集

  1. ^ a b トリピオドーロス。
  2. ^ 『オデュッセイア』4巻。
  3. ^ アポロドーロス、摘要(E)5・19。

参考文献 編集