イタリア行政区分において、都市イタリア語: Città)の語は以下のような使われ方をしている。

コムーネの称号としての Città 編集

イタリア基礎自治体コムーネと規定されている。規模の大小による名称の区別(日本の市・町・村のような)はない。

ただし、人口・歴史・文化などの重要性を有するコムーネに対し国家元首によって Città の称号が付与される。ローマやヴェネツィアなどのように古代・中世から経緯で Città と称している都市もあるが、おおむね19世紀から王による都市号の付与が制度化された。イタリア共和国においては大統領令で付与される。

広域自治体としての Città metropolitana 編集

 
Città metropolitana が置かれている地域

Città metropolitana(「大都市」や「大都市圏」と訳される)は、県と同格の広域自治体である。

イタリア共和国憲法114条において、イタリア共和国はコムーネ、県、Città metropolitana、州からなるという規定があるが、長らく Città metropolitana という自治体は置かれていなかった[1]2014年、「大都市、県、コムーネの連合および合併に関する規定」によって、県級の広域自治体として Città metropolitana の規定が行われた。2015年1月1日、以下の10県が Città metropolitana となった。

その後、2015年9月4日にシチリア自治州の3県が Città metropolitana に移行した。

2016年2月に、サルデーニャ自治州で広域自治体の再編が行われ、カリャリ周辺地域(旧カリャリ県の一部)が Città metropolitana となった。

脚注 編集

  1. ^ 工藤裕子・森下昌浩・小黒一正「イタリアにおける国と地方の役割分担」p.86

関連項目 編集