イーピノオス古希: Ἰφίνοον, Īphinops)は、ギリシア神話の人物である。長母音を省略してイピノオスとも表記される。主に、

が知られている。以下に説明する。

ケンタウロスの1人 編集

このイーピノオスは、ケンタウロスの1人である。他のケンタウロスとともにラピテース族の王ペイリトオスヒッポダメイアの結婚式に出たが、その後のラピテース族との戦いでペーレウスによって殺された[1]

デクシオスの子 編集

このイーピノオスは、ギリシア人デクシオスの子である[2]トロイア遠征軍に加わり、戦場では戦車に乗って戦ったが、リュキアの武将グラウコスの投じた槍で肩を撃たれ、戦車から転落して死んだ[3]。あるいはヘクトールに討たれた[4]

テーバイ人 編集

このイーピノオスは、テーバイ人。テーバイ攻めの七将と戦争した際にテーバイを守って戦ったが、予言者アムピアラーオスに討たれた[5]

脚注 編集

  1. ^ オウィディウス『変身物語』12巻379行。
  2. ^ 『イーリアス』7巻15行。
  3. ^ 『イーリアス』7巻13行–16行。
  4. ^ プリュギアのダーレス、24。
  5. ^ スタティウステーバイド』7巻714行。

参考文献 編集