ウベアイス
ウベアイス(英語: Ube ice cream)は、ウベ(紅山芋・ダイジョ)を主な原料として作るフィリピン風のアイスクリーム。デザートのハロハロを作る時によく使用される。
ウベ・アイスクリーム | |
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ハワイのウベ&マカプノアイス | |
別名 | 紅山芋アイス |
種類 | アイスクリーム |
発祥地 | フィリピン |
歴史 編集
ウベは、その鮮やかな紫色・やさしい甘さ・ナッツ風の風味により、ウベ・ハラヤなどに使われるフィリピンの名物デザートとなった。ウベがアイスクリームに使われた最古の記録は、1922年のレシピ[1]で、アメリカ占領中にアイスクリームがフィリピンに持ち込まれた時にソルベテスが生まれ、その新しい味付けとして、マンゴー、ピニピグ、メロンなどと共にアイスクリームに使われるようになった。このレシピでは、すりつぶしたウベ、ミルク、砂糖、砕いた氷が必要とされていた[1]。当時のアイスクリームは、手動アイスクリームメーカーであるガラピンイェラ(garapinyera)を使って、手でかき混ぜて作っていた[2]。
ウベアイス[3]は、フィリピン国外でも人気を高めた。その理由としては、フィリピン移民がレストランで採用したこと(ハロハロに使用することが多い)、鮮やかな紫色、ソーシャルメディア上での写真の拡散などが挙げられる[4][5][6]。
ハロハロでの使用 編集
ウベアイスは、フィリピンの人気デザートであるハロハロの材料として広く使用されている。ハロハロは様々な材料が混ぜられたもので、ココナッツ、サゴ、甘くした豆、ジャックフルーツやマンゴーなどの果物のスライス、レチェ・フラン(フィリピン風カスタードプリン)、ナタデココ、そして、ハラヤ(ペースト)状のウベなどが使われる。ウベは、その独特の風味と紫の色から、ハロハロに欠かせない材料だと考えられている。そのため、ウベアイスは、ウベ・ハラヤと共に、またはその代わりとして、使用される場合がある。また、無糖練乳がハロハロのもう1つの不可欠な材料の必須成分とされていることから、ウベアイスと併用すると、よりクリーミーな製法になる[7][8][9]。
参考文献 編集
- ^ a b Valdeavilla (2018年6月8日). “Ube: The Philippine Purple Yam (More Popular Than Vanilla!)”. The Culture Trip. 2019年5月28日閲覧。
- ^ Bueno, Anna (2016年10月14日). “All hail ube, the culinary gem we took for granted”. CNN Philippines 2019年5月28日閲覧。
- ^ “Ube Ice Cream Recipe”. Pinoy Recipe At Iba Pa. 2017年6月16日閲覧。
- ^ Crowley (2017年8月10日). “Is Ube the New Matcha?”. Grub Street. 2019年5月28日閲覧。
- ^ Bumatay (2019年7月2日). “Ube Ice Cream Is The Flavor Of Summer 2019, But Here’s What Filipino Folks Want You To Know”. Bustle. 2019年7月29日閲覧。
- ^ Fisher (2019年7月16日). “What Is an Ube and Why Is It So Trendy Right Now?”. Real Simple. 2020年3月28日閲覧。
- ^ “Bon Appétit Whitewashed Halo Halo and Filipinos Are Pissed”. Huffington Post. (2016年10月28日) 2019年5月28日閲覧。
- ^ “We tried a popular Filipino dessert called halo-halo that has ube ice cream in it”. Business Insider. (2018年12月26日) 2019年5月28日閲覧。
- ^ Pablo (2014年10月5日). “The Secret To Great Halo-Halo”. Filipino Kitchen. 2019年5月28日閲覧。