エイリアンクラッシュ』 (ALIEN CRUSH) は、1988年9月14日に日本のナグザットから発売されたPCエンジンコンピュータピンボール

エイリアンクラッシュ
ジャンル コンピュータピンボール
対応機種 PCエンジン (PCE)
開発元 コンパイル[1]
発売元 ナグザット
音楽 迫田敏明[要出典]
人数 1人
メディア 2メガビットHuCARD[2]
発売日 日本 198809141988年9月14日
アメリカ合衆国 1989091989年9月
対象年齢 日本 CEROA(全年齢対象)
アメリカ合衆国 ESRBE(6歳以上)
ヨーロッパ PEGI7
コンテンツ
アイコン
アメリカ合衆国 Animated Blood,
Mild Fantasy Violence

ヨーロッパ Violence, Fear
その他 型式:日本 NX63001
アメリカ合衆国 TGX020005
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映画『エイリアン』(1979年)をモチーフにした[要出典]グロテスクな背景やギミックを特徴としたゲーム。動き回る敵を狙い撃ちするなど実際のピンボールでは実現不可能な仕掛けを導入している。開発はコンパイルが行い、音楽は後にメガドライブ用ソフト『武者アレスタ』(1990年)を手掛けた迫田敏明が担当している[要出典]。かつてはハドソンが登録商標などの権利を取得していたが、株式会社ハドソンは2012年にコナミデジタルエンタテインメント (KDE) に吸収合併されたため、現在はKDEが著作権を保有している。

後にバーチャルコンソール対応ソフトとして2006年にはWii2014年にはニンテンドー3DSおよびWii Uにて配信された。2010年にはPlayStation 3およびPlayStation Portable用ソフトとしてPCエンジンアーカイブスにて配信された(詳細は#移植版を参照)。PCエンジン版はゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」にてゴールド殿堂を獲得した。

後に同機種にて続編となる『デビルクラッシュ』(1990年)が発売され、以後シリーズ化された。本稿ではハドソンより配信されたWiiウェア用ゲームソフト『エイリアンクラッシュ・リターンズ』も扱う。

ゲーム内容 編集

ゲームシステム的には本物のピンビールゲームのルールを踏襲しており、「台揺らし」と称されるテクニックもゲーム的に再現している。ただし当時のアナログテレビではピンビールの縦に長い台を全て映し出す事は出来なかったので、画面デザインも基本は上下2画面で構成されている。特殊な状況下では画面が切り替わり、ボーナスステージに突入する(全4種類)。

本作は得点がカンストして999,999,900点に達すると、ピンボール台が破壊されてエンディングとなる隠し要素がある。しかし、そこまで得点を稼ぐには一般的に数十時間所要する上にゲームの中断をしたり、セーブしたりする機能がないため、それを見るのは非常に困難なものであった。バーチャルコンソール版やPCエンジンアーカイブス版ではゲーム内容を保持したまま中断ができるため、多少は容易になっている。

移植版 編集

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考
1 エイリアンクラッシュ   200612112006年12月11日
  200612152006年12月15日
  200701092007年1月9日
Wii コンパイル[要出典] ハドソン ダウンロード
バーチャルコンソール
- 2019年1月31日配信・販売終了
2 エイリアンクラッシュ   2010年2月17日[3]
  201106022011年6月2日
PlayStation 3
PlayStation Portable
(PlayStation Network)
コンパイル[要出典] ハドソン ダウンロード
PCエンジンアーカイブス
-
3 エイリアンクラッシュ   201306032013年6月3日
ひかりTVゲーム コンパイル[要出典] KDE クラウドゲーム -
4 エイリアンクラッシュ   201306202013年6月20日
G-cluster コンパイル[要出典] KDE クラウドゲーム -
5 エイリアンクラッシュ   2014年2月26日[4]
ニンテンドー3DS コンパイル[要出典] KDE ダウンロード
(バーチャルコンソール)
-
6 エイリアンクラッシュ   2014年7月9日[5]
  201706082017年6月8日
Wii U コンパイル[要出典] KDE ダウンロード
(バーチャルコンソール)
-
7 エイリアンクラッシュ   202003192020年3月19日
  202003192020年3月19日
  202003192020年3月19日
  PCエンジン mini
  TurboGrafx-16 mini
  PC Engine CoreGrafx mini
M2
※ 移植開発担当
KDE
※ 本体の販売元
プリインストール - パッケージ表示やソフト選択画面の表示位置はTurboGrafx-16版(北米版)となっているが、ゲーム本編はPCエンジン版(日本版)を収録[6][7]

評価 編集

評価
レビュー結果
媒体結果
Eurogamer      (Wii)[8]
ファミ通33/40点 (PCE)[9]
(ゴールド殿堂)
ゲーム・インフォーマー8.75/10点 (PCE)[10]
GameSpot7.5/10点 (Wii)[8]
IGN7/10点 (Wii)[8]
NintendoLife           (Wii)[8]
PC Engine FAN22.66/30点 (PCE)[2]
(総合110位)
The Games Machine75% (PCE)[10]
PCエンジン完全ガイド肯定的 (PCE)[11]
  • ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では7・9・9・8の合計33点(満40点)でゴールド殿堂を獲得[9]、レビュアーからはデザインをエイリアンで統一した事に関しては良いアイデアであるとの指摘や「面白いし楽しい」、「フィールドをグログロな生物にした設定が面白い」など称賛の声が多数挙がった[12]。一方でギミックの配置など面デザインに関しては「気を配って欲しかった」といった意見や、メインフィールドが一つしかない点に関して「もうひとつでいいから用意してほしかった」など面数の少なさに対する意見、ボーナスステージの面倒さなどに否定的な意見が見られた[12]。レビュアーの水野店長は本作に関して「簡単すぎる点をのぞけば、あとはまったく文句はない」と絶賛した[12]
  • PC Engine FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、22.66点(満30点)となっている[2]。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で110位(485本中、1993年時点)となっている。同雑誌1993年10月号特別付録の「PCエンジンオールカタログ'93」では、メインフィールドが縦に2画面分あり巨大である事を指摘した他、台揺らし機能が付いている事に関して驚愕であると称賛した[2]
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 4.01 3.78 3.87 3.80 3.53 3.57 22.66
  • ゲーム本『懐かしゲーム機大百科 PCエンジン完全ガイド 1987-1999』では、エイリアンが配置されたフィールドに関して「デザインセンスは非常に独創的だった」と称賛した他、実際のピンボールでは不可能なギミックが搭載されている一方で、ピンボール本来の面白さの再現に関しても台揺らし機能が付いていると指摘し、「ピンボールファンも納得のデキ」であると称賛した[11]

エイリアンクラッシュ・リターンズ 編集

エイリアンクラッシュ・リターンズ
ジャンル グロテスクアクションピンボール
対応機種 Wii
開発元 ハドソン
発売元 ハドソン
人数 1-4人
メディア ダウンロード販売
発売日 2008年8月26日
対象年齢 CEROB(12才以上対象)
ESRBE(6歳以上)
PEGI7
OFLC:G(全年齢対象)
コンテンツ
アイコン
[CERO]暴力
デバイス Wiiリモコン&ヌンチャク
その他 ニンテンドーWi-Fiコネクション対応
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エイリアンクラッシュ・リターンズ』(ALIEN CRUSH RETURNS)は、ハドソンより2008年8月26日に配信されたWiiウェア用ゲームソフト。グラフィックを3D化し、Wiiならではの直感操作を取り入れた新作。

ニンテンドーWi-Fiコネクションにより、最大4人までのオンライン対戦や世界ランキングに参加できた(「ニンテンドーWi-Fiコネクション」のサービスは2014年5月20日23時を以って終了したため、現在はネット対戦出来ない)。

脚注 編集

  1. ^ KADOKAWA刊、「電撃PCエンジンmini」、40頁
  2. ^ a b c d 「10月号特別付録 PCエンジンオールカタログ'93」『PC Engine FAN』第6巻第10号、徳間書店、1993年10月1日、138頁。 
  3. ^ ginger (2010年2月10日). “PlayStation Store最新情報。切なさ炸裂の「センチメンタルグラフティ」がゲームアーカイブスに登場” (日本語). 4Gamer.net. Aetas. 2020年1月11日閲覧。
  4. ^ 津久井箇人 a.k.a. そそそ (2014年2月19日). “ホラーテイストなピンボール『エイリアンクラッシュ』3DSバーチャルコンソールで配信決定” (日本語). iNSIDE. イード. 2020年1月11日閲覧。
  5. ^ 津久井箇人 a.k.a. そそそ (2014年7月2日). “Wii Uバーチャルコンソール7月9日配信タイトル ― 『バトルシティー』『エイリアンクラッシュ』『ロックマンエグゼ』の3本” (日本語). iNSIDE. イード. 2020年1月11日閲覧。
  6. ^ PCエンジン mini 公式サイト
  7. ^ PCエンジン mini公式@2020年3月19日発売さんはTwitterを使っています: 「@RangerTabasco ご質問ありがとうございます。 エイリアンクラッシュは、ご指摘の通り、海外版ではなく日本版を収録しております。ただ、パッケージは海外版のままとなります。ご注意ください。」 / Twitter
  8. ^ a b c d Alien Crush for Wii (2006)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2020年1月11日閲覧。
  9. ^ a b エイリアンクラッシュ まとめ [PCエンジン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2020年1月11日閲覧。
  10. ^ a b Alien Crush for TurboGrafx-16 (1988)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2020年1月11日閲覧。
  11. ^ a b 「PCエンジンソフト完全カタログ 1987年」『懐かしゲーム機大百科 PCエンジン完全ガイド 1987-1999』スタンダーズ、2018年6月15日、35頁。ISBN 9784866362670 
  12. ^ a b c 「6月16日増刊号特別付録 クロスレビュー優良ソフトパーフェクトカタログ 上巻」『ファミ通』、エンターブレイン、2005年6月16日、19頁。 

関連項目 編集

外部リンク 編集