エキサイティング・アワー

エキサイティング・アワー[注釈 1]』(Exciting Hour)は、1985年に稼動したアーケードゲームプロレスゲームで、テクノスジャパンが開発、タイトーが販売した。なお、タイトルロゴでは『THE PROWRESTLING NETWORK EXCITING HOUR』となっている。海外版のタイトルは『MAT MANIA』。

エキサイティング・アワー
THE PROWRESTLING NETWORK
EXCITING HOUR
ジャンル スポーツゲームプロレス
対応機種 アーケード (AC)
Atari 7800 (Atari)
X68000 (X68K)
PlayStation 4 (PS4)
Nintendo Switch (NSW)
開発元 テクノスジャパン (AC)
アタリコープ (Atari)
マイコンソフト (X68K)
発売元 タイトー (AC)
アタリコープ (Atari)
電波新聞社 (X68K)
ハムスター (PS4・NSW)
ディレクター 富山徳之
プログラマー 富山徳之
西村成孝
美術 緒方孝治
向井久美子
人数 1 - 2人(交互プレイ)
発売日 1985年 (AC)
1990年 (Atari)
1994年 (X68K)
2014年 (PS4)
2019年 (NSW)
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
ESRB:E
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テクノスジャパンとしては、1983年開発の『ザ・ビッグプロレスリング』(データイースト販売)に続くプロレスゲーム。海外でのみ続編も販売された(後述)。

TWA(テクノス・レスリング・アソシエーションの略、海外版ではタイトー・レスリング・アソシエーション)のリングで行われる設定で、試合外の演出はテレビ中継が意識され、「NARI(海外版ではCORY)」という名札の立てられたアナウンサーが両選手を紹介する。

8方向レバーと小技ボタン・大技ボタンでキャラクターを操作。2人プレイでは1試合ごとの交代プレイとなる。

試合はシングルマッチのみで、3分1本勝負。ピンフォールリングアウトで勝ち。以下の状況ではゲームオーバーとなる。

  • ピンフォールされた
  • 場外から20カウント以内にリング内に戻れなかった(両者リングアウトも含む)
  • 時間切れ引き分け
  • コーナーポストに登ったまま5カウント経過した(反則負け)

5戦目はタイトルマッチとなり、勝つとタイトル獲得の演出後、6戦目以降は自身がチャンピオンとして戦う(ただし勝ってもタイトル防衛の演出はない)。1 - 5戦目までは対戦相手の順番が決まっているが、6戦目以降はランダムで選ばれる。

キャラクター 編集

カッコ内は海外版の名前。

YOU[注釈 2]
プレイヤーキャラクター。栗色の長髪に青いショートタイツ、白いリングシューズ姿。
他キャラクターと異なり、ダウン中の相手にその場で攻撃はできないが、コーナーポスト上からの攻撃が可能。
INSANE WORRIER (INSANE WARRIOR)
1戦目の相手。モヒカン刈りペインティング、黒いロングタイツ姿。国内版と海外版では名前が異なるが、国内版(WORRIER)は「心配性の人」という意味に対し、海外版(WARRIOR)は「戦士」を意味する。
リフトアップスラムを使う。
KARATE FIGHTER
2戦目の相手。目が隠れるほどの長髪に黒いズボン姿。紹介時にはヌンチャクを手にしているが、試合には持ちこまない。
連続突きや飛び蹴り、フィスト・ドロップを使用。
COCO SAVAGE
3戦目の相手。ワンショルダータイツ姿の裸足の黒人。
モンゴリアン・チョップヘッドロック・パンチ、ジャイアントスイングを使う。
THE PIRANIA
4戦目の相手。覆面レスラーで素性が知れない。なおピラニアの正確な綴りは「PIRANHA」だが、海外版でも綴りは同じ。
アイアンクローや顔面パンチなどの技のほか、反則のチョークを仕掛けてくる[注釈 3]
BLUES BLOODY (GOLDEN HULK)
5戦目の相手。初登場時はチャンピオン。国内版と海外版で名前が異なるが、キャラクターは同じ。
ダウンするとギロチン・ドロップを連発する。

備考 編集

  • 客席には、ダース・ベイダー風やZZトップ風など、さまざまなパロディキャラクターの観客がいる。
  • チャンピオンになってからゲームオーバーとなると、ネームエントリーの前にスタッフクレジットが表示される。
  • 1986年、海外のみ続編の『VS MANIA CHALLENGE』が販売された。本作とのおもな違いは以下の通り。
    • 対2P戦が可能となった。
    • 新キャラクター「HURRICANE JOE」が追加。従来のプレイヤーキャラクターと同性能で、短髪に赤いショートタイツ、黒いリングシューズ姿で、左肘にはサポーターが巻かれている。
    • プレイヤーキャラクターの名前が「DYNAMITE TOMMY」となった。
    • 技の追加。
    • 前作からは他にINSANE WARRIORとGOLDEN HULKが残ったのみで、他のキャラクターは削除された。またタイトルマッチの概念はなく、1戦目から相手がランダムで選ばれる。
    • BGMや効果音がFM音源で鳴らされている。

移植版 編集

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考
1 MAT MANIA CHALLENGE   1990年
Atari 7800 アタリコープ アタリコープ ロムカートリッジ - -
2 ビデオゲームアンソロジー Vol.8
エキサイティング・アワー / 出世大相撲
  199402251994年2月25日
X68000 マイコンソフト 電波新聞社 フロッピーディスク - アーケード版の移植
3 エキサイティングアワー   201406122014年6月12日
PlayStation 4 テクノスジャパン ハムスター ダウンロード
アーケードアーカイブス
- アーケード版の移植
4 エキサイティングアワー   2019年12月19日[1][2]
Nintendo Switch テクノスジャパン ハムスター ダウンロード
(アーケードアーカイブス)
- アーケード版の移植
Atari 7800版
1990年発売。『VS MANIA CHALLENGE』の移植だが、キャラクターはさらに絞られ、DYNAMITE TOMMYとHURRICANE JOEの2名のみ。
X68000版
1994年2月25日発売。電波新聞社によるアーケードゲームの忠実な移植作シリーズ『ビデオゲームアンソロジー』の第8弾。テクノスジャパンの相撲ゲーム『出世大相撲』とのカップリング移植。
PlayStation 4版
2014年6月12日発売。ハムスターアーケードアーカイブス』シリーズ第4弾。後にアップデートにより、海外版『MAT MANIA』の追加や、「ハイスコアモード」「キャラバンモード」が追加された[3]
Nintendo Switch版
2019年12月18日発売。『アーケードアーカイブス』シリーズの1つ。当初から海外版と、各種モードが搭載されている。

スタッフ 編集

  • プログラマー:N.TOMIYAMA(富山徳之)、H.R.SAITOH、N.NISHIMURA(西村成孝)
  • アートワーク:H.R.SAITOH、A.TANIMOTO、K.OGATA(緒方孝始)、K.MUKAI(向井久美子)
  • サウンド:COMPUTER GANG STARS CO.
  • ディレクター:N.TOMIYAMA(富山徳之)

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ アーケード版チラシの表記より。アーケードアーカイブスでは「・」が省略されている。
  2. ^ 場外に「TOMMY the GREAT!」や「FIGHT TOMMY」といったサインボードを掲げた観客がいる。
  3. ^ この間レフェリーが反則のカウントを数えるが、カウント4で離すため反則で勝つことはない。

出典 編集

外部リンク 編集