オオバイヌビワ (大葉犬枇杷、Ficus septics) は、クワ科イチジク属の樹木の一つ。大きな幅広い葉をつける。

オオバイヌビワ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : 真正バラ類I eurosids I
: バラ目 Rosales
: クワ科 Moraceae
: イチジク連 Ficeae
: イチジク属 Ficus
: オオバイヌビワ F. septics
学名
Ficus septics Brumann fil.

特徴 編集

常緑高木[1]。若枝は無毛、托葉は披針形で先端が尖って長さ2-3cm。葉柄は長さ1.5-3.5cmで無毛。葉身は楕円形で先端は丸っこく、基部も幅広く、少し葉柄に流れる。葉身の長さは10-20cm(25cmになることもある[2])、幅は6-11cmで、縁は滑らかで両面無毛。

花嚢は葉腋に1つずつ着ける。雌雄異株で雌雄の花嚢は同形。花嚢の柄は太くて短く、長さ2-3mm。花嚢は平らな球形で径1.3cm、表面には白い点のような皮目が散らばる。また表面に縦条がある[3]。熟すると径2cmほどになり、緑褐色。

和名は葉が大きいことから[4]

分布 編集

奄美大島以南の琉球列島に見られ、国外では台湾、フィリピン、マレーシア、インドネシア、ニューギニア、オーストラリア、ポリネシアと広い分布域を持つ。

近似種など 編集

琉球列島では、この属では最大級の葉の大きさを持つ。特に幅広い葉でつやが強いのでよく目立つ。葉腋に単生し、やや扁平な花嚢も特徴的。

画像集 編集

出典 編集

  1. ^ 以下、主として佐竹他(1999),p.93
  2. ^ 多和田監修(1979),p.27
  3. ^ 初島(1975)p.230
  4. ^ 横山(1997),p.146

参考文献 編集

  • 佐竹義輔他編著、『日本の野生植物 木本 I』(新装版)、(1999)、平凡社
  • 横山潤、「イチジク」:『朝日百科 植物の世界 8』、(1997)、p.142-146
  • 多和田真淳監修、『沖縄植物野外活用図鑑 第6巻 山地の植物』