オタール・イオセリアーニ

ジョージアの映画監督 (1934-2023)

オタール・イオセリアーニグルジア語: ოთარ იოსელიანი英語: Otar Iosseliani1934年2月2日 - 2023年12月17日[1])は、グルジアトビリシ出身の映画監督

オタール・イオセリアーニ
Otar Iosseliani
オタール・イオセリアーニ Otar Iosseliani
本名 ოთარ იოსელიანი
生年月日 (1934-02-02) 1934年2月2日
没年月日 (2023-12-17) 2023年12月17日(89歳没)
出生地 ザカフカース社会主義連邦ソビエト共和国トビリシ
国籍 ジョージア (国)の旗 ジョージア
職業 映画監督
 
受賞
ヴェネツィア国際映画祭
審査員特別賞
1984年『月の寵児たち』
1989年『そして光ありき』
1996年『群盗、第七章』
国際カトリック映画事務局賞
1984年『Le favoris de la lune』
ベルリン国際映画祭
銀熊賞(監督賞)
2002年月曜日に乾杯!
国際映画批評家連盟賞
1982年『田園詩』
2002年『月曜日に乾杯!
ヨーロッパ映画賞
国際映画批評家連盟賞
1999年素敵な歌と舟はゆく
その他の賞
ルイ・デリュック賞
1999年素敵な歌と舟はゆく
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来歴 編集

彼の作品は旧ソ連下で公開禁止であったため、1979年フランスに移住。1982年よりTV作品を始めとしてパリを中心に活動を再開し、寡作ながらも今なお活動を続けている。

2023年12月17日に死去。89歳没[2][3]

作風と評価 編集

  • 緻密に計算されたカメラワークによるワンシーン・ワンショット、やや毒の効いた社会風刺と独自のユーモアを織り交ぜた作風が特徴である。
  • ソ連出身の映画監督アンドレイ・タルコフスキーも「現代ソ連で一番尊敬する映画作家は?」という質問に対し、イオセリアーニの名を出している[4]日本においても『素敵な歌と舟はゆく』(1999)、『月曜日に乾杯!』(2002)のヒットにより、次第に名を広めている。
  • トビリシ国立音楽院英語版の作曲科で音楽を学んだこともあってか、楽器を演奏したり、歌を歌うシーンもイオセリアーニ作品には欠かせない。ただしBGMはほとんど使用せず、セリフも非常に少なめである。そのため退屈さを指摘されることも少なくないが、映像の構成力と音を中心とした映画本来の醍醐味を最大限に活かし、ゆったりと演出している点においては、現存する映画作家の中でも少ない方であろう。
  • 無類の酒好きとして有名であり、彼の作中でも必ずと言っていいほど酒を酌み交わすシーンが存在する。
  • 中期以降の作品からイオセリアーニ自身も出演するようになり、製作スタッフの数人もキャストに取り入れている。美術担当のマニュ・ド・ショヴィニ[注釈 1]がその例で、イオセリアーニ作品では常連となっているほどである。
  • カンヌ国際映画祭をはじめ、数々の映画祭で多くの賞を受賞し、『月曜日に乾杯!』は2002年度のベルリン国際映画祭で銀熊賞と国際批評家連盟賞をダブルで受賞している。

主な監督作品 編集

DVD 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ : Manu de Chauvigny

出典 編集

  1. ^ ოთარ იოსელიანი (1934-2023)”. www.nplg.gov.ge. 2023年12月17日閲覧。
  2. ^ კინორეჟისორი ოთარ იოსელიანი 89 წლის ასაკში გარდაიცვალა” (グルジア語). mtavari.tv (2023年12月17日). 2023年12月17日閲覧。
  3. ^ ოთარ იოსელიანი 89 წლის ასაკში გარდაიცვალა”. Tabula (2023年12月17日). 2023年12月17日閲覧。
  4. ^ 書籍「オタール・イオセリアーニ」より 遠山純生 編集 エスクァイア マガジン ジャパン (2004/6/18) 4872950933
  5. ^ “名匠オタール・イオセリアーニ監督新作「皆さま、ごきげんよう」12月17日公開”. 映画.com. (2016年9月15日). https://eiga.com/news/20160915/17/ 2016年9月15日閲覧。 

外部リンク 編集