オバルチン(Ovaltine)は、スイスの製薬会社ノバルティスの関連会社であるワンダー・アーゲードイツ語版英語版が開発、製造する粉末麦芽飲料のブランド。現在、Ovaltineの商標権はイギリスアソシエイテッド・ブリティッシュ・フーズが所有している。

特徴 編集

スイスのアルベルト・ワンダードイツ語版博士が配合を考え、1904年オボマルティネ(Ovomaltine)の商標で発売された。ラテン語を意味するOvumと英語で麦芽を意味するmaltを入れ込んだ造語で、元々の主要成分を表している。スイス、フランスポルトガルなど、国によっては現在もオボマルチンの商標が使われているが、成分は麦芽、ココア砂糖ホエイパウダーなどに変わっている。調整ココアと異なり、冷たい牛乳にも溶けやすい工夫がされている。

1909年イギリスで製造発売するに当たり、英語として言いやすいオバルチンの商標が使われた。アメリカ合衆国では1915年に製造が始まった。日本では1936年頃の雑誌に広告が掲載されており[1]、またカルピス食品工業(現カルピス)が販売権を取得し1970年代から1980年代に販売したが、現在日本では、一部輸入品を除いて、販売されていない。

香港茶餐廳と呼ばれる喫茶レストランやファストフード店では、「阿華田」(広東語 オーワーティン、中国語 アーホワティエン Āhuátián)の名で定番のドリンクメニューとなっている。他にもアジアでは中国台湾タイフィリピンなどで販売されている。

関連商品 編集

国によっては、ココアを含まないモルト・オバルチン(Malt Ovaltine)や、麦芽を含まないリッチ・チョコレート・オバルチン(Rich Chocolate Ovaltine)という関連商品も販売されている。

また、液状の紙パック入り、缶入り飲料やアイスバーを販売している地域もある。

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ 1936年頃のアサヒグラフ掲載