オーブ県 (オーブけん、Aube) は、フランスグラン・テスト地域圏の県である。名称はオーブ川に由来する。

オーブ県
Aube
Aube章
オーブ県章
位置
Aubeの位置
概要
県番号 10
地域圏 グラン・テスト
県庁所在地 トロワ
郡庁所在地 バール=シュル=オーブ
ノジャン=シュル=セーヌ
3
小郡 33
コミューン 433
県議会議長 フィリップ・ピシェリー
統計
人口
国内74位
  (2011年)
303,997人
人口密度 51人/km2
面積¹ 6,004 km2
¹ 「French Land Register data」(1平方キロ以上の湖沼、エスチュアリー、氷河などの水面積除く。
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地理 編集

 
自然上、歴史的な県の区分

オーブ県は地域圏の南西部に位置する。県は、自然上の区分、歴史的な区分から以下の地方に分けることができる。

  • 北西部 - シャンパーニュ・クレユーズ地方
  • 北西端 - ノジャンテ地方
  • トロワの南西 - オット地方
  • 県南部 - ル・シャウルソワ地方
  • 北東部 - ブリエノワ地方
  • 東部 - バロワ地方
  • トロワとバロワ地方の間 - シャンパーニュ・ユミド地方

23の河川が県内を流れている[Note 1]。主要な4つの河川はセーヌ川、オーブ川(セーヌの支流)、アルマンス川、ヴァンヌ川である。

県内の森林面積は14万ヘクタールである[1].。

フォレ・ドリアン地域圏自然公園は、フランスで最初に設置された自然公園である。オリアン湖、アマンス・エ・デュ・タンプル湖では、釣り、ウォータースポーツ、水泳が楽しめる。

気候 編集

オーブ県は、極端な寒さや極端な暑さのない穏やかな気候である。これは大陸性気候海洋性気候を表している。1950年から1985年までの県の年間平均気温は10.1℃であった[2]。パリ盆地やフランス北東部のコミューンと同等の気温である。年間の日照時間数は1771時間である。

年間降水量はかなり豊富である(平均降水量653.4mmの日が年間115日ある)[3]。一般的には秋と冬に降水量が多い。しかし降雨量は春の間が最も多い。夏は最も降水量が少ない季節である。県南東部は、雨の多い県北西部に大して非常に敏感である。

降雪は比較的少ない。風は主に西からの風である。

歴史 編集

1790年1月15日の国民議会によるデクレで公式に新たな県として発足した。19世紀にはニットウェア産業が出現し、成長した。

ワーテルローの戦い第七次対仏大同盟が勝利すると、1815年6月から1818年11月までロシア軍が占領していた。

1911年、シャンパーニュ・ブドウ騒動は、県最大の暴動となった。衝突による負傷者が数十人にのぼり、この悲惨な事件の結末は悲劇的であった。1919年、デクレにより、オーブ県においてシャンパンの製造が初めて可能となった[4]

経済 編集

オーブ県の経済は19世紀以降繊維産業に焦点が当てられた。この部門は県内で危機を迎え、実質的に経済は移行している。

オーブ県は雇用において女性比率が大幅に高い。実際のところ、労働者の半数近くが女性である。この女性比率の大きな影響を受けている業種は、貿易、運輸、繊維、公共サービス、教育、医療である。しかし失業においては、女性は男性よりも影響を強く受けやすい。これは主に繊維分野でのレイオフによるものである。

農業 編集

農業振興地域の面積は県内で379,720ヘクタールである。オーブ県で最も多く生産されているのは麻であり、第2位はシャンパンシュークルート用キャベツ、医療用のケシムラサキウマゴヤシ、第6位はジャガイモ、第8位は穀物、第9位はビートである。

オーブではシュークルート用キャベツの生産量がバ=ラン県に次いで国内第2位で[5]、全国生産の二割を占めている[6]。毎年シュークルート祭りがブリエンヌ=ル=シャトーで開催されている[7] · [8]

商業 編集

フランス革命に端を発する営業規制など、県独自の法律により商業活動には一定の制限が加えられている。パン屋の例では、1994年に1週間1日以上休息日を設けなければならないとする法律が成立。2017年バカンスシーズンに、これを破って営業を続けたパン屋には3000ユーロの罰金が科せられている[9]

人口統計 編集

人口の増減
1801年 1831年 1841年 1851年 1856年 1861年 1866年
231,455 246,361 258,180 265,247 261,673 262,785 261,951
1872年 1876年 1881年 1886年 1891年 1896年 1901年
255,687 255,217 255,326 257,374 255,548 251,435 246,163
1906年 1911年 1921年 1926年 1931年 1936年 1946年
243,670 241,036 227,839 238,253 242,596 239,563 235,237
1954年 1962年 1968年 1975年 1982年 1990年 1999年
240,797 255,099 270,325 284,823 289,300 289,207 292,131
2006年 2007年
299,704 300,837

参照元:SPLAF[10]および2006年はINSEE[11]、2007年もINSEE[12]

コミューン 編集

オーブ県には433のコミューンがあり、約303,000人が暮らす。人口が3000人を超えるのは13のコミューンである。

順位 コミューン 人口 (2011)
1 トロワ 60,013
2 ロミイー=シュル=セーヌ(fr 13,673
3 ラ・シャペル=サン=リュック(fr 12,716
4 サンタンドレ=レ=ヴェルジェール(fr 11,356
5 サント=サヴィーヌ(fr 10,178
6 サン=ジュリアン=レ=ヴィラ(fr 6,887
7 ノジャン=シュル=セーヌ 6,028
8 バール=シュル=オーブ 5,214
9 ポン=サント=マリー 4,844
10 ロジエール=プレ=トロワ(fr 3,533
11 バール=シュル=セーヌ(fr 3,203
12 レ・ノエ=プレ=トロワ(fr 3,194
13 ブリエンヌ=ル=シャトー(fr 3,024

ギャラリー 編集

脚注 編集

参照 編集

  1. ^ La liste complète se trouve dans la Catégorie "Cours d'eau de l'Aube"

出典 編集

  1. ^ "Présentation géographique du département de l'Aube". le portail Internet de l'État dans l'Aube. 2010年9月22日閲覧
  2. ^ Relevés de la station fr:Météo-France de fr:Barberey-Saint-Sulpice
  3. ^ « Climat en France, Normales mensuelles de la station de Troyes Barberey » [archive], sur le site climat de Météo-France (consulté le 9 octobre 2010)
  4. ^ "Régions - Tourisme - Arkantz". 2007. 2010年9月19日閲覧
  5. ^ Agreste Champagne-Ardenne no 2 - Avril 2011
  6. ^ Chou à choucroute/ cndp de l'Académie de Reims
  7. ^ [1]Template:56e foire à la choucroute à Brienne. Reportage de France 3 Champagne-Ardennes
  8. ^ Brienne-le-Château : 200 hectares de choux à récolter, reportage de France 3 Champagne-Ardennes
  9. ^ 1週間無休のパン屋に罰金、「働き過ぎ」で”. CNN (2018年3月9日). 2019年6月10日閲覧。
  10. ^ [2]
  11. ^ "Recensement de la population au 1er janvier 2006". Insee. {{cite web}}: Cite webテンプレートでは|access-date=引数が必須です。 (説明)
  12. ^ "Évolution et structure de la population du département (de 1968 à 2007)". Insee. {{cite web}}: Cite webテンプレートでは|access-date=引数が必須です。 (説明)