オーレリア連邦共和国(オーレリアれんぽうきょうわこく、: Federal Republic of Aurelia)はバンダイナムコゲームスPlayStation PortableフライトシューティングゲームACE COMBAT X Skies of Deception』、iPhoneiPod touch用フライトシューティングゲーム『ACE COMBAT Xi Skies of Incursion』に登場する架空国家

概要 編集

オーレリア連邦共和国は、エースコンバットシリーズストレンジリアル世界に存在する国家のひとつである[1]。『エースコンバットX』および『エースコンバットXi』の主人公が所属する国家として登場する[注 1]

南オーシア大陸の最南端と南方の諸島を領土とする。中高緯度に領土を持ち、気候は寒冷である[2]。南東はオーレリア海、西は太平洋に面している。領土は南西部から北東に向かうに従って細長くなっており、北の陸上国境ではレサス民主共和国等と接している。南には海を挟んで南極大陸が位置している。

石油を始めとした天然資源が豊富である[3][4]。首都グリスウォールでは世界最大級のシンクロトロン研究所が存在している[5]

歴史 編集

オーレリアは豊かな地下資源を背景に平穏な歴史を歩んでいた[2]。隣国のレサスでは長年に渡って内戦が続いており、オーレリアは困窮するレサスに向けて食料購入資金の援助を行っていた。

2020年6月30日にオーシアが主催するベルカ戦争終結25周年記念式典に参加した。GAZE誌2020年7月10日号の表紙を飾ったレッドミル空軍基地でのエレファントウォークの写真では、写真の左側に5機のMiG-21が並んでいる。[6][7]

レサスでは2019年に内戦が終結していたが、2020年10月にレサスを率いるディエゴ・ナバロは「不当な搾取を続けたオーレリアへの報復」という大義名分を掲げ、レサス軍がオーレリア領に侵攻しオーレリア戦争が勃発した。オーレリアはわずか10日間のうちに首都を含む国土の95%を制圧された。しかし、オーブリー空軍基地に所属するオーレリア空軍部隊が反撃に成功し、各地の残存部隊を統合し大規模な反攻に発展した。短期間の内に国土は奪還され、開戦から2ヶ月程でレサスの実質的な敗戦が決定的となった。これに前後して、ジャーナリストによってディエゴ・ナバロによる食料購入支援金の軍事兵器への流用問題が発覚しており、「オーレリアによる不当な搾取」は事実ではなかった事が判明している。

政治 編集

連邦制共和制を採用している。

行政区分として(State)があり、ノースプナ州などがある。また(County)があり、レナル郡などが存在する。

地理 編集

都市 編集

グリスウォール(Griswall)
オーレリア連邦共和国首都。オーレリア領の北東部に位置する。その中心部にはオーレリアの自由と平和の象徴である超高層ビル、ガイアスタワーがそびえる。オーレリアの政治の中枢であると同時に、「アトモスリング」と呼ばれる世界最大級のサイクロトロン研究施設があり、学術研究都市としても知られる。この直径4.6kmにも及ぶ巨大円形加速器と同心円を描く形で道路網が整備されており、街の周囲を流れる河川の洪水から中心部を守る為、加速器と道路網の交差点には防水ゲートが設けられている。加速器内周は古い町並みが残る旧市街となっており、外周部は高層ビルが立ち並ぶ新市街が囲んでいる。
カルーワ(Challwa)
グリスウォールの南、ネベラ山の麓に位置する港湾都市。
サンタエルバ(Santa Elva)
オーレリア中部を横断する広大な河川であるレナル河の下流域に位置する都市。大型の中州を中心に市街地が広がっており、対岸には工場やドックが立ち並ぶ。首都グリスウォール等の北部地域とオーレリア南西部を結ぶ主要道路の殆どがサンタエルバを経由してレナル河を渡っており、交通の要衝となっている。
パターソン港(Port Patterson)
オーレリアの南西部に位置する都市で、湾の入り口に架かる昇開橋が特徴的な港湾都市。港湾施設の他に昇開橋を挟んだ南東部には石油コンビナートがあり、オーレリア西部に於ける拠点地域となっている。
モンテブリーズ(Monte Breeze)
オーレリア北東部、首都グリスウォールの西方に位置する大規模な工業地帯。オーレリアを代表する大企業によって、最先端の研究や生産が行われる先進的な工場が、周辺の豊かな自然に囲まれる形で点在する。空港や港湾施設、鉄道等も整備されており、扱われている技術の機密レベルも高い。

施設 編集

オーブリー基地(Aubrey Base)
オーレリア最西部の辺境の町、オーブリーに立地する空軍基地。海上警備が主な役割であり、軍事的な重要性も低いことから、配備兵器類は旧型のものが多く、基地の規模も小さい。しかし、周辺に民間施設があまりないため、飛行を制限する要素が少なく、比較的練度の高い部隊が養成されている。
サチャナ航空基地(Schana Air Base)
レイブンウッズに建造されているオーレリア空軍最大の航空基地。開戦後、大規模な攻撃を受けレサス軍に占領される。戦略的に重要な地点でもあるため、警戒は厳しい。
サルーカ基地(Base Sallqa)
グリスウォールからレサス国境の間に位置する基地。兵站と防空を司る。オーレリア戦争が勃発して数日後に消滅した。
ピューク・ラゴーラ空軍基地(Phuku Lagolla Air Base)
グリスウォール南西に位置する空軍基地。技術評価試験飛行部隊のファルコ隊が所属している。
プナ基地(Puna Base)
レサス軍が侵攻した際、プナ平原に急造した兵站基地(補給基地)。オーレリア軍により物資等が鹵獲される。
ガイアスタワー(Gaiuss Tower)
グリスウォールの旧市街中心部に位置する超高層ビル。基部から途中まで単一の建物であるが、途中からはいわゆるツインタワーとなっており、双方のビル棟は計3か所が数フロア分の厚さを持つ空中回廊で繋がれている。
オーレリアの自由と平和の象徴にして政治の中心でもあったが、オーレリア戦争勃発後は、グリスウォールを占領したレサス軍によって軍司令部として使用された。また、レサス軍最高司令官のディエゴ・ギャスパー・ナバロによって、戦争中は連日に渡って豪華なパーティが開催された。

地域 編集

エリアZ2K(Area Z2K)
サルーカ基地とグリスウォール間の空域。
オーブリー岬(Cape Aubrey)
オーレリア西部北端に位置する岬。周辺には小さな港町と漁村、そしてオーブリー空軍基地が存在する。周囲を広大なプナ平原が囲む辺境の地。
オーレリア海(Aurelian Sea)
オーレリアの南東部に広がる海洋。
キングスヒル(Kingshill)
パターソン港の東、オーレリア南部にある丘陵地帯。パターソン港へとトンネルで直接通じる建設中の高速道路がある。
スタンドキャニオン(Stand Canyon)
オーレリア南部の渓谷地帯。もともとは遺跡があり鉱山施設でもあった。鉱山の跡地をレサス軍が基地として利用している。
カラナ平原(Carana Stepps)
サンタエルバの北西部に位置する遺跡地帯。サンタエルバからのレサス軍敗走部隊が集結していた。
ターミナス島(Tarminas Island)
オーレリア最南部の島。高緯度地域のため、雪と氷に閉ざされた島であるが、地下資源が豊かで油田がある。グレイプニルの燃料補給基地でもあった。
ネベラ山(Mount Nevera)
万年雪が降り積もるオーレリアの中央付近に位置する山岳地帯。レサス軍占領後は建設中だった気象観測施設が改造され、超広域ジャミング施設「ネベラジャマー」が建設され、モンテブリーズで作られていたMBSRの存在を隠していた。
プナ平原(Puna Plains)
オーレリア領の南西部に大きく広がる平原地帯。レサス軍の補給所が建設されていたが、グリフィス隊に奪われ、パターソン港奪還の足がけとされる。
レイヴンウッズ(Raven Woods)
サンタエルバの北部に位置する森林地帯。オーレリア軍のサチャナ航空基地が置かれており、レサス軍に真っ先に占領された。

オーレリアの軍事 編集

陸海空軍を持ち、各所に大小様々な基地が建設されている。 オーレリア海軍は残存する戦闘艦艇を寄せ集めた小規模なものとなっており、作戦に参加する艦隊の殆どが中小規模のものである。艦名が分かっているものは、巡洋艦「タラッサ」[注 2]潜水艦「ナイアッド」の二艦。 陸軍はデイビス隊、ヴィクター隊などの戦闘部隊、ジャガー隊、シーガル隊、ピューマ隊などの監視偵察部隊などが存在する。

また、キャラハン隊、ハーリントン隊など他の生き残った地上戦闘部隊も存在する。空軍にもグリフィス隊以外にミルバス隊、ニノックス隊、ファルコ隊、アクイラ隊、オータス隊など、複数の航空部隊が生き残っている。ファルコ隊についてはレサスによる侵攻初期にどのような行動を取っていたのかが『Xi』で明かされている。

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 両作品共に『エースコンバット7』公式サイトにおいて、正式にストレンジリアルの作品であると明言されていない点には留意が必要である。
  2. ^ 艦名の由来はギリシア神話に登場する海を神格化した原初神「タラッサ」。なお、エルジア王国海軍に同名のイージス艦が存在する。

出典 編集

  1. ^ 『ACES at WAR A HISTORY 2019』、146-147頁。
  2. ^ a b ACES WEB:ACE COMBAT™ X Skies of Deception (Youtube). バンダイナムコエンターテインメント. 25 December 2020. 該当時間: 0:21. 2020年12月29日閲覧
  3. ^ ACES WEB:ACE COMBAT™ X Skies of Deception (Youtube). バンダイナムコエンターテインメント. 25 December 2020. 該当時間: 0:12. 2020年12月29日閲覧
  4. ^ ACES WEB:ACE COMBAT™ X Skies of Deception (Youtube). バンダイナムコエンターテインメント. 25 December 2020. 該当時間: 11:01. 2020年12月29日閲覧
  5. ^ ACES WEB:ACE COMBAT™ X Skies of Deception (Youtube). バンダイナムコエンターテインメント. 25 December 2020. 該当時間: 28:54. 2020年12月29日閲覧
  6. ^ GAZE 2020年7月10日号特集:「戦争の英雄達:環太平洋戦争機密文書解除」”. エースコンバット7公式サイト. バンダイナムコエンターテインメント. 2020年12月28日閲覧。
  7. ^ ACE COMBAT 25th Anniversary WALLPAPER”. ACE COMBAT™シリーズ25周年特設サイト. バンダイナムコエンターテインメント. 2020年12月28日閲覧。

関連項目 編集