カイピリーニャ: Caipirinha)とは、ブラジル原産の蒸留酒であるカシャッサを基酒(ベース)として作られるカクテルの1種である。ブラジルの国民的なカクテルの1つ[3]

カイピリーニャ
基本情報
種別 ロングドリンク[1]
作成技法 ビルド[2]
[1]
グラス   ロックグラス
アルコール度数
度数
25度以上[1]
国際バーテンダー協会のレシピ
ベース カシャッサ
材料
カシャッサ …… 60ml
ライム …… 1個
白砂糖 …… 4tsp
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概要 編集

「カイピリーニャ」は「カイピラのお嬢さん」といった意味合いであり、「カイピラ」は「農村」「田舎」の意となる[2]。英語では「literally peasant girl」と説明される[4][5]

1920年代に誕生したと考えられており、当初のレシピにはニンニクハチミツが入っていてスペイン風邪の予防薬として飲まれていた[3]

レシピの例 編集

国際バーテンダー協会によるレシピを以下に記す[6]

材料
作り方
  1. ダブルサイズのオールド・ファッションド・グラス(ロックグラス)にライムと砂糖を入れ、静かに押しつぶしながら混ぜ合わせる。
  2. クラッシュアイスとカシャッサをグラスに入れ、静かに混ぜる。

ライムは乳棒やバースプーンを使って押しつぶす[7]

メディアでの登場 編集

  • 黒いオルフェ』 - 1959年公開の映画。カーニバルの屋台バーでカイピリーニャが飲まれている[2]

バリエーション 編集

カイピリッシマ(Caipirissima)[7]
カシャッサをホワイト・ラムに換える。
カイピロスカ(Caipiroska)[1][7]
カシャッサをウォッカに換える。
島カイピリーニャ(Shima Caipirinha)[8]
カシャッサを黒糖焼酎に換える。ライムだけでなくオレンジレモンも使う。
サケピリーニャ(Sakepirinha)[9]
カシャッサを日本酒に換える。ブラジルでは2000年ごろから人気が出て、日本酒そのものの消費量も増えている。

出典 編集

  1. ^ a b c d カイピリーニャ レシピ”. サントリー. 2022年9月30日閲覧。
  2. ^ a b c 福西英三『カクテル教室』保育社、1996年、4頁。ISBN 978-4586508877 
  3. ^ a b 『カクテルをたしなむ人のレッスン&400レシピ』日本文芸社、2021年、87頁。ISBN 978-4537218695 
  4. ^ “666 DOWNING CAIPIRINHAS IN RIO DE JANIERO” (英語). Make The Most Of Your Time On Earth: 1000 Ultimate Travel Experiences. ラフガイド. (2010). ISBN 978-1405385664 
  5. ^ Jim Meehan (2017). “CAIPIRINHA” (英語). Meehan's Bartender Manual: A Cocktail Reference and Recipe Book. Clarkson Potter/Ten Speed. p. 255. ISBN 978-1607748632 
  6. ^ Caipirinha”. 国際バーテンダー協会. 2022年9月30日閲覧。
  7. ^ a b c チャールズ・シューマン、福西英三翻訳、松本みどり翻訳『シューマンズ バー ブック』(新装版)河出書房新社、2018年、81頁。ISBN 978-4309279213 
  8. ^ 『カクテル完全ガイドうまいつくり方の方程式』(改訂版)池田書店、2021年、213頁。ISBN 978-4262130705 
  9. ^ ブラジルに広まるSAKE=日本酒に新時代到来!?=ここ10年で輸入量2倍=本格派、それともカクテル”. ニッケイ新聞 (2018年1月3日). 2022年10月1日閲覧。

外部リンク 編集