カフェ・コンセール(フランス語: café-concert または caf'conc、café à chansons、cabarets à chansonsなど)は19世紀後半から20世紀のはじめのフランスの、ショーを見せる飲食店(の形態)である。パリのカフェ・コンセールは多くの画家の題材となった。

エドガー・ドガ の描いたカフェ・コンセール(1876-1877の間)
(画)リカルド・カナルス

概要 編集

いわゆる「コーヒー・ハウス」とも「コンサート・ホール」とも異なり1849年頃、屋外のカフェで音楽家らが演奏を聞かせる「café-chantants」という形態から発展し、より大きな店舗となり、より大人数による演芸を見せられる場所になった。一般的には簡単な木製の舞台が作られ、歌手などが、ショーを演じた。客は飲食をしながら、歌や踊りのショーを見ることができた。小規模な楽団も舞台に上がることができた。19世紀の末にはいわゆる「ミュージック・ホール」という名称で呼ばれることが多くなった。有名なパリのカフェ・コンセールには、 コンセール・デザンバサドゥール(Concert des Ambassadeurs)、グラン・コンセール・パリジャン(Grand Concert Parisien)、バタクラン(Ba-Ta-Clan)、エデン(Eden)、エルドラド(Eldorado)、スカラ(Scala)、ボビーノ(Folies Bobino)、アルカザール(Alcazar)などがあった。

オノレ・ドーミエエドガー・ドガエドゥアール・マネロートレックらの画家がカフェ・コンセールの風景を描いた絵画を残した。

カフェ・コンセールを描いた絵画 編集

関連項目 編集

参考文献 編集

  • Wieland Barthelmess: Das Cafe-Concert als Thema der französischen Malerei und Graphik des ausgehenden 19. Jahrhunderts. Berlin 1987.
  • Klaus Budzinski, Reinhard Hippen: Metzler-Kabarett-Lexikon. Stuttgart 1996, ISBN 3-476-01448-7.
  • François Caradec, Alain Weill: Le café-concert (1848-1914). Fayard, Paris 2007, ISBN 978-2-213-63124-0.