カリタス女子短期大学
カリタス女子短期大学(カリタスじょしたんきだいがく、英語: Caritas Junior College)は、神奈川県横浜市青葉区あざみ野二丁目29番地1に本部を置いていた日本の私立大学である。1966年に設置され、2017年に廃止された。大学の略称はカリタス、カリ短。
カリタス女子短期大学 | |
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カリタス女子短期大学 | |
大学設置 | 1966年 |
創立 | 1960年 |
廃止 | 2017年 |
学校種別 | 私立 |
設置者 | 学校法人カリタス学園 |
本部所在地 | 神奈川県横浜市青葉区あざみ野二丁目29番地1 |
学部 |
言語文化学科 英語・英語圏文化専攻[注 1][注 2] 仏語・仏語圏文化専攻[注 1][注 2] コミュニケーション文化専攻[注 1][注 3] |
概観 編集
大学全体 編集
神奈川県横浜市青葉区内にあった私立短期大学。運営主体は学校法人カリタス学園。カナダのケベックに本部を置くケベック・カリタス修道女会が母体となっている。カリタスとはラテン語で「愛」を意味する。学科体制はかつて2学科だったが、再編により言語文化学科のみとなっていた。
建学の精神(校訓・理念・学是) 編集
福祉、奉仕、そして母的な思いやりの精神をもつ
教育および研究 編集
- 閉学時点では言語文化学科が設置されていた。学科の特徴としては、少人数での語学学習クラスの設定、また2年次でのゼミナールの履修が必修で、研究方法を担当教員からより密に学ぶことができた。さらに専攻ごとに留学派遣制度があり、毎年イギリス、フランスの語学学校への長期・短期留学生を選抜し、奨学金を出していた。
- 英語・英語圏文化専攻では、実社会で活用できる英語を身につけ且つ英語圏文化への理解を深めるためのカリキュラムが開講されていた。「イギリス文学研究」・「オーラルイングリッシュ」・「英語音声学」・「TOEICワークショップ」・「英語表現」・「児童英語教育研究」などの科目が用意されていた。また、学外での擬似留学において英語漬けでイギリス文化を体験するというイベントも行なわれていた。
- 仏語・仏語圏文化専攻は、全国の短期大学でも有数の課程であり、「仏語表現法」・「仏語音声学」・「仏語演習」・「フランス語圏文化」・「仏文学概論」などフランスの言語・文学・文化などを深く学ぶことができた。
- コミュニケーション文化専攻は、コミュニケーション能力を育てかつ異文化に対し柔軟に対応できる心を育てるというねらいがあり、学内外での異文化体験やボランティア活動への参加にも力を入れていた。
- キリスト教系の短大であることから、一般教育科目に「キリスト教人間学」があった。
学風および特色 編集
海外との交流が盛んであり、その一つに「国際ボランティア in ケベック」があった。これは、短大の母体であるカリタス修道女会のあるカナダのケベックで奉仕活動を体験するプログラムで、コミュニケーション専攻2年次の学生を対象に毎年行われていた。修道女会が宿泊場所を提供するため滞在費用を軽減できるメリットがあった。また週末にはホームステイ体験もでき、異文化体験ができ、このプログラムでの単位も認定された。夏期英語海外研修では、英語・英語圏文化専攻学生を対象にイギリスでの英語海外研修が行なわれていた。ほか、「海外留学・研修制度」もあり、英語・英語圏文化専攻ではオーストラリアで、仏語・仏語圏文化専攻ではフランスでのフランス語海外研修が実施されていた。
沿革 編集
- 1964年 川崎市多摩区中野島のカリタス女子中学高等学校に短期大学の前身となる2年制の専攻科を設置。
- 1966年 高等学校専攻科から発展的改組により、同地にカリタス女子短期大学が開学。英語科を置く(学生数は女49[注 4][1][2])
- 1981年 キャンパスを現在地の横浜市緑区あざみ野(現在は青葉区あざみ野)に移転。
- 1983年 仏語科を新設(学生数は女25[注 4][1][3])。
- 1995年 英語科と仏語科の学生募集を停止。それらに替えて言語文化学科を置く(学生数は女160[注 4][1][4])。
- 英語・英語圏文化専攻
- 仏語・仏語圏文化専攻
- コミュニケーション文化専攻
- 1997年 5月30日をもって英語科・仏語科を正式に廃止[5]。
- 2009年 言語文化学科の専攻を廃止してコース制とする。
- 英語・英語圏文化コース
- 仏語・仏語圏文化コース
- 現代コミュニケーションコース
- 社会文化システムコース
- 2013年 8月 閉学を前提に2015年度の学生募集停止を発表。[6]
- 2017年 閉学。卒業証明書や成績証明書はカリタス学園法人本部(川崎市多摩区中野島)で発行を受け付けている。跡地は東急不動産が開発するマンション「ブランズシティあざみ野」が建設された[7]。
基礎データ 編集
所在地 編集
神奈川県横浜市青葉区あざみ野二丁目29番地1
交通アクセス 編集
象徴 編集
教育および研究 編集
組織 編集
学科(コース制) 編集
- 言語文化学科
- 英語・英語圏文化コース
- 仏語・仏語圏文化コース
- 現代コミュニケーションコース
- 社会文化システムコース
旧・専攻体制 編集
- 言語文化学科
- 英語・英語圏文化専攻
- 仏語・仏語圏文化専攻
- コミュニケーション文化専攻
旧・学科体制 編集
専攻科 編集
- なし
別科 編集
- なし
取得資格について 編集
- 資格
- 国際ボランティア実務士
- 情報処理士
- 社会調査アシスタント
- 秘書士
- 秘書士(国際秘書)
- ビジネス実務士
- ほか資格、検定試験に対応した科目や、補助金制度があり、取得を目指すことのできる資格として、実用英語技能検定、TOEIC、TOEFL、日商ビジネス英語検定、実用フランス語技能検定試験、日本語ワープロ検定、英文ワープロ検定、秘書検定などがあった。
学生生活 編集
部活動・クラブ活動・サークル活動 編集
学園祭 編集
学園祭は「あざみ祭」と呼ばれ、毎年10月下旬の日曜日に開催されていた。クラブによる演奏や手作り品の販売があり、在学生と同窓生、附属学校生、また地域住民、商業などとの交流の場となっていた。
大学関係者と組織 編集
大学関係者一覧 編集
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大学関係者 編集
著名な出身者 編集
- 井上みよ:キャスター
施設 編集
キャンパス 編集
- 聖堂
- 図書館
- 学生食堂
対外関係 編集
他大学との協定 編集
国内 編集
- 横浜市青葉区連携協定締結(横浜青葉区内六大学)
アメリカ 編集
イギリス 編集
カナダ 編集
オーストラリア 編集
フランス 編集
系列校 編集
カリタス修道女会が1960年に創設したカリタス学園には短大の他、以下の附属学校がある。カリタス学園は、神奈川県川崎市多摩区中野島に本部を置く。
社会との関わり 編集
社会人向けに以下の講座・授業が公開されていた。
- 科目等履修生制度:通常の短大の授業を履修できる制度。カナダ研究、美学・美術史などの講座がある。募集は4月と9月の二回。
- プティコレージュ:週一回の一般向けに公開される講座。フランス語会話や英会話のクラスの他、フラワーアレンジメントなどがあった。
- 特別講座 - 海外研究シリーズ:5月~7月の土曜日に一般向けに行われる講座。毎回講演者が替わり、テーマについてそれぞれの視点から講義が行われた。過去のテーマとしては「北アメリカのフランス - ケベックの顔、そしてジャポン」などがあった。
- カリタス女子短期大学市民講座:9月~12月の土曜日に一般向けに行われた講座。毎回講演者が替わり、テーマについてそれぞれの視点から講義が行われた。過去のテーマとしては「コミュニケーションはどこまで可能か —“誤解”から“相互理解”まで —」などがあった。