カーリー・ガリクソンCarly Gullickson, 1986年11月26日 - )は、アメリカオハイオ州シンシナティ出身の女子プロテニス選手。2009年全米オープン混合ダブルスで、同じアメリカのトラビス・パロットとペアを組んで優勝した。WTAツアーでシングルスの優勝はないが、ダブルスで2勝を挙げる。自己最高ランキングはシングルス123位、ダブルス52位。サーブ・アンド・ボレーのプレースタイルを得意にする選手。父親のビルは著名な元プロ野球選手で、4歳年下の妹チェルシー・ガリクソン英語版も大学テニスの名門校であるジョージア大学の学生テニス選手としてNCAA女子テニス選手権で優勝し、2010年全米オープン女子シングルス部門に主催者推薦で出場した経験を持つ著名なアマチュアテニス選手である[1]

カーリー・ガリクソン
Carly Gullickson
カーリー・ガリクソン
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 同・オハイオ州シンシナティ
生年月日 (1986-11-26) 1986年11月26日(37歳)
身長 178cm
体重 66kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2001年
引退年 2012年
ツアー通算 2勝
シングルス 0勝
ダブルス 2勝
生涯通算成績 345勝244敗
シングルス 186勝146敗
ダブルス 159勝98敗
生涯獲得賞金 $541,215
4大大会最高成績・シングルス
全仏 1回戦(2009)
全英 1回戦(2003)
全米 1回戦(2003・05・09)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 2回戦(2010)
全仏 2回戦(2009)
全英 2回戦(2006・08)
全米 3回戦(2008・09)
4大大会最高成績・混合ダブルス
全米 優勝(2009)
優勝回数 1(米1)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 123位(2009年7月20日)
ダブルス 52位(2006年4月3日)

来歴 編集

父親はビル・ガリクソン。ガリクソンは長年メジャーリーグで活躍した名投手として知られ、1988年1989年の2年間日本読売ジャイアンツに在籍し21勝をあげている。カーリーは母親の勧めにより、9歳の時から近くのテニスコートで練習を始め、2001年から選手活動を始めた。2003年にプロに転向し、ウィンブルドン4大大会に初出場する[2]。これまでの彼女は、4大大会女子シングルスは5度本戦に出場しているが、全て初戦で敗退している。

ガリクソンは女子ツアーのダブルスでは、カナダケベックシティ大会で2004年2006年の2度優勝した。4大大会女子ダブルス成績は、全米オープンで2008年2009年の2年連続で3回戦進出がある。

 
2009年全米オープンにて

2009年全米オープンの混合ダブルスで、カーリー・ガリクソンは同じアメリカのトラビス・パロットとペアを組んだ(ダブルスのスペシャリストとして活動しているパロットは当初別の選手と組んで出場する予定であったが、エントリー締め切り2日前に急遽ガリクソンと組み主催者推薦で出場することになったという[2])。混合ダブルス競技は32組による5回戦制で行われ、ガリクソンとパロットは準々決勝で第3シードのマリウシュ・フィルステンベルクポーランド)&リサ・レイモンドアメリカ)組、準決勝で第1シードのマヘシュ・ブパシインド)&リーゼル・フーバー(アメリカ)組を連破して決勝に勝ち上がった。2人は決勝戦でも好調さを維持し、第2シードのリーンダー・パエス(インド)&カーラ・ブラックジンバブエ)組を 6-2, 6-4 のストレートで倒した。こうして、ガリクソンとパロットは2009年の全米オープン混合ダブルス優勝者に輝いた。

ガリクソンはシングルスの出場は2010年のケベックシティ大会が最後になっており、ダブルスに専念して出場している。2011年7月に結婚し、暫く休息を取るため同年5月からテニス選手としての活動を休止していたが[2]、翌2012年3月にクリアウォーターで開催されたITFサーキット大会への出場を機にプロ活動を再開した。2012年5月を最後に大会出場から遠ざかっている。

WTAツアー決勝進出結果 編集

ダブルス: 3回 (2勝1敗) 編集

大会グレード
2008年以前 2009年以後
グランドスラム (0–0)
WTAファイナルズ (0–0)
ティア I (0–0) プレミア・マンダトリー (0-0)
プレミア5 (0-0)
ティア II (0–0) プレミア (0–0)
ティア III (2–0) インターナショナル (0–1)
ティア IV & V (0–0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1. 2005年11月7日   ケベックシティ ハード
(室内)
  マリア・エミリア・サレルニ   エルス・カレンズ
  サマンサ・ストーサー
6–3, 6–4
優勝 2. 2006年11月5日   ケベックシティ ハード
(室内)
  ローラ・グランビル   アリーナ・イドコワ
  ジル・クレイバス
6–3, 6–4
準優勝 1. 2009年9月27日   ソウル ハード   ニコール・クリッツ   アビゲイル・スピアーズ
  詹詠然
3–6, 4–6

4大大会シングルス成績 編集

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 通算成績
全豪オープン A A A A A LQ LQ A LQ LQ
全仏オープン A A A A A LQ A A 1R A 0–1
ウィンブルドン A A 1R LQ A A A A LQ A 0–1
全米オープン LQ A 1R A 1R LQ A LQ 1R A 0–3

脚注 編集

  1. ^ GEORGIA SPORTS COMMUNICATIONS (2010年9月1日). “Gullickson falls to top seed in US Open debut”. 2012年5月14日閲覧。
  2. ^ a b c QUOTH MEDIA (2011年7月21日). “It’s all about the genes for Lasers’ Carly Gullickson”. 2012年5月14日閲覧。

外部リンク 編集