ガルドン川(ガルドンがわ、Gardon)は、フランス南東部を流れる長さ127.4kmである。ローヌ川に流れ込む支流のひとつで、セヴェンヌ山脈に源を発している。かつてはガール川(Gard)とも呼ばれ、ガール県の語源になったが、現在ではその呼称は廃れてしまい、例外的にしか使われなくなっている。

ガルドン川
ガルドン川
ガルドン川
延長 127.4 km
平均流量 32.7 m³/s
流域面積 2,200 km²
水源 セヴェンヌ山脈
水源の標高 -- m
河口・合流先 ローヌ川
流域 フランス
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川は二つの支流から成り立っている。ガルドン・ダレス川フランス語版(Gardon d'Alès)とガルドン・ダンデューズ川フランス語版(Gardon d'Anduze)である。これらはネル市フランス語版(Ners)で合流している。

ガルドン・ダンデューズはさらに別の3つの川から成っている。サランドランク川フランス語版(Salindrenque)、ガルドン・ド・サン=ジャン=デュ=ガール川フランス語版(Gardon de Saint-Jean-du-Gard)、ガルドン・ド・ミアレ川(Gardon de Mialet)の3つで、見てのとおり、うち2つに「ガルドン」を冠している。そうした流域では「ガルドン」は町や村の名前にもなっている。

川は約70kmにわたり、カヌーの航行が可能である。流域にある古代ローマ水道橋ポン・デュ・ガール)は、ユネスコ世界遺産に登録されている。また、流域には典型的な地中海地域の景観が見られ、低木林セイヨウヒイラギガシケルメスオーク英語版の森林が広がり、オフリス・スコロパクス英語版エジプトハゲワシボネリークマタカヨーロッパビーバーホウセキカナヘビなどが生息している。2015年に「ガルドン峡谷」はユネスコ生物圏保護区に指定された[1]

脚注 編集

  1. ^ Gorges du Gardon Biosphere Reserve, France” (英語). UNESCO (2019年4月11日). 2023年3月19日閲覧。