キマダラルリツバメ

シジミチョウ科に属するチョウ

キマダラルリツバメ(黄斑瑠璃燕、学名Spindasis takanonis)は、チョウ目(鱗翅目)シジミチョウ科に属するチョウの1

キマダラルリツバメ
キマダラルリツバメ
キマダラルリツバメ(京都市左京区)
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: チョウ目(鱗翅目) Lepidoptera
上科 : アゲハチョウ上科 Papilionoidea
: シジミチョウ科 Lycaenidae
亜科 : ミドリシジミ亜科 Theclinae
: キマダラルリツバメ属 Spindasis
: キマダラルリツバメ S. takanonis
学名
Spindasis takanonis
和名
キマダラルリツバメ
(黄斑瑠璃燕)
英名
The Japanese Silverlines
亜種
  • S. t. takanonis(Matsumura)

特徴 編集

クリーム色の地に黒く太いラインを持ち、その黒ラインの中央にはさらに、深い緑色の光沢を持つラインが走る。一方の翅に2本付く尾状突起は先が白く、その根元は薄いオレンジ色。腹部はクリームと黒のだんだら模様でを連想させる。

日本で尾状突起を計4本持つシジミチョウはこの種だけ。翅表は黒地で、オスのみ中央に青色をさす。

 
キマダラルリツバメのメス

生態 編集

本種は共生するアリとの関係に影響されるため、生息する地方によって異なるが、主に松林、桜や桐の古木に発生し、の夕方になるとオスは翅を開いて縄張りをアピールする(占有行動と呼ぶ)。その他の時間帯は、水溜りや花などにも訪れる。

卵から孵化すると幼虫は自分で這っていき、樹上にあるハリブトシリアゲアリの巣に入り、幼虫での越冬をへて蛹化まで育ててもらう。蛹は巣の中やその近辺の樹皮の裏側などに形成される。

本州のみに生息するが、山陰の一部の地域を除けば生息地・個体数共に多くなく、森林伐採など環境破壊の影響でこのチョウも少なくなった。

保全状況評価 編集

キマダラルリツバメSpindasis takanonis

参考文献 編集

  • 牧林功解説、青山潤三写真『日本の蝶』成美堂出版〈ポケット図鑑〉、1994年。ISBN 4-415-08045-6 
  • 日本環境動物昆虫学会編 編『チョウの調べ方』今井長兵衛・石井実監修、文教出版、1998年。ISBN 4938489112OCLC 170389984 

関連項目 編集