キャロライン・シューメーカー

キャロライン・ジーン・スペルマン・シューメーカー(英: Carolyn Jean Spellmann Shoemaker[1]1929年6月24日 - 2021年8月13日[2])は、ニューメキシコ州ギャラップ英語版生まれのアメリカ人天文学者。1993年3月24日(現地時間)、夫のユージン・シューメーカー、アマチュア天体観測者ディヴィッド・レヴィ英語版とともにシューメーカー・レヴィ第9彗星を発見した[1]

夫が撮影した、パロマー天文台18インチ望遠鏡の前のキャロライン・シューメーカー

父レナード、母ヘイゼルのスペルマン夫妻のもとに生まれる。カリフォルニア州チコ市立チコ高校を卒業[3]1950年カリフォルニア工科大学に勤務していた兄リチャードの同居人だったユージン・シューメーカーと知り合い、翌1951年に結婚。一男二女に恵まれた。

個人での彗星の最多発見記録を持っている。結婚まで天文学の知識はなかったが、50代になり子供たちが育って余裕のできた1980年から、カリフォルニア工科大学パロマー天文台で夫と共に地球近傍小惑星や彗星の観測を始めた[1]。1980年代から90年代にかけて、同天文台で撮った広域写真を立体視することにより、恒星に対して移動している星を探した[3]

1997年7月18日オーストラリアアリススプリングス付近でクレーターの調査中に、乗っていた車の衝突事故により夫のユージンを失う。キャロラインは肋骨を折る重傷を負ったが助かった[要出典]

2002年までに、32の彗星と800を超える小惑星を発見している[4][注釈 1]北アリゾナ大学英語版から名誉科学博士号(1990年)[3]を、歴史学と政治科学の修士号はチコ州立大学(現カリフォルニア州立大学チコ校)からそれぞれ授与された[3]

栄誉栄典 編集

1996年にアメリカ航空宇宙局から「Exceptional Scientific Achievement Medal[5]」を授与された。また1998年には亡き夫と連名でジェームズ・クレイグ・ワトソン・メダルを受賞した[要出典]

小惑星 (4446) キャロライン英語版はキャロライン・シューメーカーに献名された[6]

発見した小惑星 編集

注釈 編集

  1. ^ 発見した天体は彗星32件、小惑星377 件のうち160 件は単独で発見した(IAU 小惑星センター調べ)[3]

出典 編集

  1. ^ a b c Rowan-Robinson, Michael (2021年9月27日). “Astronomy | Carolyn Shoemaker obituary [追悼 キャロライン・シューメーカー]” (英語). The Guardian: 全文閲覧は無料登録制. https://www.theguardian.com/science/2021/sep/27/carolyn-shoemaker-obituary 2022年3月19日閲覧。 
  2. ^ Carolyn Shoemaker a rejoint son mari dans les étoiles (フランス語)
  3. ^ a b c d e Carolyn Shoemaker (1929-2021) | Astronomer”. NASA Solar System Exploration. 2022年3月19日閲覧。
  4. ^ Minor Planet Discoverers”. MPC. 2021年7月17日閲覧。
  5. ^ Awards and Recognition | Agency Honor Awards”. NASA. 2022年3月19日閲覧。
  6. ^ (4446) Carolyn = 1977 RC6 = 1985 TT” (英語). MPC. 2021年7月17日閲覧。

外部リンク 編集

  • インタビュー画像 科学者になった道のりを語るキャロライン・シューメーカー。聞き手はレスリー・マレン(Leslie Mullen、NASA/JPL メディア監督)、2019年7月22日。