ギロドゥス (Gyrodus) は、ジュラ紀中期から白亜紀後期にかけて生息していた魚類である。主にヨーロッパから産出する。

ギロドゥス
生息年代: Middle Jurassic–Early Cretaceous
Gyrodus hexagonus(ドイツ産)
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: ピクノドゥス目 Pycnodontiformes
: ピクノドゥス科 Pycnodontidae
: ギロドゥス属 Gyrodus
学名
Gyrodus
Agassiz, 1833
Gyrodus hexagonus の復元図

特徴 編集

全長1.2メートル。縦長の体をしており、側面から見るとほぼ円形であった。網上の細いの組織が体を内側から支え、厚い長方形ウロコが体を守っていた。また、には丸い歯がところせましと並んでおり、サンゴを噛み砕いて食べていたと考えられている。

多くのピクノドゥス目魚類は截型か扇型の尾鰭を持ち、沿岸域のサンゴ礁のような環境に適応していた。だが、本属は二叉した尾鰭と鎌型の背鰭・臀鰭を持ち、外洋を高速で泳ぐこともできたと考えられる[1]

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ジュラ紀中期 編集

最古の化石はスコットランド・ジュラ紀中期のものである[1]

  • G. goweri (Grey−Egerton 1869)

ジュラ紀後期 編集

ジュラ紀後期に最も多様性・分布域を拡大した。一部の種はアメリカにも到達している。主要な化石は全てこの時代のものである。

  • G. hexagonus (de Blainville, 1818) - タイプ種
  • G. circularis Agassiz, 1844
  • G. macrophthalmus Agassiz 1843
    • G. macrophthalmus cubensis - キューバ産[2]

白亜紀前期 編集

白亜紀前期の化石記録は不明瞭である。次の2種はイギリスのSpeeton Clayから出土した。

  • G. atherfieldensis White, 1927
  • G. minor Agassiz, 1844

以下の3種は歯の断片のみが知られる。

  • G. contiguidens - フランス
  • G. sculptus - フランス
  • G. ellipticus Eichwald, 1868 - ロシア

白亜紀後期 編集

フランスから歯の断片が出土しているが、本属のものかどうかは不明確である。

参考文献 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集