ケティオサウルス (Cetiosaurus) は中生代ジュラ紀中期から後期にかけて現在のイギリスからモロッコ付近のヨーロッパに生息していた竜盤類恐竜である。その骨の巨大さから「クジラトカゲ」を意味する属名を与えられた[1]。なお、この属名は、発見当初、その化石が巨大な海生爬虫類のものだと推測されたことにちなむ。また、この恐竜の記載者であるリチャード・オーウェンは、自ら調査・記載した化石が「恐竜」のものであるとは終生信じていなかった、との逸話もある。

ケティオサウルス
Cetiosaurus
地質時代
ジュラ紀中期 - 後期
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 竜盤目 Saurischia
亜目 : 竜脚形亜目 Sauropoda
下目 : 竜脚下目 Sauropoda
: ケティオサウルス科 Cetiosaurinae
: ケティオサウルス属 Cetiosaurus
学名
Cetiosaurus
Owen1842

ケティオサウルス科はほとんどの竜脚類の祖先と考えられている原始的な竜脚類ではあるが、不明な点が多い。

形態 編集

全長は18メートル以上で重さは24,800キログラムあったと考えられている。大型でどっしりとした骨格の四足草食性恐竜である。小さな頭を持った首の長さは胴体と同じくらいで、尾も同程度だった。尾は40の尾椎で構成されていた。顎には先端が丸みを帯びたスプーン状の歯を持っていた[1]

後に出現するブラキオサウルスなどの竜脚類と比べ、椎骨が中空でないなど[1]骨の重量が重く構成されていたにもかかわらず腰を支える骨は弱いものであった。

脚注 編集

参考文献 編集

  • ヘーゼル・リチャードソン、ディビッド・ノーマン(監修)『恐竜博物図鑑』出田興生(訳)、新樹社〈ネイチャー・ハンドブック〉、2005年。ISBN 4-7875-8534-7 

関連項目 編集

外部リンク 編集