ケプラー19c

太陽系外惑星

ケプラー19c(英語:Kepler-19c)とは地球からこと座約700光年にある太陽に非常によく似た恒星ケプラー19公転している2つの太陽系外惑星の内のひとつである。

ケプラー19c
Kepler-19c
ケプラー19c(右)とケプラー19(中央やや左)の想像図。ケプラー19の手前にある黒い点はケプラー19b。
ケプラー19c(右)とケプラー19(中央やや左)の想像図。ケプラー19の手前にある黒い点はケプラー19b
星座 こと座
分類 太陽系外惑星
発見
発見年 2011年12月6日(確定公表)[1]
発見者 Sarah Ballard ら[1]
発見場所 ケプラー宇宙望遠鏡
発見方法 TTV法[1]
現況 公表
軌道要素と性質
離心率 (e) 0.21+0.05
−0.07
[2]
公転周期 (P) 28.731+0.012
−0.005
[2]
近点引数 (ω) 23.8+11.1
−6.8
°[2]
平均近点角 (M) 157.6+3.1
−6.6
°[2]
準振幅 (K) 1.95 ± 0.8 m/s[2]
ケプラー19の惑星
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  19h 21m 40.9996s[3]
赤緯 (Dec, δ) +37° 51′ 06.436″[3]
距離 717 光年[注 1]
(220 pc[3][注 1])
物理的性質
質量 13.1 ± 2.7 M[2]
(0.0412 ± 0.0085 MJ)
他のカタログでの名称
GSC 03134-01549c, 2MASS J19214099+3751064c
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発見 編集

元々、ケプラー19系にはケプラー19bという太陽系外惑星が見つかっていた。この惑星は地球の2倍の半径を持ち、恒星からわずか1300万kmの距離を9日と7時間で公転している。ケプラー19bは発見当初、単独の惑星とされていたが、その後の観測によってケプラー19bの公転周期が5分ほど変動していることが分かった。これはケプラー19bのそばにもう1つ、惑星が存在する事を示唆していた。このことによりケプラー19cが発見された[4]

物理的特徴 編集

ケプラー19cは今まで直接観測(トランジットも含む)された事がない為、物理的特徴はほとんど明らかになっていない。ケプラー19bの公転周期の変動から質量木星の6倍未満、公転周期は160日未満とされていた[1]が現在は公転周期は約29日、質量が地球の13倍と大きく修正されている[2]。この詳細については、公転周期5日の岩石惑星や公転周期100日のガス惑星など様々な憶測が立っていた[4]

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ a b 出典より年周視差は4.5465ミリ秒。よって
    1÷(4.54465×10−3)≒220(パーセク)光年との変換については3.26を掛けた。

出典 編集

  1. ^ a b c d “The Kepler-19 System: A Transiting 2.2 R ⊕ Planet and a Second Planet Detected via Transit Timing Variations”. The Astrophysical Journal 743 (2): 20. (2011). arXiv:1109.1561. Bibcode2011ApJ...743..200B. doi:10.1088/0004-637X/743/2/200. 
  2. ^ a b c d e f g Malavolta, Luca et al. (2017). “The Kepler-19 System: A Thick-envelope Super-Earth with Two Neptune-mass Companions Characterized Using Radial Velocities and Transit Timing Variations”. The Astronomical Journal 153 (5): 14. arXiv:1703.06885. Bibcode2017AJ....153..224M. doi:10.3847/1538-3881/aa6897. 
  3. ^ a b c Kepler-19 -- Rotationally variable Star”. SIMBAD. ストラスブール天文データセンター. 2020年5月3日閲覧。
  4. ^ a b 「海王星式」系外惑星の見つけ方” (2011年9月13日). 2020年5月3日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集

座標:   19h 21m 40.9996s, +37° 51′ 06.436″