ケーニグセグ

にスウェーデン南部、エンゲルホルムに設立されたスーパーカー・ハイパーカーメーカーで
ケーニッグゼグから転送)

ケーニグセグ・オートモーティブKoenigsegg Automotibe AB )は、1994年にスウェーデン南部、エンゲルホルムに設立されたスーパーカーハイパーカーメーカーである。

ケーニグセグ・オートモーティブ
Koenigsegg Automotive AB
本社所在地  スウェーデン
スウェーデンエンゲルホルム、Margretetorp
設立 1993年
業種 輸送用機器
事業内容 自動車の製造,販売
代表者 クリスティアン・フォン・ケーニグセグ(創業者)
外部リンク https://www.koenigsegg.com/
https://www.koenigseggbingosports.jp/
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概要 編集

 
CCR

1994年、1971年生まれの実業家であり当時22歳のクリスティアン・フォン・ケーニグセグ[1]によって、世界最高のスーパースポーツカーを生み出すために設立された。[2]

2005年に発売されたスーパーカー、CCRの公称最高時速はイタリアのナルド・サーキットにおいて395km/h(806馬力 0~100km/h加速3.2秒)と、市販車でのギネス世界記録を樹立したが、この記録は2007年アメリカのスーパーカー、SSC・エアロが出した最高時速414.3kmによって更新された。CCRの新車車両本体価格は385,000であった。

アゲーラ以降はエンジンも独自に設計開発されたものを使っており、この点がパガーニ・アウトモビリグンペルト・アポロなどと異なる。

なお、2014年3月にジュネーヴショーにて発表された「One:1」は最高時速440kmを記録し、世界最速の公道仕様車となる。

アイコン 編集

ケーニグセグ社のモデルには特徴的なアイコンが存在する。

一つ目がエンブレムである。ケーニグセグのエンブレムは、同家の紋章(家紋)から着想を得たものである。

二つ目が「CC PROTOTYPE」から採用されている「ディヘドラル・シンクロ・ヘリックス・アクチュエーション・ドア」と呼ばれているユニークなドアで、ドアが回転して後端が上昇、ドア前端が下降するとともに外側に開くようになっていて、狭いスペースでも乗降できるようになっている。ランボルギーニの「シザードア」のように、一目でケーニグセグ社の車だと分かる。

三つ目が「スピリット・オブ・パフォーマンス」と呼ばれるオバケのマスコットで、エンジンボンネットに描かれている。

サーブ買収の試み 編集

2009年6月、GMが経営再建のため傘下の自動車メーカーであるサーブをケーニグセグに売却する計画が発表され[3]、同年8月18日付けで正式契約された[4]。この買収にかかる資金調達のため、スウェーデン政府へ追加融資を要請した[5]。また、ケーニグセグが中国北京汽車からの出資(株式の譲渡)を受け入れることも明らかとなった[6][7]

だが2010年には資金不足により白紙化され、サーブのブランド権はスパイカー・カーズに売却された。

車種一覧 編集

生産中の車種 編集

生産中(または開始予定)の車種で、売り切れとなったものを含む。

生産が終了した車種 編集

  • CC(プロトタイプ)
  • CC8S
  • CCR
    • CCGT(レーシングカー)
  • CCX
    • CCX Edition
    • CCXR
    • CCXR Edition
    • CCXR Special Edition
    • Trevita
  • Quant(コンセプトカー)
  • Agera
    • R
    • S
    • One:1
    • RS
    • RSR
    • One of 1
  • Regera

一覧表 編集

画像 車種名 生産年 生産台数 最高速度
(km/h)
加速
(0 - 100 km/h)
備考 公式サイト
(jp)
  CC 1996年 1台 プロトタイプ [1]
  CC8S 2002年 - 2004年 6台 387km/h 3.5 秒以下 生産のうち2台は右ハンドル仕様 [2]
  CCR 2004年 - 2006年 14台 395+km/h 3.2 秒 [3]
  CCGT 2007年 1台 FIA GT選手権のために制作
レーシングカー(GT1マシン)
[4]
  CCX 2006年 - 2010年 29台 395+km/h 3.2 秒 [5]
  CCXR 2007年 - 2010年 8台 400+km/h* 3.1 秒 最高速度は推定値。 [6]
  CCXR Special Edition 2007年 2台 400+km/h* 2.9 秒 最高速度はリアウイングなしの測定値。 [7]
  CCX Edition 2008年 2台 400+km/h* 3.0 秒 最高速度はリアウイングなしの測定値。 [8]
  CCXR Edition 2008年 4台 400+km/h* 3.0 秒 最高速度はリアウイングなしの測定値。 [9]
  Quant
(クアント)
2009年 1台 コンセプトカー[8]
  CCXR Trevita
(トレヴィータ)
2009年 - 2010年 2台 410+ 2.9 秒 [10]
  Agera
(アゲーラ)
2010年 - 2013年 7台 420km/h 3.0 秒 [11]
  Agera R
(アゲーラR)
2011年 - 2014年 18台 430km/h 2.8 秒 [12]
  Agera S
(アゲーラS)
2012年 - 2014年 5台 430km/h 2.9 秒 生産100台目を記念した「S Hundra」モデルが存在する[9] [13]
  One:1 2014年 6台 440km/h* 2.8 秒 最高速度は推定値。パワーウェイトレシオが1のためこの名が付いた。 [14]
  Agera RS
(アゲーラRS)
2015年 - 2018年[10] 25台 457km/h[11] 2.9 秒[12] アメリカ第一号車は「Agera XS」と命名されている。 [15]
  Agera RSR
(アゲーラRSR)
2016年 3台 Agera RSをベースにした限定車。日本でのみ発売。 [16]
  Regera
(レゲーラ)
2015年 - 2022年 85台 402km/h* 2.8 秒 最高速度は推定値[13] [17]
Agera One of 1 2016年 3台 402km/h* 2.5 秒* データはどちらも推定値[14]
  Jesko(ジェスコ) 2020年 - 125台[15] 483km/h* 2.6秒 正確な最高速度は不明[16] [18]
  JESKO ABUSOLUT(ジェスコ アブソリュート) 2020年 - 125台 480km/h 2.6秒 正確な最高速度は不明。既に完売している。 [19]
  Gemera(ジェメラ) 2024年 - 300台 400km/h 1.9秒 ケーニグセグ初の4シーターメガGT。 [20]

日本での販売 編集

2005年3月に設立されたケーニグセグ・ジャパン(東京都港区)が正規輸入販売を行っていた。しかし2008年に発生した世界的な金融危機を受け、事業見直しの結果日本からの撤退が決定した。

2014年6月にCEOのクリスティアン・フォン・ケーニグセグが来日。アジア・中東の顧客の増加と日本での景気回復を受け、日本への再進出を検討し始めたことをインタビューで明かした[17]。そして2016年9月5日に日本法人の発足が正式に発表された[18]

2020年12月13日、販売強化のため再編されケーニグセグ・ビンゴスポーツ(Koenigsegg Bingo Sports)となった[19]

脚注 編集

  1. ^ 1971年7月2日生まれ。
  2. ^ Koenigsegg History” (英語). Koenigsegg. 2019年3月9日閲覧。
  3. ^ IBTimes「米GM、サーブをスウェーデン高級スポーツ車メーカー・ケーニグセグに売却」2009年6月16日
  4. ^ Response「GMとケーニグセグ、サーブ売却手続きが完了」2009年8月19日
  5. ^ Bloomberg「ケーニグセグがサーブ買収資金計画を提出」2009年9月8日
  6. ^ Bloomberg「中国の北京汽車、GM傘下のサーブ買収目指す連合に参加」2009年9月10日
  7. ^ Reuters「ケーニグセグが北京汽車からの出資受け入れで合意」2009年9月10日
  8. ^ Geneva 2009: NLV Quant by Koenigsegg”. autoblog (2009年3月4日). 2017年11月16日閲覧。
  9. ^ 2013 Koenigsegg Agera S Hundra Review”. topspeed.com (2013年4月29日). 2017年11月16日閲覧。
  10. ^ Agera RS Production is Complete”. ケーニグセグ (2018年4月4日). 2019年12月9日閲覧。
  11. ^ Koenigsegg's Top Speed Was 285 MPH on the Nevada Highway”. roadandtrack.com (2017年11月5日). 2017年11月16日閲覧。
  12. ^ 時速482kmに達するクルマ?ー地球最速を目指すヘネシー「ヴェノム F5」の噂”. MEN'S CLUB (2017年11月7日). 2017年11月16日閲覧。
  13. ^ 2017 Koenigsegg Regera Review”. topspeed.com (2016年3月2日). 2017年11月16日閲覧。
  14. ^ 2017 Koenigsegg Agera "Final" One Of 1 Review”. topspeed.com (2016年3月2日). 2017年11月16日閲覧。
  15. ^ Koenigsegg Jesko Sold Out”. ケーニグセグ (2019年3月19日). 2019年12月9日閲覧。
  16. ^ This is the Koenigsegg Jesko, the world’s first 300mph car”. トップ・ギア (2019年3月5日). 2019年12月9日閲覧。
  17. ^ Response.jp「【インタビュー】CEOに聞く、ケーニグセグの哲学…デザインと実用性両立したスーパーカー」2014年6月25日
  18. ^ Response.jp「【ケーニグセグ 発表】日本法人発足…アゲーラRSR 全てを日本に」2014年6月25日
  19. ^ ケーニグセグ、日本国内での展開を再編。新たに「ケーニグセグ・ビンゴスポーツ」としてスタート”. GENROQ web (2020年12月13日). 2021年7月31日閲覧。

外部リンク 編集