コオーン古希: Κόων, Koōn)は、ギリシア神話の人物である。長母音を省略してコオンとも表記される。トローイアの老臣アンテーノールテアーノーの子の1人で、長男[1]トロイア戦争ギリシア軍と戦った。

イーリアス』3日目、弟のイーピダマースが奮戦するアガメムノーンに殺されたとき[2]、遺体を取り返そうとしてアガメムノーンの死角から槍で攻撃し、アガメムノーンの腕に深手を負わせ、イーピダマースの遺体を曳いて行こうとしたが、アガメムノーンの反撃で殺された[3]。しかしアガメムノーンはコオーンから受けた傷がひどかったため、一時戦場から退いた[4]

コリントスのキュプセリダイがオリュムピアに奉納した『キュプセロスの箱』には[5]、アガメムノーンと戦うコオーンの姿が描かれていたと伝えられている[6]

脚注

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  1. ^ 『イーリアス』11巻248行。
  2. ^ 『イーリアス』11巻221行-247行。
  3. ^ 『イーリアス』11巻248行-263行。
  4. ^ 『イーリアス』11巻264行-283行。
  5. ^ パウサニアス、5巻17・5。
  6. ^ パウサニアス、5巻19・4。

参考文献

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