コンパレッティア属 (Comparettia) はラン科植物の1属。オンシジウムに似て、大きく広がった唇弁に距がある。

コンパレッティア属
Comparettia macroplectron
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: キジカクシ目 Asparagales
: ラン科 Orchidaceae
亜科 : セッコク亜科 Epidendroideae
: シンビジウム連 Cymbidieae
亜連 : オンシジウム亜連 Oncidiinae
: コンパレッティア属 Comparettia
学名
Comparettia

本文参照

C. coccinea
(画)サラ・ドレーク

特徴 編集

小型から中型の着生するラン科植物[1]。偽球茎は小さくて先端に1枚の葉をつける。また基部には2-3枚の葉鞘があり、それらにも葉をつける。葉は長楕円形で革質。花茎は偽球茎の基部から出て、少数から多数の花を付け、時に分枝する。花茎は弓状に伸びるか垂れ下がる[2]

花は大きく開き、桃色や橙色などのはっきりした色をしている。萼片3枚の内の側萼片2枚は互いに癒合し、その基部は距を包むメンタムを形成する。側花弁は背萼片とほぼ同型。芯弁は基部は狭く先端で大きく広がる。また基部には2本の距があり、側萼片で形成されるメンタムの中に収まる。花粉塊は2個でロウ質。

属名はイタリアの植物学者である アンドレア・コンパレッティ(Andrea Comparetti) に献名されたものである。

分布など 編集

コロンビアからエクアドルのアンデス山脈と西インド諸島、それにメキシコに約12種がある[2]

以下に代表的な種をあげる。

  • Comparettia
    • C. falcata
    • C. macroledtron
    • C. speciosa

利用 編集

洋ランとして栽培される。その際の略称は Comp. である。交配品種も作られている。夏の暑さを嫌がるので涼しいところで管理する必要がある[2]

出典 編集

  1. ^ 以下、主として唐澤監修(1996),p.139
  2. ^ a b c 土橋(1993),p.256

参考文献 編集

  • 唐澤耕司監修、『蘭 山渓カラー図鑑』、(1996)、山と渓谷社
  • 土橋豊、『洋ラン図鑑』、(1993)、光村推古書院