コート=ドール県

フランスの県

コート=ドール県(コート=ドールけん、Côte-d'Or)は、フランスの東部ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏に位置する、セーヌ川の源泉を擁する県。フランスを代表するワインの生産地。

コート=ドール県
Côte-d'Or
Côte-d'Or章
コート=ドール県章
位置
Côte-d'Orの位置
概要
県番号 21
地域圏 ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ
県庁所在地 ディジョン
郡庁所在地 ボーヌ
モンバール
3
小郡 43
コミューン 707
県議会議長 フランソワ・ソヴァデ
新中道
統計
人口
国内49位
  (2011年)
525,931人
人口密度 60人/km2
面積¹ 8,763 km2
¹ 「French Land Register data」(1平方キロ以上の湖沼、エスチュアリー、氷河などの水面積除く。
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歴史 編集

1790年3月4日、1789年国民公会fr)によって、かつてのブルゴーニュ州から分割されて誕生した。現在のコート=ドール県は旧ブルゴーニュ州と常に密接につながってきた。

由来 編集

 
ジュヴレ=シャンベルタンのブドウ畑

コート=ドール県は、フランスの県で唯一、地理的な名称ではない県名である。Côte-d'Orとはフランス語で黄金の丘(あるいは傾斜面)という意味である。この名は、弁護士でディジョン議員・1790年国民公会議員であったシャルル・アンドレ=レミ・アルノーによって選ばれた。秋のボーヌ近郊の広大なブドウ畑が金色に埋め尽くされることから発想された名称である。

地理 編集

 
コート=ドール県の地図

ヨンヌ県ニエーヴル県ソーヌ=エ=ロワール県ジュラ県オート=ソーヌ県オーブ県オート=マルヌ県と接する。

コート=ドール県はブルゴーニュの入り口に位置し、セーヌ川、ロワール川ソーヌ川、そしてロワール川の盆地を抱える。セーヌ川の水源地だけはパリの飛び地となっている。

県は地誌学上大きく4つに分けられる。南西のモルヴァン山地、北西のラングル=シャティヨネーズ台地、南西のソーヌ川平野、中央部西よりのオーソワ地方である。

県の最高標高地点は、モルヴァン山地内のジアン山で、723m。最低地点は、ソーヌ川出口の174mである。

気候 編集

コート=ドール県の気候は、大陸性気候の傾向を持つ。ソーヌ川流域は大陸性で、モルヴァン山地など標高の高い地域ではさらに山岳性となり、ラングル平野の冬は長く寒く、霜が降りる。

総合的に見れば、県は夏に暑く乾燥し、冬は寒く湿度が高く、降雪が頻繁にある。

経済 編集

コート=ドール県は、一般道、高速道路、鉄道、水上交通の密接なネットワークの中心にある。県経済は約70%がサービス業、25%が工業、5%が農業である。公共工事に関連した建設業、農産物加工、機械工業、金属加工など工業が代表的である。

統計 編集

コート=ドール県は広大な面積を持つが人口密度が低い。県の大部分である近郊農村の過疎化にかかわらず、相対的なディジョンでの人口増加は、国勢調査が行われるたび県人口が増加し50万人を超える事実に貢献している。

1968年 1975年 1982年 1990年 1999年 2006年 2010年
421192 456070 473548 493866 506755 517168 524358

主なコミューン 編集

順位 コミューン 人口 (2011)
1 ディジョン 151 672
2 ボーヌ 21 872
3 シェノーヴ 14 014
4 タラン 11 118
5 シェヴィニー=サン=ソヴール 10 200

観光 編集

ワイン 編集

コート=ドール県のワインはブルゴーニュワインに分類される。県庁所在地ディジョンに南接するマルサネ・ラ・コート村から南へ延びるコート・ド・ニュイ地区と、コート・ド・ボーヌ地区は世界で最も高価なワインとされるロマネ・コンティを初めとする高級ワインの産地として知られている。赤はピノ・ノワール種、白はシャルドネ種のぶどうから作られる事が多い。

外部リンク 編集