コードロン C.440 ゴエラン(Caudron C.440 Goéland、ゴエランはカモメの意味)は1930年代のフランス6座席の多用途機である。

Caudron C.449 Goeland

概要 編集

木製構造の双発低翼片持ち単葉機で、主脚はエンジンナセル内に引き込まれる。全体は合板張りの構造であったが、胴体の前部と上面は金属で被覆されていた。6座席の客室の前後に荷物室があり、トイレは客室後部に設けられた。一般顧客の他、フランス空軍フランス海軍などや、国営アフリカ航空やエール・フランス、セルビアの航空会社、アエロプットでも用いられた。生産は第二次世界大戦が始まるまで続けられた。戦争中は多くの機体が軍に徴用された。フランスの降伏後は何機かはドイツ空軍、ルフトハンザ、独立スロバキアの空軍で用いられた。1942年にスロバキア空軍は12機のC.445Mを注文した。

戦後、生産が再開され、軍用、民間用の輸送機、練習機として運用された。戦後の航空産業の再編でコードロンはSNCAN(Société Nationale de Constructions Aéronautiques du Nord)の一部となったため、ノール ゴエランの名称で生産が続けられ、325機が生産され、エールフランス、SABENAエーグル・アズール、Compagnie Air Transportで運用された。


要目(C.445M) 編集

 
Nord C.449-1 Goeland
  • 乗員: 2名
  • 乗客: 6名
  • 全長: 13.68 m
  • 全巾; 17.59 m
  • 全高: 3.40 m
  • 空虚重量: 2,292 kg
  • 最大離陸重量: 3.500 kg
  • エンジン: 2× Renault 6Q
  • 出力 220 hp
  • 最大速度: 300 km/h
  • 巡航高度:7,000 m
  • 航続距離:1,000 km
  • 上昇率:3.3m/s