サマンサ・バークス(Samantha Barks, 1990年10月2日 - )は、マン島出身のイギリス歌手女優。2008年、BBCのオーディション番組『I'd Do Anything』で3位に入賞したことで有名になった[1]。3枚のスタジオ・アルバムLooking in Your Eyes』(2007年)、『Samantha Barks』(2016年)、『Into the Unknown』(2021年)をリリースした。2012年、トム・フーパー監督の『レ・ミゼラブル』のエポニーヌ役で映画デビューし[2]エンパイア賞新人女優賞を受賞した他、共演者たちと共にナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 キャスト賞を受賞した[3]

サマンサ・バークス
Samantha Barks
本名 Samantha Jane Barks
サマンサ・ジェーン・バークス
別名義 サム・バークス
生年月日 (1990-10-02) 1990年10月2日(33歳)
出生地 マン島の旗 マン島・レクセイ
職業 歌手女優
ジャンル 映画・ドラマ・舞台
活動期間 2008年-
主な作品
レ・ミゼラブル
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ディズニー・チャンネルのミュージカル・コメディ『Groove High』(2012年–2013年)でジョナサン・ベイリーと共に主演し、2016年、ミュージカル『The Last Five Years』ロンドン再演に再び共に主演した[4]。2018年、ブロードウェイにて『プリティ・ウーマン』ヴィヴィアン・ウォード役オリジナル・キャストとして主演した。2021年より、ウェスト・エンドにて『アナと雪の女王』のエルサ役で主演している。

経歴 編集

1990年10月2日に、マン島にて生まれた。3歳のときにダンスをし始め、ダンサー・バーで働いた経験もあり、マン島のバレエ団に所属していた。16歳で島を離れ、ロンドンのArts Educational Schoolへ入学。ここは舞台芸術(Performing Arts)に特化した学校で、卒業生にはジュリー・アンドリュースサラ・ブライトマンがいる。

デビュー 編集

2007年4月に、デビューアルバムの『Looking in Your Eyes』をリリースした。このアルバムは約600枚を売り上げた。アルバムは、彼女自身が共同で書いたいくつかの歌を特色とし、インディペンデント・レーベル、ブランズウィック・スタジオ上でリリースされた。

2007年 - 2010年 編集

2007年6月に、マット・ウィリスを支援する舞台をピール・ベイ・フェスティバルおよびシュガベイブスで上演した。この舞台には、ザ・フーマッドネスらも出演した。

2008年には、英国のミュージカル『オリバー!』のウェスト・エンド・リバイバルでナンシー役のオーディションが行われ、彼女は3位終わりナンシー役をつかむまでには至らなかったが、その後、『キャバレー』UKツアーのサリー役(2008年8月~2009年7月)、『アラジン』のアラジン役(2009/10のクリスマスシーズン)などでキャリアを積む。

 
2011年

2008年4月29日に、支援の表れとして「サムの島」(サマンサの愛称)であるために、マン島は観光旅行大臣エイドリアン・アーンショーによって改名された。[5]

2010年6月、オーディションに合格して、ロンドンはウェストエンドのクィーンズシアターで『レ・ミゼラブル』のエポニーヌ役を演じることに。そこで、キャメロン・マッキントッシュから2010年10月に行われるO2アリーナでの『レ・ミゼラブル』の25周年記念コンサートのエポニーヌ役に彼女を抜擢したことを告げられる。

2012年 - 2014年 編集

2012年1月、ミュージカル『オリバー!』UKツアーにナンシー役で参加。その『オリバー!』のマンチェスター公演のカーテンコールで、突如キャメロン・マッキントッシュが現れ、「……トム・フーパーが映画でのエポニーヌ役に君を選んだよ」とバークスに告げた。

そして2012年には、名作ミュージカルを映画化した『レ・ミゼラブル』にエポニーヌ役で出演した。バークスは、オーディション番組『I'd Do Anything(原題)』でキャメロン・マッキントッシュに見出され、舞台『レ・ミゼラブル』でエポニーヌ役を2010年から2011年にかけて演じた経験を持つ。第85回アカデミー賞授賞式ではほかのキャストと共に、パフォーマンスを行った。

映画『レ・ミゼラブル』のエポニーヌ役 編集

映画『レ・ミゼラブル』のエポニーヌ役には、そうそうたるハリウッドスター達がオーディションを受けていた。その中には、カントリー歌手テイラー・スウィフト、『glee/グリー』主演女優リア・ミシェルスカーレット・ヨハンソンなどがいたという。一部報道では、同役にテイラーがほぼ決まりかけていたが、結果的にバークスが抜擢されたとも言われている。

2015年 - 現在、ブロードウェイ・デビューおよびウェスト・エンド復帰 編集

2015年7月、カリフォルニア州のバークレー・レパートリー・シアターにてミュージカル『アメリ』のリハーサルに参加し始めた。8月29日に開幕し、10月18日まで延長し上演された[6]

2016年1月、ミュージカル映画『Strike!』に配役されたことが発表された[7]。2016年2月、映画『プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード』の主演の1人となることが発表された[8]

2016年10月27日から12月3日、セント・ジェイムス・シアターにて『Groove High』の共演者ジョナサン・ベイリーと共に『The Last Five Years』オフ・ウェスト・エンド・プロダクションに主演した。2017年3月12日、ロンドン・パラディウムにてミュージカル『ハネムーン・イン・ベガス英語版』の1回限定ガラコンサートアーサー・ダーヴィルと共に主演した。

イギリス周辺の様々な施設で演奏し、アルバムをリリースするなど歌手活動を継続している。2016年6月10日に自身の名を冠した『Samantha Barks』がリリースされた後、イギリス周辺の13施設で初のソロ・ツアーを開催し、アルバムの収録曲を演奏した。2017年5月20日、サウサンプトンのメイフラワー・シアターにてケリー・エリスをゲストにコンサートを開催した。

2017年7月の4日間、ニューヨークの54ビロウにてコンサートを開催し、アメリカ・ソロ・コンサート・デビューとなった。

2017年9月、ミュージカル版『プリティ・ウーマン』にて原作の映画版『プリティ・ウーマン』でジュリア・ロバーツが演じたヴィヴィアン役に配役されたことが発表された[9]。2018年3月、シカゴのオリエンタル・シアターにて初演され、2018年7月にブロードウェイに進出し[10]、バークスにとってブロードウェイ・デビューとなった[9]

2019年12月5日、2021年8月開幕のミュージカル『アナと雪の女王ウェスト・エンド・プロダクションにてのエルサ役に配役されたことが発表された[11]

2022年3月および4月、BBCラジオ2にて『エレイン・ペイジ・オン・サンデー』に複数回出演した[12]

私生活 編集

過去に、TVパーソナリティーのマット・ジョンソンと交際していた[要出典]。ベジタリアンである[13]。2021年2月1日、『プリティ・ウーマン』ブロードウェイ・プロダクションで知り合った俳優アレックス・マイケル・ストールと婚約した[14]

出演 編集

映画・テレビ 編集

公開年 邦題
原題
役名 備考
2008 I'd Do Anything 本人役
2012 Groove High ゾーイ
レ・ミゼラブル
Les Misérables
エポニーヌ Elle Style Award for Best Breakthrough Performance-受賞
Hollywood Film Festival Hollywood Spotlight Award-受賞
National Board of Review Award for Best CastSatellite Award for Best Cast Motion Picture-受賞
Washington D.C. Area Film Critics Association Award for Best Ensemble-受賞
Screen Actors Guild Award for Outstanding Performance by a Cast in a Motion Picture-ノミネート
Alliance of Women Film Journalists Award for Best Breakthrough Performance-ノミネート
Broadcast Film Critics Association Award for Best Acting Ensemble-ノミネート
Chicago Film Critics Association Award for Most Promising Performer-ノミネート
London Film Critics Circle Award for Young British Performer of the Year-ノミネート
San Diego Film Critics Society Award for Best Supporting Actress-ノミネート
San Diego Film Critics Society Award for Best Performance by an Ensemble-ノミネート
Satellite Award for Best Supporting Actress – Motion Picture-ノミネート
Washington D.C. Area Film Critics Association Award for Best Supporting Actress-ノミネート
2013 The Christmas Candle エミリー・ローズ
2015 消されたスキャンダル
A Hundred street
ロッタ 
2017 ビター・ハーベスト
Bitter Harvest
ネイトリカ 
プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード
Interlude in Prague
ヨゼファ・ドゥシェク英語版

舞台 編集

会場 備考
2008–09 キャバレー
Cabaret
サリー・ボウルズ N/A UK ナショナル ツアー(ステージ・デビュー)
2010–11 レ・ミゼラブル
Les Misérables
エポニーヌ クイーンズ・シアター ウェスト・エンド
2010 レ・ミゼラブル25周年記念コンサート
Les Misérables: 25th Anniversary Concert
エポニーヌ ザ・O2シアター ロンドン
2011–13 オリバー!
Oliver!
ナンシー N/A UK・アイルランドツアー
2013 シカゴ
Chicago
ヴェルマ・ケリー ハリウッド・ボウル ロサンゼルス
2014 City of Angels マロリー/エイヴリル ドンマー・ウエアハウス オフ・ウェスト・エンド
2015 アメリ[15]
Le Fabuleux Destin d'Amélie Poulain
アメリ バークレー・レパートリー・シアター カリフォルニア
2016 The Last Five Years キャシー・ハイアット アザー・パレス オフ・ウェスト・エンド
2017 ハネムーン・イン・ベガス英語版
Honeymoon in Vegas
ベッツィー・ノーラン ロンドン・パラディウム ウェスト・エンド
2018 プリティ・ウーマン
Pretty Woman: The Musical
ヴィヴィアン・ウォード オリエンタル・シアター シカゴ
2018 プリティ・ウーマン
Pretty Woman: The Musical
ヴィヴィアン・ウォード オリエンタル・シアター シカゴ
2018–19 プリティ・ウーマン
Pretty Woman: The Musical
ヴィヴィアン・ウォード ネダーランダー・シアター ブロードウェイ(ブロードウェイ・デビュー)
2020 チェス
Chess
フローレンス 梅田芸術劇場 東京国際フォーラム
2021-現在 アナと雪の女王
Frozen
エルサ シアター・ロイヤル ウェスト・エンド
2022 チェス・コンサート
Chess in Concert
フローレンス シアター・ロイヤル ウェスト・エンド

ディスコグラフィー 編集

形式 レーベル
2007年4月1日 "Looking In Your Eyes" アルバム ブランスウィック・スタジオ
2010年12月6日 "Strong Without You" Move With Every Line: The Music of Tim Prottey-Jones マイ・プロテゲ・スタジオ
2011年6月6日 "Let Go" シングル フロア・レコーズ
2011年11月1日 "Tir Na N'og" Song from Acoustic Overtures: The Songs of Dougal Irvine SimGレコーズ
2012年12月4日 "Defective" Song from the album Scott Alan Live ビリー・ブーレコーズ
2012年12月21日 Les Misérables: Highlights from the Motion Picture Soundtrack 2012" Cast recording of the film ユニバーサル・レコーズ
2013年3月18日 "Les Misérables: The Motion Picture Soundtrack Deluxe" Cast recording of the film ユニバーサル・レコーズ

脚注 編集

  1. ^ “Nancy Contestants – Samantha”. BBC. (2008年3月22日). http://www.bbc.co.uk/oliver/contestants/nancy/samantha.shtml 2008年5月10日閲覧。 
  2. ^ Dunn, Carrie (2012年1月31日). “BREAKING NEWS: Samantha Barks To Play Eponine In LES MISERABLES Movie”. Broadwayworld.com. 2012年2月13日閲覧。
  3. ^ Awards of Samantha Barks”. IMDb. 2013年5月26日閲覧。
  4. ^ “Disney Channel UK To Premiere New Series "Groove High" November 2012”. DisneyChannelEars. (2012年10月29日). http://disneychannelears.blogspot.com/2012/10/disney-channel-uk-to-premiere-new.html 2012年12月8日閲覧。 
  5. ^ “Looking in your eyes [Limited Edition”]. Amazon.co.uk. (2007年4月1日). http://www.amazon.co.uk/Looking-your-eyes-Sam-Barks/dp/B00175SECI/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1354955495&sr=8-1 2012年12月8日閲覧。 
  6. ^ Amélie, A New Musical”. Berkeley Repertory Theatre. 2016年1月28日閲覧。
  7. ^ White, James. “Strike! Les Miserables' Samantha Barks is starring in a new musical”. Empire. 2016年3月22日閲覧。
  8. ^ West End Frame: Samantha Barks lands role in Mozart film alongside James Purefoy”. Westendframe.com. 2016年3月22日閲覧。
  9. ^ a b Samantha Barks to be Broadway's Pretty Woman”. BBC News (2017年9月26日). 2018年3月29日閲覧。
  10. ^ Clement, Olivia. " 'Pretty Woman' Musical Finds Its Broadway Home, Sets Summer 2018 Opening" Playbill, 21 November 2017
  11. ^ Willmott, Phil (2020年4月14日). “Samantha Barks is Frozen's Elsa & Stephanie McKeon is Anna. Disney's latest sisters”. Londonboxoffice.co.uk. 2020年4月14日閲覧。
  12. ^ Wood, Alex (2022年3月14日). “Samantha Barks to sit in for Elaine Paige on BBC Radio 2”. whatsonstage.com. 2022年4月17日閲覧。
  13. ^ “Samantha Barks's New York: 'It's a fiery city, with attitude'”. The Daily Telegraph. (2017年7月4日). オリジナルの2022年1月12日時点におけるアーカイブ。. https://ghostarchive.org/archive/20220112/https://www.telegraph.co.uk/travel/destinations/north-america/united-states/new-york/articles/samantha-barks-new-york-its-a-fiery-city-with-attitude/ 2020年9月13日閲覧。 
  14. ^ Chung, Gabrielle (2021年2月3日). “Les Misérables Star Samantha Barks Is Engaged to Broadway Costar Alex Michael Stoll: 'Love You Babe'”. People.com. 2022年6月6日閲覧。
  15. ^ ミュージカル版「アメリ」主演は『レ・ミゼラブル』エポニーヌ役女優!”. シネマトゥデイ (2015年6月24日). 2015年6月25日閲覧。

外部リンク 編集