サロンガ国立公園は、コンゴ民主共和国にある同国内最大の国立公園。アフリカの国立公園の中でも第2位の規模を誇るこの国立公園には、最大の熱帯原生林が残っている。

世界遺産 サロンガ国立公園
コンゴ民主共和国
英名 Salonga National Park
仏名 Parc national de la Salonga
面積 36000km2
登録区分 自然遺産
IUCN分類 II(国立公園)
登録基準 (7), (9)
登録年 1984年
備考 危機遺産登録(1999年-2021年)
公式サイト 世界遺産センター(英語)
地図
サロンガ国立公園の位置
使用方法表示

地理 編集

サロンガ国立公園は、コンゴ民主共和国中央部のコンゴ盆地にあり、域内にコンゴ川ロメラ川英語版(東部の境界)、サロンガ川英語版マイ・マトンベ湖と並び西部の境界を形成)などの河川が流れている。

河川以外には原生林熱帯雨林湿地帯も広がるため、公園への陸上からのアクセス手段は存在せず、でしかアクセスできない。公園の南部には数カ所のピグミーの村も存在する[1]

動物相 編集

最も特徴的なのは、2万頭生息するとされるボノボである。このほか、ボンゴコンゴクジャクオカピミズジェネット英語版センザンコウアフリカゾウマルミミゾウアフリカクチナガワニ英語版などの珍しい動物たちが生息している[1]

世界遺産 編集

登録基準 編集

この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。

  • (7) ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの。
  • (9) 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。

危機遺産の登録と解除 編集

国立公園付近の人口増加やそれに伴う、耕地拡張・森林伐採などの動きが環境の悪化に結びついている。また、コンゴ民主共和国の政情の不安定さなども考慮に入れられ、1999年に「危機にさらされている世界遺産」リストに加えられた。その後、環境改善に努め、2021年の第44回世界遺産委員会においてリストから解除された。

脚注 編集

  1. ^ a b Salonga National Park” (英語). UNESCO World Heritage Centre. 2023年4月27日閲覧。

参考文献 編集

座標: 南緯2度0分0秒 東経21度00分0秒 / 南緯2.00000度 東経21.00000度 / -2.00000; 21.00000