サン・ペドロ・デ・ラ・ナーベ聖堂

西ゴート時代(プレロマネスク)の聖堂。

サン・ペドロ・デ・ラ・ナーベ聖堂スペイン語: Iglesia de San Pedro de la Nave)は、スペインカスティーリャ・イ・レオン州サモラ県エル・カンピージョスペイン語版の町外れに建つ、西ゴート様式のキリスト教聖堂である。1912年4月22日にスペインの重要文化財に指定された。創建時期は680年から711年(西ゴート滅亡の年)の間とされており、現存する西ゴート様式の建築物の中でも最後期に位置するといえる。

南西からみた外観。

当初この教会はエスラ川の岸に建っていた。しかしダムの建設計画が持ち上がり、水没を避けるために建築家のマヌエル・ゴメス=モレーノスペイン語版により現在の場所に移設されることになった。この事業は1930-32年に渡って行われた。

南東からみた外観。右の構造物が後陣である。

建築 編集

外観は石垣のようであり、アーチ以外に曲線は見当たらない。後陣も方形である。内部に入ると天井は筒型ヴォールトに覆われており、アーチ馬蹄形アーチを採用している。

 
柱頭彫刻 イサクの犠牲 。冠板は唐草文様と動物。

内部装飾は西ゴート様式の好例であり、オリエンタルな動植物文様と聖書の場面をモチーフとした柱頭彫刻で装飾されている。「獅子の穴のダニエル」、「イサクの犠牲」などの柱頭彫刻がある。

関連項目 編集

  • ロマネスク (当聖堂はプレ・ロマネスクに該当する。)

出典・外部リンク 編集

  • 池田健二『カラー版 スペイン・ロマネスクへの旅』2011年。ISBN 978-4-12-102102-1 ASIN 4121021029
  • Official Blog of the Parish of San Pedro de la Nave
  • El Portal del Arte Románico; Visgothic, Mozarabe and Romanesque Art in Spain.
  • San Pedro de la Nave webpage (スペイン語)
  • The Romanesque in Zamora (スペイン語)

座標: 北緯41度35分00秒 西経5度57分51秒 / 北緯41.5833度 西経5.96425度 / 41.5833; -5.96425