サーファーファッション

サーファーファッションは、サーファーをイメージしたファッションである。サーファールックとも言う[1]アメリカンカジュアルの一種で、日焼け肌に薄着を特徴とする。代表的なアイテムは、サングラス、トロピカル風Tシャツ[1]ショートパンツまたはダボダボのズボン[1]ビーチサンダルの装身具などである。

元々、1960年代前半の日本ではサーファーもアイビールック風が主流となっていた[2]が、その後の移り変わりを経て1970年代後半にサーファーファッションが『JJ』などの雑誌で取り上げられるようになり、それが1970年代末から1980年代初頭にかけて流行した。アメリカ西海岸を中心に特集する雑誌『POPEYE』からも1978年に増刊として『the Surf Boy』が登場し、1979年にはサーファーを取り上げたアメリカ映画『ビッグ・ウェンズデー』と『カリフォルニア・ドリーミング英語版』が日本公開され[1]、音楽からもサーファーの支持を得た『カラパナ』と『パブロ・クルーズ英語版』が登場し[3]、サーファー人気を盛り上げていった[1]

大阪のアメリカ村は、この時期に若者服の一大拠点となった。こうしたファッションを街角でするがサーフィンをしない若者が増えて、彼らを(おか)サーファーなどと揶揄するむきもみられた[4]

また、普及にはムラサキスポーツの影響が大きい。ムラサキスポーツは一般的な男性ファッション誌に広告を出すような都市型ブランドが出店しないような郊外にも店を出しており、郊外の「ファッション誌は読まないが、スーパーで売っている服よりはかっこいい服を着たい」という層を取り込んでいる。その層はサーフィンをしていないにもかかわらずこぞってムラサキスポーツの提案するサーファーファッションを(ハーレー、ハンテンやガチャ、ビラボン、クイックシルバー、ロキシー、ラスティー、オニール、PIKO、オーシャンパシフィック、タウンアンドカントリーなど)普段着として受け入れた。

サーファーファッションは、1990年代後半の70年代ブームで部分的に復活し、一部はギャルファッション、お兄系にも影響を与えた。1990年代以降のサーファーファッションには、茶髪ハーフパンツなども取り入れられている。ココルルやブルームーンブルーに影響がみられる。

脚注 編集

  1. ^ a b c d e 『観光 7月(154)』内「サーフィンブームの背景」 pp29-32 日本観光協会 1979年7月 [1]
  2. ^ 『ポパイ増刊 the Surf Boy 第①集』内「昔も今も、海は変わらない。だけど、ボクたちは変わってしまった。」 p.114-115 平凡出版 1978年6月20日
  3. ^ 『月刊セブンティーン 11(11)』 p.126-127 集英社 1979年10月
  4. ^ 『昭和55年 写真生活』ダイアプレス、2017年、62頁。

関連項目 編集