シグノ: Signo)は、三菱鉛筆が製造・販売するゲルインクボールペンブランドである。1994年発売。uni-ballユニボール)ブランドを冠して、ユニボール シグノ: uni-ball Signo)とも表記される。

シグノ
Signo
種類 ボールペン
所持会社 三菱鉛筆
使用開始国 日本の旗 日本
主要使用国 世界の旗 世界[1]
使用開始 1994年
ウェブサイト 三菱鉛筆 ゲルインクボールペン
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Signo 307

特徴 編集

0.28mmから1.0mmまでのボール径、最大全31色のインク、キャップ/ノック式、樹脂/ラバーグリップ、環境対応製品などの製品バリエーションを持つ。通常のインクタイプには強い耐水性・耐光性が特徴の顔料系インクを採用。特殊インクタイプには消しゴムで消せるインク、写真や彩色紙への書き込みに適したパステルカラーインク、ラメインクといった製品がある。

1997年に水性顔料ゲルインクとして世界初のキャップレス「シグノノック式」を発売[2]。1998年発売の「シグノ太字1.0mm」と2000年発売の「シグノノック式1.0mm」はそれぞれ同インク/ノック式同インクとして世界初の1.0mmボール径を採用[3][4]、2003年発売の「シグノ超極細0.28mm」と2005年発売の「シグノビット0.18mm」(現在は廃番)は当時世界最小のボール径を達成した[5][6]。2013年発売の「シグノRT1」はグッドデザイン賞を受賞[7][8]。2015年に欧米で先行発売し2016年から国内でも販売を始めた「シグノUMN-307」はインク増粘剤にセルロースナノファイバーを採用、同素材の世界初の実用化例とされる[9][10]

ラインナップ 編集

2018年-2019年現行品ラインナップ(キャップ式)[11]
品名 インク色 ボール径 グリップ 備考 発売年(国内)
シグノ極細シリーズ 全17色 0.28mm「超極細」 ラバー 2003年[5]
全31色[12] 0.38mm「極細」 ラバー 1996年[13]
全17色 0.5mm ラバー 2008年[14]
シグノ太字 全7色 1.0mm ラバー 1998年[3]
シグノスタンダード 全6色 0.5mm/0.8mm
色ごとに異なる
樹脂 1994年[13]
シグノエコライター 黒/赤/青 0.5mm 樹脂 環境対応製品
シグノイレイサブル 黒/赤/青 0.5mm 樹脂 消しゴムで消せるインク 2002年[15]
シグノエンジェリックカラー 全8色 0.7mm 樹脂 パステルカラーインク 2007年[16]
シグノスパークリング 全8色 1.0mm 樹脂 ラメインク 2005年[17]
2018年-2019年現行品ラインナップ(ノック式)
品名 インク色 ボール径 グリップ 備考 発売年(国内)
シグノ307 黒/赤/青 0.38mm/0.5mm/0.7mm ラバー セルロースナノファイバー配合 2016年[18]
シグノRT1 全10色 0.28mm/0.38mm/0.5mm ラバー 2013年[19]
シグノRT 全7色 0.38mm ラバー スリム低価格モデル
0.5mmの一部は環境対応製品
2002年[20]
黒/赤/青 0.5mm ラバー 2000年[4]
シグノRTエコライター 黒/赤/青 0.5mm ラバー 環境対応製品
シグノノック式 黒/赤/青 0.5mm ラバー 1997年[2]
0.7mm/1.0mm ラバー 2000年[4]

このほか、同社の「ピュアモルト」(軸にウイスキー樽材を採用)はシグノ芯を採用している。スタイルフィットシリーズはゲルボールペン芯にシグノインクを採用する。

また「シグノイレイサブル」と仕組みは異なるが、同じく消せるゲルインクボールペンの「ユニボールR:E」シリーズがある(イレイサブルは消しゴムで消え、R:Eは消し具の摩擦熱で化学的に無色化する)。

以下は生産終了品である。なお、現行モデルでもカラーバリエーションなど部分的な増減はあるが、これらについては割愛する。

シグノビット[6]
2005年発売。世界最小の0.18mmボール径を達成。
シグノGP[21]
2001年発売。ラバーグリップのスタンダードモデル。
シグノノック式500円タイプ[2]
1998年発売。高級感のあるフォーマル・ビジネス向けモデル。
シグノ207[22]
2008年発売。ビジネス向け海外モデルの日本発売版。
シグノトラディショナルカラー[23]
1997年以前から登場[24]。ブルーブラック、ブラウンブラックなどブラック系インク色を多色展開。一部インク色は現行モデルに継承。
シグノクリーミィ[25]
1997年発売[24]。パステルカラータイプ。
シグノニューパステルカラー[24]
1998年発売。パステルカラータイプ。後継の「シグノエンジェリックカラー」はアシッドフリーで高い保存性を特徴とする[16]
シグノフレグランス[26]
2000年発売。色ごとに異なるフルーツの香りがするパステルカラーインクを採用。
シグノレインボー[27]
2001年発売。ラメインクタイプ。大きなラメが特徴。後継の「シグノスパークリング」はラメ量が2倍になった[17]
シグノピュアゴールド[28]
2002年発売。純金ラメインク採用。24金(約20重量%)をシリカで包んでラメ粒子化。
シグノRTパールマイカ[20]
2002年発売。雲母パール顔料入りインクを採用。
シグノノーブルメタル[29]
2006年発売。メタリックインクタイプ。高輝度の発色や、ラメ落ちしにくい固着の強さが特徴。
シグノ多色タイプ[30]
2001年発売。多色ボールペンタイプ。同様のコンセプトはシグノインク採用のスタイルフィットシリーズに継承。
シグノ多機能タイプ[31]
シャープペンシル芯と併用できる多機能ボールペンタイプ。同様のコンセプトはシグノインク採用のスタイルフィットシリーズに継承。
シグノスタイル[32]
2006年発売。軸色を多色展開したモデル。同様のコンセプトはシグノインク採用のスタイルフィットシリーズに継承。

他社の競合品 編集

顔料ゲルインクを使用した近い価格帯の他社製品の一例。

脚注 編集

  1. ^ uni Mitsubishi Pencil Official Global Website”. 三菱鉛筆. 2016年11月19日閲覧。
  2. ^ a b c 『ユニボール シグノ ノック式 500円タイプ』プレスリリース, 三菱鉛筆, 1999年時点のインターネットアーカイブ.
  3. ^ a b 『ユニボール シグノ 太字』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2002年時点のインターネットアーカイブ.
  4. ^ a b c 『ユニボール シグノ RT』『ユニボール シグノ ノック式1.0』『ユニボール シグノ ノック式0.7』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2002年時点のインターネットアーカイブ.
  5. ^ a b 『ユニボール シグノ 超極細』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2003年時点のインターネットアーカイブ.
  6. ^ a b 『ユニボール シグノ ビット』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2005年1月13日.
  7. ^ ユニボール シグノ RT1, グッドデザイン賞ウェブサイト, 日本デザイン振興会, 2016年2月27日閲覧.
  8. ^ 大沢裕司, 三菱鉛筆『ユニボール シグノ RT1』ヒットの理由, @DIME, 小学館, 2015年1月7日, 2016年2月27日閲覧.
  9. ^ 次世代素材「セルロースナノファイバー」世界初の実用化! 速書きでもカスれない“SKIP FREE”描線を実現 新開発ゲルインクボールペン「ユニボール シグノ UMN-307」, 三菱鉛筆, 2015年9月8日.
  10. ^ 松田潔社, 菅磨澄, 木材やみかん皮から新素材、鉄より軽く高強度-将来は自動車外装も, Bloomberg.co.jp, ブルームバーグ, 2015年9月29日, 2016年2月27日閲覧.
  11. ^ 三菱鉛筆総合カタログ2018-2019.
  12. ^ 「ユニボール シグノ 極細0.38mm」新色12色追加, 三菱鉛筆, 2017.
  13. ^ a b 沿革 1989年-1999年, 三菱鉛筆.
  14. ^ 『ユニボール シグノ 極細』シリーズに、新ボール径と新色を追加 プレスリリース, 三菱鉛筆, 2008年7月11日.
  15. ^ 『ユニボール シグノ イレイサブル』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2003年時点のインターネットアーカイブ.
  16. ^ a b 『ユニボール シグノ エンジェリックカラー』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2007年6月5日.
  17. ^ a b 『ユニボール シグノ スパークリング』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2005年10月13日.
  18. ^ 『ユニボール シグノ 307』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2016年3月3日.
  19. ^ 『ユニボール シグノ RT1』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2013年1月18日.
  20. ^ a b 『ユニボール シグノ RT 0.38』『ユニボール シグノRT パールマイカ』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2002年時点のインターネットアーカイブ.
  21. ^ 『ユニボール シグノ GP』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2001年時点のインターネットアーカイブ.
  22. ^ 『ユニボール シグノ 207』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2008年10月10日.
  23. ^ 『ユニボール シグノ トラディショナルカラー』製品情報, 三菱鉛筆, 1998年時点のインターネットアーカイブ.
  24. ^ a b c 『ユニボール シグノ ニューパステルカラー』プレスリリース, 三菱鉛筆, 1999年時点のインターネットアーカイブ.
  25. ^ 『ユニボール シグノ クリーミィ』製品情報, 三菱鉛筆, 1998年時点のインターネットアーカイブ.
  26. ^ 『ユニボール シグノ フレグランス』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2001年時点のインターネットアーカイブ.
  27. ^ 『ユニボール シグノ レインボー』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2001年時点のインターネットアーカイブ.
  28. ^ 『ユニボール シグノ ピュアゴールド』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2002年時点のインターネットアーカイブ.
  29. ^ 『ユニボール シグノ ノーブルメタル』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2006年10月03日.
  30. ^ 『ユニボール シグノ MC3』『ユニボール シグノ MC2』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2001年時点のインターネットアーカイブ.
  31. ^ ボールペン製品情報, 三菱鉛筆, 2004年時点のインターネットアーカイブ.
  32. ^ 『ユニボール シグノ スタイル』プレスリリース, 三菱鉛筆, 2006年3月8日.

外部リンク 編集