シュテーグリッツ=ツェーレンドルフ区

ベルリンの区
紋章 ベルリン地図
(区の位置)
基本情報
連邦州: ベルリン州
緯度経度: 北緯52度26分0秒 東経13度15分0秒 / 北緯52.43333度 東経13.25000度 / 52.43333; 13.25000
面積: 102.50 km²
人口: 310,071人(2020年12月31日現在)[1]
人口密度: 3,025人/km²
郵便番号: 12157, 12161, 12163, 12165, 12167, 12169, 12203, 12205, 12207, 12209, 12247, 12249, 14109, 14129, 14163, 14165, 14167, 14169, 14193, 14195
市外局番: 030
区コード: 06
区内地区数: 7地区
行政庁舎の住所: Kirchstraße 1/3
14163 Berlin
ウェブサイト: www.steglitz-zehlendorf.de
区長: ケルスティン・リヒター=コトフスキードイツ語版 (CDU)
区議会議席配分:

シュテーグリッツ=ツェーレンドルフ区(シュテーグリッツ=ツェーレンドルフく、ドイツ語: Bezirk Steglitz-Zehlendorf)はドイツの首都ベルリン行政区である。区コードは06であり、人口は約31万人である。 今日では高級住宅街として知られ、区内には7地区に区分されている。ベルリンの南西部に位置し、ブランデンブルク州の州都ポツダムと接している。

地区 編集

当区は2001年1月1日にベルリン行政改革ドイツ語版の一環として、1920年の「大ベルリン」成立時からの行政区、旧シュテーグリッツ区ドイツ語版ランクヴィッツ地区ドイツ語版リヒターフェルデ地区ドイツ語版シュテーグリッツ地区ドイツ語版)と旧ツェーレンドルフ区ドイツ語版ダーレム地区ドイツ語版ニコラスゼー地区ドイツ語版ヴァンゼー地区ドイツ語版ツェーレンドルフ地区ドイツ語版)が合併し成立した。

地区番号 地区・区域
面積
人口[1]
(2020年12月31日現在)
人口密度
区内地図(地区の位置)
0601 シュテーグリッツドイツ語版 6.79 km² 75,578人 11,131人/km²
 
0602 リヒターフェルデドイツ語版
  • リヒターフェルデ西 (Lichterfelde West)
  • リヒターフェルデ東 (Lichterfelde Ost)
  • リヒターフェルデ南 (Lichterfelde Süd)
18.22 km² 85,885人 4,714人/km²
 
0603 ランクヴィッツドイツ語版 6.99 km² 43,558人 6,231人/km²
 
0604 ツェーレンドルフドイツ語版 18.83 km² 54,328人 2,885人/km²
 
0605 ダーレムドイツ語版 8.39 km² 16,916人 2,016人/km²
 
0606 ニコラスゼードイツ語版 19.61 km² 11,642人 594人/km²
 
0607 ヴァンゼードイツ語版 23.68 km² 10,126人 428人/km²
 

地理、構成、人口 編集

 
2010年のシュテーグリッツ=ツェーレンドルフ区の人口ピラミッド
 
イエス=キリスト=教会 (ダーレム)
反ナチ運動の告白教会の中心的存在であった同時に、クラシック音楽録音会場としても名高い。

当区には人々の憩う豊かな自然が広がり、また様々な住宅地区、商業地区がある。特に西部にはヴァンゼー (湖)、またグルーネヴァルト (森)ドイツ語版南部にはクルメ・ランケ湖ドイツ語版シュラハテン湖ドイツ語版があり、夏には多くの市民が訪れる。ダーレム地区ドイツ語版には数多くの学術研究機関やベルリン自由大学がある。ツェーレンドルフ地区ドイツ語版には様々な住宅地域、中心部には小売店が立ち並ぶ小区画がある。ダーレム南方のリヒターフェルデ地区ドイツ語版にはグリュンダーツァイトドイツ語版期に建築された邸宅団地ドイツ語版であるリヒターフェルデ邸宅団地ドイツ語版があり、この地区の特徴となっている。また小売店集積地が数か所あるが、大きいものではない。加えて地区南部の一部には第二次世界大戦後にできた住宅地区がある(リヒターフェルデ南、Lichterfelde-Süd)。

その東のシュテーグリッツ地区ドイツ語版は、前述のツェーレンドルフ地区やリヒターフェルデ地区と比べ都市化が進んでおり、中心部のシュロス通りドイツ語版はベルリン第2の繁華街となっている。南部のズュートエンデ区域ドイツ語版にはかつて邸宅が立ち並らんでいたが、第二次世界大戦でその多くが破壊された。またリヒターフェルデにはベルリン=ダーレム植物園・植物博物館がある。

人口分布は非常に差異が大きい。シュテーグリッツ地区とリヒターフェルデ地区に区民の約半数が居住している。 人口密度は、ベルリンの地区全体でもシュテーグリッツ地区では高く、これに対してヴァンゼー地区ドイツ語版では低い。なおヴァンゼー地区は人口では区全体の約3%に過ぎないが、面積では最大であり、区全体の約4分の1を占める。

当区はベルリンの区の中で社会構造が最も高い。数々の邸宅地区を抱え、住民の平均収入は比較的高く、また失業率は2013年4月30日時点で10.1%と比較的低い[2]。 ダーレム地区、ツェーレンドルフ地区の湖沼地帯や森林地帯、リヒターフェルデ西のリヒターフェルデ邸宅団地は、ベルリンでは中心街に次いで最も人気の高い住宅地に数えられている。

区民の平均年齢は2012年12月31日時点で46.1歳とベルリン市内で最高であり、高齢者の最も多い区である(参考にフリードリヒスハイン=クロイツベルク区は平均年齢が37.3歳である[3])。

人口集団 編集

本区は他の旧西ベルリンの区とは異なり、典型的な移民(の多い)区ではない。2012年12月31日時点の外国人の割合は11.6%である一方、移民の背景ドイツ語版をもつ住民の割合は23.7%であった[3]。ただし割合は地区ごとに異なる。区内の小学校全33校の内、7校では移民の背景を持つ子供の割合が40%を超えている[4]。都市化地域であるシュテーグリッツ地区ドイツ語版では、住民の30%近くが移民の背景を持ち、人口密度の低いヴァンゼー地区ではこれに対し17%である。大きな移民集団を構成するのは、ポーランド人トルコ人ユーゴスラヴィア人アメリカ人アラブ人であり、 この他にアフリカガーナナイジェリア)、アジア中国韓国タイ)などの人々が代表的である[5]

移民の背景ドイツ語版をもつ住民の割合(2012年)[3]
移民の背景をもたないドイツ人 76.6 % (229,318人)
移民の背景をもつドイツ人または外国人 23.4 % 0(70,139人)
ムスリムの移民背景(トルコアラブ連盟イランなど) 04.8 % (14,423人)
ポーランドの移民背景 3.2 % 0(9,572人)
ユーゴスラヴィアの移民背景 1.6 % 0(4,803人)
アメリカの背景 1.4 % 0(4,278人)
– その他(旧ソヴィエト連邦アフリカ系ドイツ人ドイツ語版ギリシア人東アジア人など) 12.4 % (37,063人)

見所と博物館・美術館 編集

 
ベルリン=ダーレム植物園・植物博物館
 
グルーネヴァルト狩猟宮殿ドイツ語版(絵画)
 
リヒターフェルデ邸宅団地ドイツ語版にあるエミッシュ邸 (Haus Emisch)
 
ベルリン自由大学ノーマン・フォスター設計の文学・語学図書館ドイツ語版

学術・研究機関 編集

政治 編集

区議会 編集

2006年からCDU同盟90/緑の党は、区議会ドイツ語版で得票共同体 (Zählgemeinschaft) を構成している。

占領期 編集

 
ベルリンの4か国占領地区地図

今日の当区の全領域は、第二次世界大戦後、1945年から1990年まではアメリカ管理地区であった。この他にも旧テンペルホーフ区ドイツ語版、旧シェーネベルク区ドイツ語版ノイケルン区旧クロイツベルク区ドイツ語版の区域も同様であった(図中、水色の部分)。詳細はベルリン#冷戦時代を参照。

区長 編集

2001年からの歴代区長は以下である。合併前の旧シュテーグリッツ区ドイツ語版と旧ツェーレンドルフ区ドイツ語版の歴代区長は当該記事を参照。

紋章 編集

 

詳細はシュテーグリッツ=ツェーレンドルフ区の紋章ドイツ語版を参照。

当区の紋章は、名称の由来となったシュテーグリッツ地区ドイツ語版ツェーレンドルフ地区ドイツ語版のものが元になっている。その他の地区の紋章は考慮されなかった。当区の紋章はベルリンの行政区の紋章の構成に沿ったものである。1920年から2000年までの旧シュテーグリッツ区と旧ツェーレンドルフ区の紋章も、すでにプロイセン王国の村としての紋章が利用され、これにベルリン市の一部であることを示す城壁冠を加えたものであった。今日の紋章は、2003年3月25日にベルリン市政府ドイツ語版から授与された。

紋章記述:「金地に、緑の地面から延びる黒の幹をもつ松の木が立ち、盾の下部には銀色の波型模様がある。盾の頂部には赤い爪と舌をもつ鷲の頭。盾の上部には赤く3つの塔がついた城壁冠があり、中ほどのものにはベルリンの紋章ドイツ語版がつく」 [6]

松の木と盾の下部の波型模様は、ツェーレンドルフの紋章から採られたものであり、この地の豊かな森と水を表している。鷲の意匠はシュテーグリッツの紋章に由来し、城壁冠はベルリン全区の紋章に共通する意匠である。

姉妹都市 編集

当区には以下の都市と姉妹都市協定を結んでいる[7]

国外 編集

国内 編集

その他の協力関係 編集

脚注 編集

  1. ^ a b ベルリン州における2020年12月31日時点の登録人口、資料:ベルリン=ブランデンブルク統計局ドイツ語版 (PDF)(ヘルプ)。
  2. ^ Arbeitslosigkeits-Atlas – Arbeitslosigkeit in Berlin – Zahlen und Quoten in der Stadt und in den Bezirken. In: Berliner Morgenpost, berlin1.de, 2013年6月15日閲覧。
  3. ^ a b c Statistischer Bericht – Einwohnerinnen und Einwohner im Land Berlin am 31. Dezember 2012 (PDF; 3,1 MB). ベルリン=ブランデンブルク統計局ドイツ語版。2013年6月19日閲覧。
  4. ^ Die Bezirksverordnetenversammlung diskutiert. Integrationspolitik in Steglitz-Zehlendorf. In: Gazette Verbrauchermagazin, Dezember 2010, 2013年6月18日閲覧。
  5. ^ http://www.statistik-berlin-brandenburg.de/statis/login.do?guest=guest&db=EWRBEE
  6. ^ Hoheitszeichen von Berlin – Bezirkswappen
  7. ^ Beauftragte für Partnerschaften. Übersicht der Partnerstädte und befreundeten Gemeinden/Landkreise. Berlin.de, 2014年4月18日閲覧。

外部リンク 編集