シータテハ

タテハチョウ科のチョウの一種

シータテハ(C立翅、学名:Polygonia c-album)は、チョウ目タテハチョウ科に分類されるチョウの一種。キタテハによく似たタテハチョウで、ヨーロッパからアジアにかけて広く分布する。

シータテハ
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: チョウ目(鱗翅目) Lepidoptera
上科 : アゲハチョウ上科 Papilionoidea
: タテハチョウ科 Nymphalidae
亜科 : タテハチョウ亜科 Nymphalinae
: タテハチョウ族 Nymphalini
: キタテハ属 Polygonia
: シータテハ P. c-album
学名
Polygonia c-album
(Linnaeus, 1758)
和名
シータテハ
英名
Comma

成虫の特徴 編集

 
翅の裏。後翅に小さなC字模様がある

成虫の前翅長は2.5cm-3cmほどで、の表は黄色の地に黒い斑点と褐色の縁取り、翅の裏は枯葉や樹皮に似た褐色の模様になっている。また、後翅の裏にC字型の模様があり、和名のみならず英名"Comma"、ドイツ語"C-Falter"など各言語でこのC字模様に由来する名前がつけられている。

外見はキタテハによく似ているが、シータテハは翅の縁の切れ込みが深くくっきりしていて、凹凸の先が円い。また、後翅の表にある黒斑に水色の点を含まない。夏型より秋型のほうが切れ込みが深く移動性が強い。

日本では北海道、本州、四国、九州に分布するが、西日本での分布は不連続でやや標高の高い山地に限られ、北方系の種として位置づけられる。いっぽう日本以外ではアジアからヨーロッパまで広く分布しており、ヨーロッパではなじみ深いチョウの一つとされている。また、北アメリカにも近縁種がいる。

食草・生活史 編集

成虫は春から秋にかけて見られ、年に2回-3回ほど発生する。冬は成虫で越冬する。

幼虫はアサ科ホップエノキニレ科ハルニレアキニレなどを食草とする。

関連項目 編集

参考文献 編集