ジャン=フランソワ・ルヴェル

ジャン=フランソワ・ルヴェル(Jean-François Revel、1924年1月19日 - 2006年4月30日)は、フランス哲学者、作家、ジャーナリスト、アカデミー・フランセーズ会員。マルセイユ出身。リベラル保守派として知られる[1]不可知論者。

ジャン=フランソワ・ルヴェル(1999年)
チベット僧として知られる息子と。

経歴 編集

パリ高等師範学校で哲学を学び、教授資格(アグレガシオン)を取得。アルジェリアメキシコの他、リールパリなどのリセ、大学で教鞭をとった。またジャーナリストとしては、エクスプレス誌、ポワン誌、ラジオの Europe1 などで長年、論説委員を務めた。

2度の結婚で3人の息子がおり、最初の妻との間に生まれたマチウ・リカールパスツール研究所フランソワ・ジャコブのもと分子生物学を研究していたが、26歳のときにチベット仏教研究に転じ、ヒマラヤで修行し僧となった。父子の共著『僧と哲学者』(1997年刊)はヨーロッパでベストセラーになった。

著書 編集

  • 『なぜ哲学者か?』ジュリアール社、1957
  • 『イタリアのために』ジュリアール社、1958
  • 『プルースト論』ジュリアール=ドノエル社、1960
  • 『私たちの時代の諸思想』ロベール・ラフォン社、1970
  • 『西洋哲学史』二巻、ストック社
  1. 『ギリシャ=ラテンの思想家たち』1968
  2. 『古典哲学』1970
  • 『言葉による饗宴』ロベール・ラフォン社、1977

日本語訳 編集

  • 全体主義の誘惑』 岩崎力西永良成訳、新潮社、1981
  • 民主主義国の終焉―宿命の東西対立』 大沢善朗ほか訳、芸艸堂、1987
  • 『美食の文化史―ヨーロッパにおける味覚の変遷』 鈴木晶ほか訳、筑摩書房、1989
  • マルクスキリストもいらない』 中沢義和ほか訳、三修社、1990
  • 『無益にして不確実なるデカルト』 飯塚勝久訳、未來社、1991
  • 『グローバル・デモクラシー』 荻野弘巳訳、青土社、1997
  • 『僧侶と哲学者』 リカールとの共著、菊地昌実ほか訳、新評論、1998、新装版2008
  • 『インチキな反米主義者、マヌケな親米主義者』 薛善子訳、アスキー・コミュニケーションズ、2003

脚注 編集

  1. ^ 山口 昌子「追悼 ジャン=フランソワ・ルヴェル リベラルな保守派を体現した知識人」諸君 38(8), p106-110, 2006-08,文芸春秋

関連項目 編集

外部リンク 編集


前任
エティアンヌ・ヴォルフ
アカデミー・フランセーズ
席次24

第20代:1997年 - 2006年
後任
マックス・ガロ