スコット・ウォーカー

イギリス系アメリカ人のシンガー・ソングライター、作曲家、レコード・プロデューサー (1943-2019)

スコット・ウォーカーScott Walker、本名:ノエル・スコット・エンゲル、1943年1月9日 - 2019年3月22日[1])は、アメリカ合衆国歌手作曲家オハイオ州ハミルトン生まれ。

スコット・ウォーカー
Scott Walker
スコット・ウォーカー (1968年)
基本情報
出生名 Noel Scott Engel
生誕 (1943-01-09) 1943年1月9日
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 オハイオ州ハミルトン
死没 (2019-03-22) 2019年3月22日(76歳没)
ジャンル ロックバラード
職業 歌手
作曲家
担当楽器 ギターキーボードボーカルベース
活動期間 1958年 - 2019年
レーベル フィリップス・レコード
フォンタナ・レコード
コロムビア・レコード
ドラッグ・シティ
ヴァージン・レコード
4AD
共同作業者 ウォーカー・ブラザーズ
公式サイト 4ad.com/artists/scottwalker

「『Q』誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第39位[2]

略歴 編集

ゲイリー・リーズ(後のゲイリー・ウォーカー)やジョン・ウォーカーと共に、ウォーカー・ブラザーズを結成。その後、イギリスへ向かいフィリップス・レコードと契約し、1965年2月にシングル「Pretty Girls Everywhere」でデビュー。2ndシングル「Love Her」は全英チャート20位を記録[3]。3rdシングル「涙でさようなら」は全英チャート1位のヒットを記録した[4][5]。以降、「太陽はもう輝かない」(全英チャート1位、全米チャート13位)[6][7]、「孤独の太陽」、「ダンス天国」等のヒットを放ち、イギリスのみならず日本、ヨーロッパ、オセアニア諸国で高い人気を得た[5]

ウォーカー・ブラザーズの解散後もイギリスに活動拠点を置き、1967年にソロ・アルバム『スコット 』を発表。ベルギーのシャンソン歌手ジャック・ブレルの「ジャッキー」をカバーした同名のデビューシングルをリリースし、全英チャート22位を記録[8]。1968年、キャリア最大のヒットとなるシングル「ジョアンナ」が全英チャート7位[9]。アルバム『スコット2』は全英チャート1位を記録した[10]。1969年にリリースされたアルバム『スコット3』も全英チャート3位を記録するヒットとなった[11]

オランダアムステルダムへ居住していた1970年には、映画『ジュリー・クリスティ主演)』でミシェル・ルグラン作曲の主題歌を担当した[12]

1975年に、ウォーカー・ブラザーズを再結成し1977年まで活動した。1976年にリリースされたシングル「No Reglets」は全英チャート7位を記録するヒットとなった[13]。1999年には映画『ポーラX』の音楽を手掛ける。2000年のメルトダウン・フェスティバルではキュレーターを務め、レディオヘッドブラーらを招いている[5]。2007年、ドキュメンタリー映画『スコット・ウォーカー 30世紀の男』が全英公開された[14]

2019年3月22日、76歳で死去した[15]

その他 編集

与えた影響は、デヴィッド・ボウイブライアン・イーノから、レディオヘッドトム・ヨークパルプジャーヴィス・コッカーアークティック・モンキーズのアレックス・ターナーら次世代のアーティストにまで及んでいる[5]。パルプはアルバム『ウィ・ラヴ・ライフ』を制作の際に、スコット・ウォーカーをプロデューサーとして迎えた[16]。 影響を受けた人物に、BBCで数々の音楽番組を手掛けたプロデューサーのジャック・グッドを挙げている[17]。 愛車にオースチン・ヒーレーを所有していた[17]

ディスコグラフィ 編集

アルバム 編集

  • スコット』 - Scott (1967年)
  • The Romantic (1967年)
  • スコット2』 - Scott2 (1968年)
  • 『ルッキング・バック・ウィズ・スコット・ウォーカー』 - Looking Back With Scott Walker (1968年)
  • 『スコット・ウォーカーBBC・TVショー』 - Scott Walker Sings Songs from his TV Series (1969年)
  • スコット3』 - Scott3 (1969年)
  • スコット4』 - Scott4 (1969年)
  • 『バンドが入って来た時』 - 'Til The Band Comes In (1970年)
  • 『ラ・マンチャの男・スコット映画を歌う』 - The Moviegoer (1972年)
  • 『エニイ・デイ・ナウ』 - Any Day Now (1973年)
  • 『心のつぶやき』 - Stretch (1973年)
  • 『青春の想い出』 - We Had It All (1974年)
  • Climate of Hunter (1984年)
  • 『ティルト』 - Tilt (1995年)
  • ポーラX』 - Pola X - ORIGINAL SOUNDTRACK (1999年)
  • 『ザ・ドリフト』 - The Drift (2006年)
  • And Who Shall Go To The Ball? And What Shall Go To The Ball? (2007年)
  • 『ビッシュ・ボッシュ』 - Bish Bosch (2012年)
  • 『サウスト』 - Soused (2014年)
  • シークレット・オブ・モンスター- The Childhood of a Leader OST (2016年)
  • ポップスター』 - Vox Lux OST (2018年)

シングル 編集

  • 「キャサリン / リヴィング・エンド」 "Kathalene" / "The Living End"(1967年11月15日、ポリドール・レコード、DP-1552)
  • 「いとしのマチルダ / マイ・デス」 "Mathilde" / "My Death"(1967年、フィリップス・レコード、SFL-1121)
  • 「ジャッキー / 暗くなるまで待って」 "Jackie" / "Wait Until Dark"(1968年1月25日、フィリップス・レコード、SFL-1140)
  • 「ジョアンナ / ザ・プレイグ」 "Joanna" / "The Plague"(1968年6月25日、フィリップス・レコード、SFL-1161)
  • 「ジョアンナが恋する時 / バルチモアの貴婦人」 "When Joanna Loved Me" / "The Lady Came From Baltimore"(SFL-1215)
  • 「行かないで」 "If You Go Away"(1969年4月25日、フィリップス・レコード、SFL-1216)
  • 「想い出のシンシナティ / 君が去って2週間」 "Lights of Cincinnat" / "Two Weeks Since You've Gone"(1969年8月25日、フィリップス・レコード、SFL-1236)

脚注 編集

出典 編集

参考文献 編集