聖使徒スタヒイ(せいしと - , ギリシア語: Στάχυς ὁ Ἀπόστολος, 英語: Stachys the Apostle、? - 54年)は、正教会七十門徒に数えられる聖人であり、初代ビザンティオン主教(在位:38年 - 54年)。記憶日は11月13日修正ユリウス暦使用教会では10月31日)。日本正教会による祈祷書における表記はスタヒイ[1]スタヒス現代ギリシア語からの転写。日本聖書協会新共同訳聖書ではスタキスと表記されている(ローマの信徒への手紙 16:9)。

聖使徒スタヒイ
スタヒイ、アンプリアトゥスおよびウルバヌス
生誕 不明
死没 54年
崇敬する教派 正教会
記念日 11月13日
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正教会による伝承 編集

正教会では、聖使徒アンドレイ(アンデレ)に続いてビザンティオン主教となったと伝えられている。ビザンティオン主教座はのちにコンスタンディヌーポリ総主教座となったため、コンスタンディヌーポリ総主教のリストでは聖使徒アンドレイの直後に名が挙げられる。

新約聖書ローマの信徒への手紙16章9節に言及されているスタヒイが、七十門徒かつビザンティオン主教と伝えられるスタヒイであるとされる。該当箇所の記述に拠れば聖使徒パウェル(パウロ)の弟子であるが、新約聖書には他にスタヒイについて記述されている箇所は無い。

アルギロポリに教会を設立し、16年間伝道に従事した後、致命したと伝えられる[2]

その死についてはっきりした事は伝えられていないが、スタヒイという名が「穂」という意味なので、迫害によって鎌で首を斬られたという伝承が存在する。

脚注 編集

  1. ^ 日本正教会による転写は、中世ギリシア語教会スラヴ語を経由したものであり、日本聖書協会などが古典ギリシア語ラテン語を経由した転写を採用しているのとは異なる。
  2. ^ コンスタンディヌーポリ総主教庁のページでは安らかに永眠したと記述されているが、本記事では参考文献に記載された伝承を採った。

参考文献 編集

  • 武岡武夫編『七十徒小伝』名古屋ハリストス正教会、1987年4月19日再刊

関連項目 編集

外部リンク 編集