セントール (Centaur 「ケンタウロスの意」) はアメリカ合衆国ロケット液体水素液体酸素燃料に使う最初の実用ロケットであり、RL-10エンジン(推力66.7 kN)を一基もしくは二基装備する。アトラスタイタンの上段に載せられ人工衛星惑星探査機軌道に乗せるのに使用される。

セントール

アトラスIIAで使われたセントール2A
製造 ボーイング IDS
ユナイテッド・ローンチ・アライアンス
開発国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
利用 アトラス・セントール
アトラスG英語版
アトラスI
アトラスII
アトラスIII
アトラスV
タイタンIIIE英語版
タイタンIV(401)A/B
サターンI (打ち上げられず)
スペースシャトル (打ち上げられず)
ヴァルカン(2022年以降予定)
全体仕様
全高 12.68 m (499 in)[1]
直径 3.05 m (120 in)
グロス重量 2,247 kg (4,954 lb) (単発)
2,462 kg (5,428 lb) (双発)
推進剤重量 20,830 kg (45,920 lb)
関連する段
改良機 ACES
打ち上げ実績
現状 現役
総打ち上げ機数 2015年 (2015-2月)現在223機[2]
初打ち上げ 1962年5月9日
エンジン詳細
エンジン 1 または 2基の RL10
推力 99.2 kN (22,300 lbf) (単発)
198.4 kN (44,600 lbf) (双発)
比推力 450.5秒
燃焼時間 調節可能
燃料 LOX/LH2

エンジンを再着火でき、静止衛星の打ち上げではパーキング軌道に乗ると一旦噴射を止め、タイミングを合わせて再び点火し衛星を静止トランスファ軌道に乗せている。

2012年2月24日に打上げられたアトラスVロケットの打ち上げにより、セントールロケットは200回目の飛行を達成した。このうち失敗は11回のみであった。

スペースシャトルチャレンジャー事故が起きる前は、衛星をより高い軌道に投入するため、静止衛星打ち上げなどにスペースシャトルの貨物室に搭載することが検討されていたが、事故後この計画はキャンセルされた。

スペースシャトルで打上げられた木星探査機ガリレオは、当初セントールを使う予定だったがチャレンジャー事故の結果、固体燃料ロケットIUSを使って地球軌道離脱を行うことになった。そのため、外惑星への軌道投入速度が不足するので金星と地球を使ってスイングバイすることで加速するよう計画が変更された。

脚注 編集

  1. ^ Altas V Launch Services User's Guide”. United Launch Alliance (2010年3月). 2015年7月9日閲覧。
  2. ^ Krebs, Gunter. “Centaur”. Gunter's Space Page. 2015年9月9日閲覧。

外部リンク 編集