ソウルクエリアンズSoulquarians)は、ネオ・ソウルおよびオルタナティブ・ヒップホップを主に志向した音楽集団。1990年代後半ごろに形成され、2000年代初頭までを中心に活動した。

ソウルクエリアンズ
Soulquarians
メンバーのコモン(左)とモス・デフ(1999年)
基本情報
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ジャンル ソウルヒップホップ、アヴァンギャルド、ジャズ
活動期間 1990年代後半 - 2000年代前半
旧メンバー クエストラヴ
ディアンジェロ
ジェイムズ・ポイザー
J・ディラ
ピノ・パラディーノ
コモン
モス・デフ
タリブ・クウェリ
エリカ・バドゥ
ビラル
Qティップ
ロイ・ハーグローヴ

ヒップホップ・グループ「ザ・ルーツ」のプロデューサー兼ドラマーのアミール・“クエストラヴ”・トンプソンが中心となって、ザ・ルーツの『シングズ・フォール・アパート (1999年)』、ディアンジェロの『ヴードゥー (2000年)』、エリカ・バドゥの『ママズ・ガン (2000年)』、コモンの『ライク・ウォーター・フォー・チョコレート (2000年)』などのアルバムを作成した[1][2]

経歴 編集

グループ名の由来は、設立メンバーのクエストラヴ、ディアンジェロ、ジェイムズ・ポイザー、J・ディラがすべてみずがめ座(Aquarius)であったことに由来している。

従来の慣習にとらわれない音楽、特にアーバン・ミュージックにみられるオフビートのリズムや、変則的な和音への志向が共通していることから結成された。

また、ピノ・パラディーノモータウン、およびクラシック・ソウルミュージックへの関心でディアンジェロと意気投合し、ソウルクエリアンズのアルバムのほとんどでベースをプレイしている。

集団としては、上記メンバーの他にもコモンモス・デフタリブ・クウェリQティップエリカ・バドゥ、ビラルなどが参加していた。

2003年のインタビューでは、クエストラヴは集団に関して特に計画的な活動予定を立てているわけではないと発言しており、ソウルクエリアンズは事実上自然消滅したと見られている。

しかしながら、コモンの2005年頃のインタビューでは「まだソウルクエリアンズは続いている」とも語っている。

メンバー 編集

ディスコグラフィ 編集

全部または一部がソウルクエリアンズによってプロデュースされたアルバム:

アーティスト アルバム RIAA認定
1999 ザ・ルーツ 『シングズ・フォール・アパート』 - Things Fall Apart プラチナ
1999 モス・デフ 『ブラック・オン・ボース・サイズ』 - Black on Both Sides ゴールド
1999 Qティップ 『アンプリファイド』 - Amplified ゴールド
2000 ディアンジェロ ヴードゥー』 - Voodoo プラチナ
2000 コモン 『ライク・ウォーター・フォー・チョコレート』 - Like Water for Chocolate ゴールド
2000 スラム・ヴィレッジ 『ファンタスティック・ボリューム2』 - Fantastic, Vol. 2 N/A
2000 エリカ・バドゥ 『ママズ・ガン』 - Mama's Gun プラチナ
2001 ビラル 『1st ボーン・セカンド』 - 1st Born Second N/A
2002 タリブ・クウェリ 『クオリティ』 - Quality ゴールド
2002 ザ・ルーツ 『フリノロジー』 - Phrenology ゴールド
2002 コモン 『エレクトリック・サーカス』 - Electric Circus N/A
2006* ビラル Love for Sale[3] N/A
(*) 商用リリースなしで流出された

脚注 編集

  1. ^ DeRogatis, Jim. "Just Plain Common Sense". Chicago Sun-Times: February 5, 2006. Archived from the original on 2009-08-24.
  2. ^ Peisner, David. "Body & Soul". Spin: 64–72. August 2008.
  3. ^ Kellman, Andy (n.d.). “Bilal”. AllMusic. 2020年8月12日閲覧。

参考文献 編集

ジョーダン・ファーガソン『J・ディラと《ドーナツ》のビート革命』吉田雅史訳・解説、DU BOOKS、2018年8月。

外部リンク 編集