ソラヌス (Soranus) は、もともとエトルリア人ファリシ人英語版カペーナ人、サビニ人が崇拝していた神で、後に古代ローマの宗教英語版に取り入れられた。この神は、ラツィオ州ソラッテ山英語版で崇拝されていた。その一帯はディス・パテルなど冥界の神々の聖地であった[1]

ソラヌス信仰がアポローンへの信仰に統合された後のアポロ=ソラヌスの崇拝者たちは、「ヒルピ・ソラニ (Hirpi Sorani)」すなわり「ソラヌスの狼たち」(サビニ人にとって hirpus は「狼」を意味した)と称された。彼らは、儀式において生贄の内臓を持って、火渡りをおこなっていた[2]

ソラヌスは、ローマ神話における土壌、大地、冥界の神であるディス・パテルと同一視されることもあれば、ギリシア神話からローマ人たちに受け入れられたアポローンと同一視されることもあり[3]、そのパートナーの女神フェーローニアの聖域は、ソラヌスの聖域の隣に設けられていた[4]

脚注 編集

  1. ^ Servius' commentary to Aeneid, XI. 785
  2. ^ Servius' commentary to Aeneid, XI. 785; Pliny, Naturalis Historia, VII. 2; Silius Italicus, Punica, V. 175; Strabo, Geography, chapter V[要文献特定詳細情報]
  3. ^ Virgil, Aeneid, XI. 786
  4. ^ Strabo, Geography, chapter V

外部リンク 編集