ダイイング・フィータス

ダイイング・フィータスDying Fetus)は、アメリカ合衆国出身のデスメタルバンド

ダイイング・フィータス
Dying Fetus
ドイツ・ヴァッケン公演(2018年8月)
基本情報
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
メリーランド州グレーター・アッパー・マルボロ
ジャンル デスメタル[1][2]
グラインドコア[1][2]
ハードコア・パンク[1]
テクニカルデスメタル
ヘヴィメタル[2]
デスグラインド
活動期間 1991年-
レーベル Pulverized Records
Morbid Records
Blunt Force Records
リラプス・レコード
シーズン・オブ・ミスト
ハウリング・ブル・エンターテイメント
メンバー ジョン・ギャラガー (ギターボーカル)
シーン・ビーズリー (ベース、ボーカル)
トレイ・ウィリアムズ (ドラムス)
旧メンバー ジェイソン・ネザートン (ベース、ボーカル)
ニック・スピレオス (ギター、ボーカル)
ロブ・ベルトン (ドラムス)
ブライアン・ラッタ (ギター)
ケイシー・バックラー (ドラムス)
エリク・セイエンガ (ドラムス)
ケビン・タリー (ドラムス)
ジョン・ボイルズ (ギター)
ブルース・グレイグ (ギター)
ヴィンス・マシューズ (ボーカル)
マイク・キンボール (ギター)
デュエイン・ティムリン (ドラムス)

サフォケイション」「スキンレス」と並び、ニューヨーク・デスメタルシーンの中心的なバンドとされ、一部のハードコアシーンとも繋がりがある。

スタイル 編集

速く複雑なギターリフとブラストビートを曲の軸として、低音とミドルのデスボイスの掛け合い、グルーヴィーなスロー~ミドル・パート、ビートダウンなどがダイイング・フィータスの音楽的な特徴とされる。また、初期はデスメタルにありがちな暴力的な歌詞が目立ったが、アルバム『Killing on Adrenaline』以降は、現代社会、特に消費主義を批判する歌詞が多い。

亡くなったファンには、最大限の敬意を払っている。2016年、「ライヴ中に散灰して欲しい」という故人の遺志を尊重して実現させた[3]

歴史 編集

1991年にメリーランドのアナポリスにて結成。バンドは1995年にそれまでのデモを集めたデビューアルバム『Infatuation With Malevolence』をリリースし、アメリカ東部のツアーに出る。翌年には、Pulverized RecordsとDiehard Music Worldwideよりそれぞれアメリカとヨーロッパで、2ndアルバム『Purfication Through Violence』をリリースし、そのサポートのためカタクリズム(Kataklysm)モンストロシティ(Monstrosity) とのアメリカツアーに同行する。

1998年には、3rdアルバム『Killing On Adrenaline』をリリースする。このアルバムは、ドイツのMorbid Recordsより発売されているが、アメリカではバンド自身のレーベルBlunt Force Recordsがリリースを行っている。

1999年にはBlunt Force Recordsから1stアルバム『Infatuation With Malevolence』が再発され、さらに翌年の2000年にはアンダーグラウンドで名高いリラプス・レコードと契約し、続けてデストラクションとカタクリズムと共にアメリカツアーを行う。同年の終わりには、4thアルバム『Destroy The Opposition』をリリースしている。なお、このアルバム以降は、ハウリング・ブルが日本盤の発売を行っている。

しかし、続くツアーの最中、結成当初からのメンバーだったジェイソン・ネザートンがバンドを脱退。さらにジョン・ギャラガーを残して、他のメンバーもバンドを脱退してしまい、一時解散状態に追い込まれたものの、ジョン・ギャラガーは新たなメンバーを集めて活動を再開させる。2002年には、Extreme the DOJO Vol.3の出演に伴い初の来日公演を行った。

その後は、新メンバーで北米やヨーロッパのツアーを行い、2003年に5thアルバム『Stop At Nothing』をリリース。幾らかのメンバーチェンジを経て、2007年に6thアルバム『War of Attrition』を発表するがメンバーが脱退。以後は、3人編成で定着した。

近年は、2009年以降の作品が全米チャート200位以内にランキングするようになり、知名度が上昇している。

メンバー 編集

現ラインナップ 編集

  • ジョン・ギャラガー (John Gallagher) - ギター/ボーカル (1991-現在),ドラム(1991-1993)
  • シーン・ビーズリー (Sean Beasley) - ベース/ボーカル (2001-現在)
  • トレイ・ウィリアムズ (Trey Williams) - ドラムス (2007-現在)

旧メンバー 編集

  • ジェイソン・ネザートン (Jason Netherton) - ベース/ボーカル (1991-2000)(オリジナルメンバー)
  • ニック・スピレオス (Nick Speleos) - ギター/ボーカル (1991-1993)(オリジナルメンバー)
  • ロブ・ベルトン (Rob Belton) - ドラムス (1993-1996)
  • ブライアン・ラッタ (Brian Latta) - ギター (1994-1998)
  • ケイシー・バックラー (Casey Buckler) - ドラムス (1995-1996)
  • エリク・セイエンガ (Erik Sayenga) - ドラムス (1996-1997,2001-2005)
  • ケビン・タリー (Kevin Talley) - ドラムス (1997-2001)
  • ジョン・ボイルズ (John "Sparky" Voyles) - ギター (1999-2001)
  • ブルース・グレイグ (Bruce Grieg) - ギター (2001-2002)
  • ヴィンス・マシューズ (Vince Matthews) - ボーカル (2001-2005)
  • マイク・キンボール (Mike Kimball) - ギター (2003-2007)
  • デュエイン・ティムリン (Duane Timlin) - ドラムス (2006-2007)

ディスコグラフィー 編集

フルアルバム 編集

  • 1995 Infatuation with Malevolence
  • 1996 Purification through Violence
  • 1998 Killing on Adrenaline
  • 2000 デストロイ・ザ・オポジション - Destroy the Opposition
  • 2003 ストップ・アット・ナッシング - Stop at Nothing
  • 2007 ウォー・オブ・アトリッション - War of Attrition
  • 2009 ディセント・イントゥー・デプラヴィティー - Descend into Depravity
  • 2012 レイン・スプリーム - Reign Supreme
  • 2017 Wrong One to Fuck With

シングル・EP 編集

  • 2000 Grotesque Impalement
  • 2002 Vengeance UnleashedDeepredとのスプリット)

デモ 編集

  • 1993 Bathe in Entrails
  • 1994 Infatuation with Malevolence

出典 編集

  1. ^ a b c Dying Fetus reviews, music, news - sputnikmusic・2015年6月26日閲覧。
  2. ^ a b c Dying Fetus|Biography”. オールミュージック. All Media Guide. 2015年7月29日閲覧。
  3. ^ ベヒーモスら、モッシュ・ピットで遺灰をまいてほしいという故ファンの遺志を実現する”. NME JAPAN (2016年5月7日). 2018年9月5日閲覧。

外部リンク 編集