ダイナシュート(欧字名:Dyna Shoot1982年5月13日 - 不明)は、日本競走馬繁殖牝馬[1]。主な勝ち鞍に1984年京成杯3歳ステークス新潟3歳ステークス1987年七夕賞

ダイナシュート
欧字表記 Dyna Shoot[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 栗毛[1]
生誕 1982年5月13日[1]
死没 不明(2004年7月23日用途変更)
ノーザンテースト[1]
シャダイマイン[1]
母の父 ヒッティングアウェー[1]
生国 日本の旗 日本北海道早来町[1]
生産者 社台ファーム早来[1]
馬主 (有)社台レースホース[1]
調教師 矢野進美浦北[1]
競走成績
生涯成績 26戦4勝[1]
獲得賞金 1億7382万1800円[1]
勝ち鞍
GII 京成杯3歳S 1984年
GIII 新潟3歳S 1984年
GIII 七夕賞 1987年
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繁殖牝馬としては2005年高松宮記念などの優勝馬アドマイヤマックス桜花賞3着のホーネットピアスなどを送り出した。

全姉に、新潟記念牝馬東京タイムズ杯などを制したダイナマインがいる。

経歴 編集

競走馬時代 編集

3歳8月に新潟競馬場新馬戦でデビューして勝利すると、以後新潟3歳ステークス京成杯3歳ステークスと立て続けに3連勝を果たす。続く3歳牝馬ステークスではエルプスタカラスチールに続く3着となったが、翌年の牝馬クラシックに向けて有力馬の1頭に数えられた。

しかし4歳となってからは体調不良でレースに出走できず、さらに3月になって前脚を骨折し休養を余儀なくされ、牝馬三冠戦には出走できなかった。秋に復帰したがしばらくは精彩を欠き、古馬になって初戦の中山牝馬ステークス3着で復調の兆しを見せたが、その後は常に善戦するものの勝利までに至らず、5歳時は11戦して2着3回、3着3回という成績だった。6歳になってもその傾向は変わらなかったが、夏の七夕賞では、中団から先行する従妹の ダイナフェアリー差し切って、京成杯3歳ステークス以来、約2年9か月ぶりの勝利を挙げた。その後は秋まで走り、牝馬東京タイムズ杯11着を最後に競走馬を引退した。

繁殖牝馬時代 編集

引退後は繁殖牝馬となる。第6仔に桜花賞3着のホーネットピアスを出したが、同馬は最終的に条件馬にとどまり、しばらくは2年連続でJRA賞最優秀障害馬に選出されたブロードマインドを産んだ姉ダイナマイン、2頭の重賞優勝馬を産んだ従妹ダイナフェアリーの陰に隠れていた。だが、2005年に第9仔アドマイヤマックスが高松宮記念で優勝し一族で最初のGI優勝馬となり、さらに同年、第5仔マストビーラヴドの仔ラインクラフトが桜花賞とNHKマイルカップを連勝、さらにその弟となるダノンマスターズがこの年のセレクトセールで最高落札額となる2億1000万円で購買され、一躍脚光を浴びた。その後も、マストビーラヴドの産駒に2013年プロキオンステークスを制したアドマイヤロイヤルなど、ダイナシュートの血から活躍馬が出ている。

なお、ダイナシュート自身は2004年7月23日付で用途変更となっている[2]。それ以降の動向はわかっていない。

競走成績 編集

以下の内容は、netkeiba.com[3]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
1984.08.18 新潟 3歳新馬 芝1000m(良) 14 7 11 003.80(1人) 01着 R0:58.7 -0.6 0柴崎勇 53 (セノエピット)
0000.09.02 新潟 新潟3歳S GIII 芝1200m(良) 10 6 6 016.70(6人) 01着 R1:11.0 -0.1 0柴崎勇 53 (シュウザンチャンプ)
0000.11.04 東京 京成杯3歳S GII 芝1400m(良) 13 8 12 005.10(1人) 01着 R1:23.6 -0.1 0柴田政人 53 (シンボリカノープ)
0000.12.15 中山 テレビ東京賞3歳牝馬S GIII 芝1600m(良) 14 2 2 002.20(1人) 03着 R1:35.8 -0.4 0柴田政人 53 エルプス
1985.11.03 東京 根岸S OP ダ1400m(良) 10 7 8 017.30(8人) 07着 R1:25.7 -1.4 0柴田政人 53 ニッソウアンケー
0000.12.01 中山 ダービー卿CT GIII 芝1600m(良) 18 4 7 048.2(15人) 17着 R1:36.2 -2.4 0柴田政人 52 スズパレード
1986.02.23 中山 中山牝馬S GIII 芝1800m(良) 14 5 7 0026.2(12人) 03着 R1:49.8(34.5) -0.2 0柴崎勇 55 ユキノローズ 414
0000.03.16 中山 スプリンターズS GIII 芝1200m(重) 11 7 8 007.80(5人) 05着 R1:12.1(37.2) -1.9 0柴崎勇 53 ドウカンテスコ 420
0000.04.06 中山 エイプリルS OP 芝1600m(良) 8 1 1 003.20(2人) 02着 R1:35.5(36.9) -0.4 0柴崎勇 54 メジロディッシュ 420
0000.04.27 新潟 谷川岳S OP 芝1600m(稍) 11 6 7 004.80(3人) 07着 R1:36.2(49.4) -0.7 0吉沢宗一 54 ダイナシュガー 410
0000.06.08 東京 エプソムC GIII 芝1800m(良) 12 2 2 012.80(7人) 05着 R1:50.8(49.5) -0.7 0柴崎勇 54 スーパーグラサード 418
0000.07.06 中京 金鯱賞 GIII 芝1800m(不) 21 6 15 017.30(8人) 03着 R1:52.0(38.8) -0.2 0南井克巳 54 イズミスター 420
0000.08.03 小倉 北九州記念 GIII 芝1800m(良) 11 7 9 002.50(1人) 02着 R1:49.0(37.3) -0.2 0南井克巳 55 イズミスター 416
0000.08.24 小倉 小倉記念 GIII 芝2000m(良) 14 5 7 004.20(2人) 04着 R2:02.0(36.6) -0.3 0南井克巳 55.5 ヤクモデザイヤー 412
0000.09.07 中山 京王杯AH GIII 芝1600m(良) 8 1 1 009.60(5人) 02着 R1:34.7(34.1) -0.1 0安田富男 55 アイランドゴッテス 412
0000.10.12 東京 牝馬東京タイムズ杯 GIII 芝1600m(稍) 9 8 8 006.00(4人) 04着 R1:35.7(46.4) -0.4 0柴崎勇 54 ダイナフェアリー 422
0000.11.02 福島 福島民友C OP 芝1800m(良) 9 8 9 001.70(1人) 03着 R1:48.3(37.2) -0.8 0柴崎勇 55 ゲイリーマッハ 420
1987.04.26 東京 京王杯SC GII 芝1400m(良) 18 7 13 047.1(14人) 04着 R1:22.6(47.1) -0.8 0柴崎勇 55 ニッポーテイオー 424
0000.05.10 新潟 新潟大賞典 GIII 芝2200m(良) 13 4 5 008.50(3人) 03着 R2:14.9(35.8) -0.4 0柴崎勇 55 セッテジュノー 430
0000.06.14 東京 エプソムC GIII 芝1800m(良) 11 8 11 006.30(3人) 06着 R1:48.7(47.7) -0.6 0柴崎勇 55 ダイナフェアリー 426
0000.06.28 福島 吾妻小富士賞 OP 芝1800m(良) 12 4 4 005.80(3人) 04着 R1:48.0(35.3) -0.2 0柴崎勇 55 アイランドゴッテス 426
0000.07.12 福島 七夕賞 GIII 芝2000m(良) 11 6 7 006.90(3人) 01着 R2:00.3(36.7) -0.2 0柴崎勇 55 (ダイナフェアリー) 424
0000.08.09 新潟 関屋記念 GIII 芝1600m(良) 10 2 2 003.30(2人) 05着 R1:33.9(36.2) -0.7 0柴崎勇 56 クールハート 424
0000.08.30 新潟 新潟記念 GIII 芝2000m(良) 9 6 6 012.00(7人) 05着 R2:02.6(35.1) -0.7 0柴崎勇 56 ダイナフェアリー 420
0000.09.13 中山 京王杯AH GIII 芝1600m(良) 10 8 9 008.60(4人) 04着 R1:33.3(35.4) -1.1 0柴崎勇 56 ダイナアクトレス 424
0000.10.18 東京 牝馬東京タイムズ杯 GIII 芝1600m(良) 12 7 9 008.70(6人) 11着 R1:34.8(47.7) -1.3 0柴崎勇 56 ラブシックブルース 430


繁殖成績 編集

馬名 生年 毛色 馬主 厩舎 戦績
初仔 セイショウマインド 1989年 青鹿毛 リアルシャダイ 小野誠治
→笠井邦子
美浦・古賀史生
大井・寺田新太
中津・小林弘幸
59戦8勝
2番仔 ダンクシュート 1990年 鹿毛 (有)社台レースホース 美浦・矢野進 7戦0勝
3番仔 シュートザチャンス 1991年 栗毛 2戦0勝
4番仔 フロムダークネス 1992年 青鹿毛 サンデーサイレンス 27戦4勝
5番仔 マストビーラヴド 1993年 栗毛 3戦0勝
6番仔 ホーネットピアス 1994年 青鹿毛 26戦3勝
7番仔 ダンディダーツ 1995年 栗毛 3戦1勝
8番仔 ベネヴェント 1996年 鹿毛 トニービン 美浦・柴田政人 23戦3勝
9番仔 ダイナシュートの1997 1997年 未出走
10番仔 アドマイヤマックス 1999年 鹿毛 サンデーサイレンス 近藤利一 栗東橋田満 23戦4勝
2005年高松宮記念
2001年東京スポーツ杯2歳S
2001年ラジオたんぱ杯2歳S
2004年富士S
11番仔 ブザービーター 2000年 青鹿毛 バブルガムフェロー (有)サンデーレーシング 美浦・矢野進 11戦1勝
12番仔 マグナムシュート 2002年 鹿毛 フサイチソニック 吉田勝己 川崎山崎尋美 1戦0勝


血統表 編集

ダイナシュート血統ノーザンテースト系 / Lady Angela4×3=18.75%(父内) Hyperion5*4×5=12.50%) (血統表の出典)

*ノーザンテースト
Northern Taste
1971 栗毛 カナダ
父の父
Northern Dancer
1961 鹿毛 カナダ
Nearctic Nearco
Lady Angela
Natalma Native Dancer
Almahmoud
父の母
Lady Victoria
1962 黒鹿毛 カナダ
Victoria Park Chop Chop
Victoriana
Lady Angela Hyperion
Sister Sarah

シャダイマイン
1973 黒鹿毛 日本
*ヒッティングアウェー
Hitting Away
1958 鹿毛 アメリカ
Ambiorix Tourbillon
Lavendula
Striking War Admiral
Baby League
母の母
*ファンシミン
Fancimine
1967 芦毛 アメリカ
Determine Alibhai
Koubis
Fanciful Miss King Dorsett
Hianne F-No.9-f

従妹ダイナフェアリーオールカマーなど重賞5勝。その産駒にサマーサスピションローゼンカバリー兄弟がいる。

脚注 編集

注釈 編集

出典 編集

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o ダイナシユート”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年5月31日閲覧。
  2. ^ ダイナシュート(JPN) - 血統書サービス、2022年5月30日閲覧。
  3. ^ ダイナシュートの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2023年6月18日閲覧。

外部リンク 編集