ダイヤルダイアル: dial)は、アナログ時計の時間単位表示面[1]。量を示す目盛とポインタ(針)をともなった平らな板[1]。昔の電話機の、番号を入力するための、数字をふられた指穴群がついた円い板[1]や、それを回したりして電話をかけること。ラジオの(チューニング用の)板やクッカーの(調整用の)板など入力装置[1]

黒電話の一種 Model 302 telephone

語源は、船乗りのコンパスを意味する中英語であり、さらにその語源は中世ラテン語でday(日)を意味するdies から派生したラテン語dialeである[1]

時計のダイヤル 編集

時間の単位(および現在時刻)を示す、目盛とポインタをそなえた表示盤。「ダイアル」のもとの意味。近年の英語ではen:clock faceとも言う。日本語では「時計の文字盤」などと言う。

「はかり」のダイヤル 編集

量をはかる装置の、目盛ポインタ(指し示す針)をそなえた盤。

電話機のダイヤル 編集

電話機についていて、電話をかける(ダイヤルする、英語:Dialling)ために回すものを回転ダイヤル、ロータリーダイヤル(英語:Rotary dial)ともいう。交換手不要で電話を繋いでくれる電話交換機を実現するため、電話番号を発信する機構が必要となり、ダイヤル方式が採用された。回転する円盤に指穴が10個あけてあり、盤面の各数字に対応する指穴に指を入れてダイヤルを回すと、ばねの力で逆方向に回転し元どおりに戻ることで、数字に対応する個数のダイヤルパルス信号が発せられる。なお、0はダイヤル上では9の次にあり、10個のパルスが発せられる。

ダイヤルを使わない固定電話機も、従来の交換設備を利用できるように、ダイヤルパルス信号を発することができる。

今でも電話をかけることを「ダイヤルする」「ダイヤルを回す」ともいい、電話のサービス名称に「ダイヤル」をつけることがある。

ラジオのダイヤル 編集

ラジオのダイヤルはチューニング・ダイヤルとも言う。周波数放送局を選び、また表示するためのユニット。

歴史 編集

デジタル技術を利用してボタンで数値を入力できる装置が普及するとともに入力用にダイヤルが使われることは減ったが、次のような分野では、今でも主にダイヤルが使われている。

  • 直感的に大雑把な量を把握することが重要な分野。自動車、船舶などの各種メーターなど。
  • 微小な量の増減の入力。ラジオ無線機のチューニング。
  • アナログ時計。時刻の伝統的な表示方式として各国の幼児教育や初等教育でも教えられているので、採用され続けている。

なお電話機の発信やテレビのチャンネル選びは、離散値を「選択」する目的のものなので、ボタン式が主流になり、ダイヤル式は姿を消した。

編集

  • 本来は固定された文字盤の部分がダイヤルである[要出典]
  • 誤用でつまみのことをダイヤルという場合がある[要出典]」(「ダイヤルを回す」など)。
  • ポインタが固定されており、つまみに文字盤がついているものもある。この場合はダイヤルを回すという表現が正しい。[要出典]

脚注 編集

関連項目 編集